幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つ物なのかな?

アノマロカリス

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第五章 動き出す…?

第十九話 準備期間を有効に…(行けるかなぁ?)

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 兄貴との相談後…僕は最初にクライシスの様子を見に行った。
 クライシスの見た目をいうと…?
 ブリキのロボットと検索して、頭の形が四角い物がクライシスの設定です。
 どれか…までは、想像にお任せ致しますw
 なので、街中で連れて歩いていたら、メチャクチャ目立ちます。
 それを賢斗に押し受ける様な形を取ってしまったので、賢斗には悪い事をしてしまったと思った。

 「賢斗…クライシスの様子は…大丈夫そうだね。」
 「うちらの世界で言うと、クライシスのCPUはいくつ何だろうか?…と思う位にすぐに覚えるよ。」
 「ガイウス達の反応はどうだった?」
 「それが面白い事に、反応はあまりなかった。 伝承にある空人という種族に似ているらしく、空人だと思っているらしい。」
 「空人ねぇ…? まぁ、ガイウスもかなり破損した状態を見ていただけだから、ここまで完全に復元すると、見た目もかなり変わるからなぁ…」
 
 空人…テルシア王国の図書館に種族名鑑を見たけど、空人というのは無かったなぁ…?
 ましてや、今のクライシスに似た存在なら、見落としている筈はないのだが…

 「で? 慱との話はどうなった?」
 「あぁ、その話なんだけど…」

 僕は慱との会話を全て賢斗に話した。
 賢斗は頭を押さえて考え込んでいた。

 「ある意味、面白い考えではあるよ。 確かに、調味料を攻撃に使う冒険者はいないだろうねぇ?」
 「他にも、華奈の料理を喰わせる…というのは?」
 「腹を壊すのを狙うのか?」
 「その隙に一斉攻撃…なんてねw」

 僕は冗談で言ったつもりだったが、賢斗は満更でもない顔をした。
 ただ、どうやって喰わせるかが問題なだけで…?

 「あと、残る問題は2つ…進化かぁ?」
 「進化は、かなり厄介だよ。 強さが進化前と進化後じゃ桁が違う。」
 「進化する敵に…あ、地竜か。」
 「進化するかしないかは、直接聞こうと思っているけどw」
 「言うかな? 自分の奥の手を…」
 「言うんじゃない? 自信ありげだったし…」

 そして最後に、最終攻撃について話し合った。

 「覚醒+獣化かぁ…いけるの?」
 「多分ね…ただ、獣化が良く解らないんだ。 変身した時に意識はなかったし…」
 「確かに、あの時のダンはまるで別人だったからな。 戦いを好むバトルジャンキーみたいな感じだった。」
 「え? 僕ってそんなにぶっ飛んでいたの⁉」

 後から聞いた話だと、信じられない事ばかり聞かされていて流していたけど、賢斗に直に言われると本当だったんだなぁと思った。

 「慱に聞いたけど、バーン・ザ・ソウルを使うのだけはやめろよ!」
 「あれは真の最終手段だよ。 できれば使いたくはないが、全滅を感じた時には使うかもしれないが…」
 「いや、使うな!」
 「じゃあ、使わせないでくれ!」
 「努力はするよ。」
 「まぁ、バーン・ザ・ソウルを単体では使わないから安心してくれ…」
 「単体では?」
 「覚醒+バーン・ザ・ソウル+獣化というのを使うかもしれない。」
 
 「まぁ、使わない事を祈るさ…んで、この後の予定はどうするんだ?」
 「元いた世界のハバネロやジョロキアを粉末に…いや、いっその事…デスソースを粉末にするかw」
 「カバンの中に入っていたのか?」
 「いや、樹魔法で芽を作り、植物成長で育てる事が可能w」
 「樹魔法かぁ…錬金術でエリクサーでも作るのに薬草入手で僕も欲しかったよ…」
 「言ってくれれば育てるよ…有料でw」
 「お前は友達から金を取る気か⁉」 
 「親しき中にも礼金あり。」
 
 まぁ、別に作って渡すくらいなら金は必要ないのだが…?
 タダで渡して、何度も要求されると面倒だからなw

 「ダンさぁ、空の球体をいくつか貰えないか?」
 「別に良いけど、ガルム戦に?」
 「あぁ、いくつかの魔法を込めようと思ってね。 どのくらいの範囲が収納可能なんだ?」
 「100m四方ならいくらでも…」
 「そんなに入る程の魔力はないぞ、僕には…」
 「ここにある玉には、レイリアの魔法で作った玉がある。 以前レイリアに込めて貰ったら、入れ過ぎて玉にヒビが入った事があったけどw」
 「賢者より上の魔法系のジョブがあるのか…」
 「魔人というジョブだからな、可能性はあるかもね。」

 レイリアの【魔人】も【導師】も良く解っていない。
 魔人は桁違いの魔力で魔法を放つ物だし、導師は聖女並みの回復能力があるけど、聖女には敵わないらしい…

 「ここに、ありったけの食材が入っている玉がいくつかあります。 その内の1つを華奈に渡してくる。」
 「やはり、ガルムに喰わせるという話は冗談ではなかったんだな…」
 「華奈は嫌がるかもしれないけど、八魔将のガルムは正々堂々と勝負を挑み、仲間が揃うまで猶予を与えてくれた存在なので、それに応えたいと言って作らせる。」
 「ガルムが気の毒と思うのは僕だけかな?」
 「いや、僕も同感だ。 家庭科の時間に華奈が料理している所を後ろで見ていると恐怖でしか無かった。」
 「まぁ、でも…華奈が料理していれば…ストレスも無くなるし、リラックス効果にもなるだろうからね。」
 「そうだよね、いまはただでさえ気を張っているからね。」

 皆は口には出していないが、ピリピリとした空気を感じる。
 それだけの戦いになるという事を感じて…なのだろうが…
 僕は賢斗に後の事を任せて、華奈に会いに行った。
 そして食材の玉を渡してから事情を話すと、厨房で料理を作り始めた。
 ただし‼ 僕等の分は作らなくても良いと念を押した‼
 
 さて、準備としてはこれくらいかな?
 決戦まで、残り9日…
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