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第一章 婚約破棄と国外追放の…ざまぁ
第四話 ドミニオン殿下にもざまぁを!
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入り口から街の中に響き渡る様に重っ苦しい音を立てながら門が開いた。
「思ったより暗いですね。」
「まさか今更怖気ついたりはしないだろうな?」
私は持って来た手荷物の中から箒を取り出した。
箒やカバンはグリモアールの中に入るのだけれど、流石に手ぶらだと怪しまれるのでその対策として持って来たのだった。
「何だ…お前の武器は箒なのか?」
「武器というか…道具ですね。」
この箒に武器としての威力は無い。
ポーション作りの傍で、大量に出た廃棄される薬草を乾燥させて箒を作ったのだった。
初めは部屋の中を掃除する為に開発した物だったんだけど、調べてみると箒にかなりの魔力が宿っていたので…?
私は門の外に出て振り返ると、まだ門が閉まる気配が無かった。
「門を閉めないのですか?」
「お前がこの道を進んで見えなくなったのを見届けてから閉めるとするさ。」
「そうですか…ならすぐに立ち去らないといつまでもお待たせする事になりますわね。」
私は箒に腰掛けると1m位の高さまで浮かんで見せた。
「おま…お前、空を飛んでいるのか⁉︎」
「えぇ、私は魔法が使えますので…」
「魔法だと⁉︎」
「では殿下のお望みの通り、私はさっさと視界に捕えられないくらいに行きますので…それではごきげんよう!」
私はある程度の高さまで上がると、ドミニオン殿下は叫び出した。
「魔法が使えるのなら話は別だ! お前はこの国に居ても構わない…いや、ルーナリアとの仲を解消してもう1度婚約を結んでも良い‼︎」
私の価値が分かった途端に手の平を返すだなんて…なんて調子の良い事をおっしゃっているのかしら?
まぁ、このまま私を行かせたら王国には酷い損害になるだろうし、引き留めておきたい理由も分かるけどね。
「お断り致しますわ! 私の国外追放を告げたのはドミニオン殿下ですが、それに承認した他の王子達や貴族達をどう説得するのですか? 一度決まった判決を覆せられるほど、王族の決定というのは簡単な物なのですか?」
「簡単では無い…が、きっと説得してみせる!」
「そうですか…では、他の王族達や貴族達を説得できたら迎えに来て下さい。 それまでは言われた通りに国外に向かいますので…」
「ちょ、ちょっとま…」
私はドミニオン殿下の静止を無視してそのまま飛び立つと、速度を上げて王国から離れて行った。
振り返ると王国の灯りが小さくなっていた。
「説得出来たら迎えに来てくれと言ったけど、説得自体は簡単でしょうね。 それよりも問題は、魔力持ちの人間を手放した事によりドミニオン殿下がどんな扱いになるか?」
迎えに来る事は出来ないでしょうね。
だって私だけならともかく…ルーナリアの完成しないポーションという問題も発生するのだから、下手したら王族を廃嫡されるんじゃないかな?
まぁ、ドミニオン殿下がどうなろうとか知った事ではないけどね。
私は箒である場所を目指していた。
その場所とはグリモアールに書かれていた曽祖母の家の場所だった。
「ここからだと結構な距離があるなぁ…何日くらいあれば到着するかしら?」
私は途中で立ち寄った村に降り立ってから宿にチェックインした。
翌日、私はドレスから動きやすい服に着替えると宿をチェックアウトして再び飛び始めたのだった。
私の旅が此処から始まるのだった。
「思ったより暗いですね。」
「まさか今更怖気ついたりはしないだろうな?」
私は持って来た手荷物の中から箒を取り出した。
箒やカバンはグリモアールの中に入るのだけれど、流石に手ぶらだと怪しまれるのでその対策として持って来たのだった。
「何だ…お前の武器は箒なのか?」
「武器というか…道具ですね。」
この箒に武器としての威力は無い。
ポーション作りの傍で、大量に出た廃棄される薬草を乾燥させて箒を作ったのだった。
初めは部屋の中を掃除する為に開発した物だったんだけど、調べてみると箒にかなりの魔力が宿っていたので…?
私は門の外に出て振り返ると、まだ門が閉まる気配が無かった。
「門を閉めないのですか?」
「お前がこの道を進んで見えなくなったのを見届けてから閉めるとするさ。」
「そうですか…ならすぐに立ち去らないといつまでもお待たせする事になりますわね。」
私は箒に腰掛けると1m位の高さまで浮かんで見せた。
「おま…お前、空を飛んでいるのか⁉︎」
「えぇ、私は魔法が使えますので…」
「魔法だと⁉︎」
「では殿下のお望みの通り、私はさっさと視界に捕えられないくらいに行きますので…それではごきげんよう!」
私はある程度の高さまで上がると、ドミニオン殿下は叫び出した。
「魔法が使えるのなら話は別だ! お前はこの国に居ても構わない…いや、ルーナリアとの仲を解消してもう1度婚約を結んでも良い‼︎」
私の価値が分かった途端に手の平を返すだなんて…なんて調子の良い事をおっしゃっているのかしら?
まぁ、このまま私を行かせたら王国には酷い損害になるだろうし、引き留めておきたい理由も分かるけどね。
「お断り致しますわ! 私の国外追放を告げたのはドミニオン殿下ですが、それに承認した他の王子達や貴族達をどう説得するのですか? 一度決まった判決を覆せられるほど、王族の決定というのは簡単な物なのですか?」
「簡単では無い…が、きっと説得してみせる!」
「そうですか…では、他の王族達や貴族達を説得できたら迎えに来て下さい。 それまでは言われた通りに国外に向かいますので…」
「ちょ、ちょっとま…」
私はドミニオン殿下の静止を無視してそのまま飛び立つと、速度を上げて王国から離れて行った。
振り返ると王国の灯りが小さくなっていた。
「説得出来たら迎えに来てくれと言ったけど、説得自体は簡単でしょうね。 それよりも問題は、魔力持ちの人間を手放した事によりドミニオン殿下がどんな扱いになるか?」
迎えに来る事は出来ないでしょうね。
だって私だけならともかく…ルーナリアの完成しないポーションという問題も発生するのだから、下手したら王族を廃嫡されるんじゃないかな?
まぁ、ドミニオン殿下がどうなろうとか知った事ではないけどね。
私は箒である場所を目指していた。
その場所とはグリモアールに書かれていた曽祖母の家の場所だった。
「ここからだと結構な距離があるなぁ…何日くらいあれば到着するかしら?」
私は途中で立ち寄った村に降り立ってから宿にチェックインした。
翌日、私はドレスから動きやすい服に着替えると宿をチェックアウトして再び飛び始めたのだった。
私の旅が此処から始まるのだった。
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