【完結】ちょっぴり身長が高い女の子が望むのは、恋愛なんだけど相手が居ない!(自作品のクロスオーバーです。)

アノマロカリス

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第一話 グロリアの優勝宣言!

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 グロリアは会場に着くと、早速受付場に行って登録をしようと列に並んだ。
 その列には、屈強な戦士達が並んでいるのだった。
 だが…そんな者達もグロリアに比べると、迫力に欠けるのであった。

 「次の方どうぞ!」
 「あ、はい!」

 グロリアの番になり、受付嬢は彼女を見た。
 受付嬢はグロリアの事は知っている…というか、この国で彼女を知らない者の方が珍しい。
 受付嬢はグロリアに尋ねて来た。

 「グロリア様も今回の大会に出場されるのですか?」
 「はい、【神々の恩恵】が欲しいので…」
 「それは優勝するという意味ですか?」
 「はい、優勝を目指しています…というか、優勝をします!」

 グロリアの優勝宣言を聞いて、先に大会出場に登録した者達は出場を辞退すると隣の受付で言い出した。
 すると隣にいた受付嬢は、大会マネージャーに相談した。
 
 「このままでは大会出場者がいなくなる! そうだな…賞金を釣り上げろ!」
 「わかりました。」

 そして受付嬢は、登録を辞退しようとしていた出場者に言った。

 「優勝したら金貨10枚だった賞金が金貨100枚になります‼」
 「悪いが、グロリアが出るんだったら金貨10枚だろうが100枚だろうが大して変わらん!」
 「勝ち進んで行っても、準決勝か決勝でどうせ当たる訳だし…負けは決まっている。」
 
 受付嬢は大量の汗を掻きながら大会マネージャーを見ると、大会マネージャーはもっと釣り上げろと命じた。
 受付嬢は頷くと、出場者に発表した。

 「では、金貨100枚から300枚に…」
 「大して変わらないな…」
 「だな。」
 
 受付嬢は大会マネージャーを見ると、更に上の合図をした。
 
 「では金貨300枚から500枚に!」
 「うわーすげぇふえたなぁーで、お前やる?」
 「金額は魅力だけどな…コイツ相手で出場しても。」

 出場者達はイマイチ乗り気ではなかった。
 受付嬢は大会マネージャーの元に行くと話し始めた。

 「優勝の金額を幾ら釣り上げてもやる気が起きんとは…」
 「まぁ、グロリアさんがいますからね。 でしたらこういうのはどうでしょうか?」
 「…なるほど、これなら出場者も考えるな!」

 受付嬢は戻って来ると、出場者に言った。

 「優勝者には金貨500枚…これは変わりませんが、準優勝者と3位の方にも賞金が出ます! 準優勝者には金貨300枚で3位には金貨100枚ずつが与えられます!」
 
 それを聞いた出場者達は、大会出場を辞退するのを辞めた。
 そして大会出場者は思った以上に増えて行った。

 [グロリアに当たらずに2位か3位になれば賞金が貰える!]

 出場者達は燃えるのだった。
 更にグロリアから提案をされた。

 「私は賞金はいりません。 決勝まで来れた方に差し上げますよ。」
 
 その言葉を聞いた出場者達は更に燃え上がった。
 グロリアにとって、金貨500枚は大した金額ではない。
 戦場でのグロリアの活躍で、給料以外に報奨金も得ているからだ。
 そしてグロリアは、洋服などは入るサイズも無くて騎士団からの支給品で事足りているし、食費も騎士団からの支給で賄えている。
 なので、グロリアにとってお金は貯まるだけ貯まっていて使い道が無く、それ程金に困っている訳ではないのだった。

 大会締め切りまでまだ時間はある。
 グロリアを苦しめる敵は現れるのだろうか?
 そしてグロリアは、宣言した通りに優勝出来るのだろうか?

 ~~~~~一方、インテリ眼鏡は?~~~~~

 「大会を盛り上げる為には、アイツの参加は必要不可欠だけど…果たして村にいるかな?」

 インテリ眼鏡は右手を上げるとこう言った。

 「転移・カナイ村!」

 インテリ眼鏡の向かった先はカナイ村だった。
 …という事は、切り札ってまさか?
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