殺虫スプレー小説一覧

1
 スキル授与の日、【殺虫スプレー】という訳の分からないスキルを授与された貧乏男爵の令息アラン・ザクであるオレは前世の大園耕作の記憶を思い出す。  その後、「ウチは貧乏なんだ。有益なスキルでもない三男をウチに置いておく余裕はない。籍はこちらで抜いておく。今後は平民として生きるように」と口減らしの為に死んだ母親の実家の商家へと養子に出されるが、それは前世の記憶を得たオレからすれば渡りに船だった。  貧乏男爵家なんぞに未来はない。  この【殺虫スプレー】で、いや、あえてここはかっこよくファンタジー風に言い直そう。  【虫系モンスター専用即死近距離噴射ガス】と。  これを使って成り上がってやる。  そう心に決めてオレは母方の実家へと向かうフリをして貧乏男爵家から旅立ったのだった。
24h.ポイント 4,154pt
小説 391 位 / 184,059件 ファンタジー 87 位 / 42,265件
文字数 155,802 最終更新日 2024.04.28 登録日 2024.03.14
1