第5回青春小説大賞終了

第5回青春小説大賞

選考概要

編集部内で大賞候補作としたのは「あいそまたーんっ」「絶望高校帰宅部」「ハネグンのほらふき娘」「今より、もう少し遠くまで」「死にたがりと殺したがりのグロテスク考」「輪廻の果てからこんにちわわ!」の6作品。その後の編集部内での最終選考において、いずれもそのまま出版化するのは難しいと考え、候補作の中から総合的に評価が高かった「絶望高校帰宅部」「死にたがりと殺したがりのグロテスク考」を特別賞に選出することとした。

「絶望高校帰宅部」は男子校を舞台にしたコメディというよりギャグ小説で、とにかく面白い!作品であると編集部内で高く評価された。男女とも楽しめる勢いのある小説であったが、同性愛ネタにとくに序盤偏り過ぎていることもあり、逆に商業的に考えるとメインターゲットが男女どちらなのかぼやけてしまうきらいがあると考えた。

一方「死にたがりと殺したがりのグロテスク考」は文章力・構成・心理描写ともに秀でたクオリティの高い青春文芸小説で、読者を惹きこむ力もあり、読んでいてあきさせない作品であった。ただ商業的に考えると、小説から立ちのぼる雰囲気に若干、10年ほど前の古い時代のテーマ性を感じ、そこが物足りなさとなり大賞に至らなかった。

応募総数175作品 開催期間2012年11月01日〜末日

なし


編集部より

ポイント最上位作品として、“読者賞”に決定いたしました。男性に奥手で不器用なさくらが、「将来」を前に悪戦苦闘する様子が生き生きと描かれていると思います。質素な生活環境と頭の固い過干渉な母親というバックグラウンドの作り込みが綿密で、さくらの頑なさや生真面目さ、いわゆるリケジョ的な性格がよりリアルに感じられました。そんなさくらがどのように母を乗り越え、恋を成就し、人間として成長していくのか。きっと多くの読者が、彼女を見守るような思いで今後の展開を期待しているのではないかと思います。


編集部より

全編にわたりヤンキー、ボーイズラブ、いずれにも寄り切らない絶妙なバランスが保たれた青春ギャグ小説で、男性だけではなく女性編集者からも支持を集めました。さらに、非常に分量が多いにもかかわらずどの章にも読者を笑わせるネタをふんだんに盛り込んであり、書き手のセンス、筆力、そして大変な努力がうかがえました。今後の続きも楽しみにしております。


編集部より

文章が非常に上手く、構成や心理描写も巧みな作品でした。全く異なる価値観をもつ二人が関わり合っていく過程で、お互いの根幹にかかわる部分すらも揺るがせていく様が丁寧に描かれており、読んでいて目が離せなくなりました。特に後半、「殺したがり」の少年が精神的に追い込まれていくシーンは非常に生々しく、印象的でした。

※受賞作については大賞ランキングの最終順位を追記しております。

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