「宇佐美」の検索結果

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永禄4(1561)年に上杉家と武田家が争った川中島の合戦。最も苛烈と呼ばれたこの第四次川中島合戦の裏で暗躍する、忍びたち。 彼らは歴史の表舞台には決して現れないが、彼らの暗躍がなければ歴史は大きく動かなかった。 上杉家の軍師である宇佐美駿河守定満に個人的に飼われることとなった菊池佐之介は、宇佐美定満を生涯の主君として仰ぎ、彼のために暗躍する。 武士たちの戦いの陰には、忍び同士の壮絶な戦いもあった。第四次川中島合戦から御館の乱を戦い抜いた、ひとりの忍びの物語。 【他サイト掲載】NOVEL DAYS
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文字数 75,431 最終更新日 2024.03.16 登録日 2024.02.21
 元禄十三年秋、広島藩浅野家家臣徒目付の藤村数馬は、実父沢村次郎右衛門の死によって心ならずも公儀隠密の役目を継ぐことになる。数馬には、三歳年下の愛しい妻美寿々がいた。美寿々は現在妊娠中で、出産予定日は、来年の三月半ば過ぎだった。同年、晩秋、数馬は藩の上役で大目付の三枝から、秋山文六左衛門と云う男を上意討ちにしろと命を受ける。秋山を討ち果たした数馬は、徒目付組頭に昇進。  翌元禄十四年、美寿々が長男長太郎を出産したその日、三月十四日、江戸城松の大廊下で赤穂藩主浅野内匠頭が、高家筆頭吉良上野介に刃傷に及ぶ。事件に対処するため、数馬は三枝と他の藩士たちと赤穂へ向かう。大石内蔵助を説得するためだ。数馬の繋ぎ役月舟尼こと於倫は、大石の身を護れと命じ、三枝からは大石を斬れと云う相反する命令を受ける。無二の親友青木幹之助も数馬同様公儀隠密で二人して大石を護り、三枝たちを斬る。全ては美寿々と幼い我が子を護るための行動だった。  翌元禄十五年、数馬は幹之助とともに川崎平間村の軽部屋敷に逗留する大石の許を訪れ、そこで同朋の井本善兵衛と妻美寿々の兄宇佐美慎之介に正体がばれ、激しい戦闘の末、幹之助と義兄慎之介は死亡する。その後数馬は、三次浅野家屋敷近くの南部坂で吉良方の刺客と戦闘の末、絶命する。  二十年後の享保七年、再婚した美寿々の許へ謎の僧侶が現れ、数馬の形見の品、千手院和泉守守正の業物と梅の飾りが付いた簪を渡す。美寿々は、何も真実を知らないまま、最愛の良人数馬の形見を見て泣き崩れる。全ては数馬の思惑通り進み、家族の命は救われたのである。
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文字数 82,032 最終更新日 2024.05.18 登録日 2024.05.18
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