地方騎士ハンスの受難

アマラ

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閑話 弐

閑話 フジタ・コウシロウ 過去の仕事

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 それは、まだコウシロウが地球に居た頃。
 彼が料理人として生活を始める、以前の話である。



 大戦の影響も覚めやらず、未だ情勢の安定しない某国。
 幾つもあるなかの、とある犯罪組織の拠点に、コウシロウは招かれていた。
 蒸し暑いにも拘らずカーテンは閉め切られ、部屋の中は電灯で照らし出されている。

「蒸し暑いだろう? 申し訳ない。風を入れればいいのだろうが、狙撃が恐ろしいんだよ。」

 ソファーに深く腰掛けた男は、肩をすくめながらそういう。
 壮年の、何処にでもいる普通の男に見える。
 だが、幾人ものライフルを抱えた男達に守られたその男は、この組織のボスであった。

「君も知っての通り、私達の組織は現在、別組織との抗争状態にある」

 男はテーブルの上に、数枚の写真を置く。
 写っているのは、神経質そうな中年の男。
 どの写真にもその周囲を固める屈強な男たちが映りこんでおり、この男を守っているらしい事が伺えた。

「この男が、その組織のボス。プルデンシオ・サレスだ。こいつは、とある方法で現在急速に勢力を拡大しつつある」

「臓器売買……」

 コウシロウが呟いた言葉に、男は静かに頷く。

「その通り。臓器売買だ。元々こいつ等の組織は金貸をしていてな。まず、借金で首が回らなくしておいて、臓器を奪うのだよ。本人はもちろん、女房子供からもな」

 嫌悪感を隠そうともしない表情でそういうと、男は大きく息を吐き出した。

「医学の進歩というのは恐ろしいな。少し前なら死ぬしかなかった人間が、他人の臓器を入れることで助かるんだ。そのうち本当に身体を機械にする連中も出てくるのかもしれん」

「SF映画の世界だな」

「まったくだ。そのうちに相手の顔を見て電話が出来るようになるとか言っていたヤツがいたが、本当になっても驚けんな」

 それはともかく、といいながら、男は改めてコウシロウへと顔を向ける。

「元々はケチな金貸だ。規模も小さい物だった。だが、今ではかなりの資金力を持っている。内臓がやられていても死にたくない金持ちから、湯水のように金が注ぎ込まれている。今でこそ人数は少ないが、徐々に増えてきていてな。金があるだけに、正面きっての戦争になれば、こちらもタダではすまん」

 目の前の男が率いている組織は、国内では有数の規模を誇っている。
 今はまだ良いが、サレス達が人手を集められるようになれば、どうなるか分からない。

「武器があっても暴れられるやつが居なければどうしようもない。だが、金さえあれば人も集まる。今のうちに手を打たなければならない訳だ。もちろん、サレスのヤツもそれはわかっている」

 そういうと、男は一枚の地図を広げた。
 中心にあるのは、小高い丘に立てられた一軒の建物。
 それ以外の土地は平坦で、近くには街がある。
 街から建物を挟んで丁度反対側には、空港があるようだった。

「コレが、サレスが居るアジトの地図だ。ここは我々がいる街。ヤツのアジトを挟んで、反対側が空港だ。それ以外は荒野が広がっていて、何も無い」

 この国は乾燥地帯が多い地形だった。
 そういった場所は遮蔽物が少なく、身を隠す場所も無い。
 コウシロウは、僅かに眉根を寄せた。

「言ったように、こいつらの組織には人手が無い。現場を仕切れる人間は一応は居るが、すべてを調整できるのはサレス本人だけだ。だから、コネも金もあるが、ヤツは俺達の手が届かない海外に逃げる事が出来ない。だからいざという時は直ぐに逃げられるよう、空港のそばにアジトを置いた。狙ったのかたまたまなのか。コレが思わぬ好立地だったわけだ」

「近づいてくる敵は直ぐに分かる。人手を集めて左右の荒野から回り込むにしても、それだけ動き回れば直ぐに情報が伝わる。気が付かれないようにするとすれば街から一気にだろうが、遮蔽物が無いから直ぐに見つかる」

「そのとおりだ。そしてそうなったら、流石のサレスもさっさと空港へ逃げ込むだろう。だからといって少人数で行けば、あっという間に蜂の巣だ。アジトには重火器が唸っていやがる。機関銃にサーチライトと来たもんだ」

 大げさな仕草で、男は肩をすくめた。
 大戦が終わってからというもの、不要になった兵器は市場に出回るようになっている。
 本来手に入らないはずの軍用兵器が、金さえあれば手に入る時代になっているのだ。

「もしサレスを殺そうと思えば、大きな犠牲が必要だろう。それこそ戦争だ。だから、君に依頼をしたい。ターゲットはサレス。やってくれるかね?」

 数秒の沈黙の後、コウシロウは地図から目を離し、顔を上げた。

「引き受けよう。ただし、いくつかやってもらいたいことがある」

 その後、コウシロウは男にいくつか用意して欲しい物を伝えた。
 男はその条件を、全て飲んだ。
 この後いくつか調整をして、コウシロウはこの依頼を受けることにしたのであった。



 その日、サレスが滞在するアジトは、いつもの様に静かな夜を迎えていた。
 建物の周囲はコンクリート塀で固められ、周囲の見晴らしはすこぶるいい。
 何が近づいてきても、直ぐに発見できるだろう。
 建物の上にはサーチライトと機関銃が据え付けられており、車などが近づいてきたところであっという間に蜂の巣に出来る。
 さらには、ロケットランチャーまで用意されている念の入れようだ。
 まるで、要塞のような装備である。
 巡回や立ち番をしている警備に与えられている装備も、かなり充実したものであった。
 防弾チョッキにライフル。
 胸には手榴弾なども下げられており、かなり厳重な装備をしているのが見て取れる。
 これだけ備えをしているにも拘らず、警備に当たっているものたちには油断した様子は一切無かった。
 全員が、現在敵対組織と抗争中だという自覚があるのだろう。
 流石に軍隊レベルとは言わないまでも、かなりしっかりとした警戒態勢が取られている。

「お。車か?」

 アジトの表門の警備をしていた男の一人が、怪訝そうに眉をひそめる。
 街のほうから走ってくる車が見えたからだ。
 その道路は飛行場へとつながるもので、間には建物一つ無い。
 特にアジトを越えた先には建物一つ無く、こんな時間に車が通るという事は今まで殆ど無かった。
 組織の構成員がアジトへとやってくる事はあったのだが、その場合は門番である男に真っ先に伝えられるはずだ。

「なぁ、何か聞いてるか?」

「いや。聞いていないが。無線で確認してみるか」

 無線機を使い確認を取ったが、そんな予定は無いという返答が返って来る。
 にわかに、警備に当たっていた者達が騒がしくなった。
 直ぐにボスであるサレスに連絡が入り、判断が仰がれる。
 部下達が慌てる中、サレスの対応は実に落ち着いたものであった。

「たかが車一台でガタガタ騒ぐな。ここに近づいてきたらふっ飛ばしてやればいいんだよ」

 確かに、不用意に近づいてくるのであれば、蜂の巣にしてしまえばいい。
 そもそも、襲ってくる物かどうかすら分からないのだ。
 車はアジトへと続く道に入ることなく、まっすぐに空港の方へと向った。

「やっぱり、何も無かったんですね」

「念のため、空港の連中に連絡しておけ。車が一台行ったから、確認しろってな」

 空港を守っていたサレスの手下達は、連絡を受けて車が来るのを待ち構えていた。
 サレスのアジトから、空港までは車で十分も掛からない。
 やはり空港の近くへとやってきた車だったが、ここで思いがけない事が起きた。
 車は道の途中で停車すると、突然ドライバーが荒野の方へと走り去ってしまったのだ。
 荷物などは持たず、ただ身一つと思われる姿で逃げていくその姿に、空港に居た者達は呆気に取られる。
 しかし、直ぐに気を取り戻し、内部を確かめるために車へと近づいていく。
 爆発物などを警戒しつつ、接近していき、中を覗き込む。
 車の中は、もぬけの殻だった。
 中にあるのは、中が空になったライフルケースが一つだけだ。
 逃げていったと思われるドライバーは、ライフルなどといった物を持っている様子は一切なかった。
 すぐさまアジトにもこのことは伝えられたが、誰もが理解出来ず首を捻る。
 一体どういうことなのか。
 それを調べようと動く前に、状況が大きく動いた。
 表門の警備に当たっていた一人の頭が、突然吹き飛んだのだ。

「狙撃!?」

「チクショウ! 何処から撃って来たんだっ!」

 すぐさまサーチライトが焚かれ、照明弾が打ち上げられた。
 だが、狙撃者の姿は見えず、手の出しようが無い。
 その間にも、表門の外に居るものは、次々に打ち抜かれていく。
 突然の攻撃に浮き足立っている間に、肝心のサーチライトまで打ち抜かれ、破壊されてしまう。

「ま、まさか。あの車に誰かが乗っていて、途中で飛び降りて狙撃してる、とでも言うのか?」

 サレスの考えは、他の部下とおおよそ同じものである。
 先ほど通り過ぎていった車にはもう一人違う誰かが乗っていて、途中でライフルを抱えて飛び降りていた。
 そのもう一人が、外の人間とサーチライトを撃ったのだろう。

「表門側は、門の外にも出られない有様です。適当に弾をばら撒いちゃいるが、当たるかどうか」

 部下からの報告に、サレスは歯噛みをする。
 恐らく、相手は敵対組織が雇った殺し屋か何かだろう。
 近づいてきた車は一台しかなく、大人数が居るとも思えない。

「よし。空港に行くぞ」

 サレスの決断は、早かった。
 表門側の部下に敵をひきつけるためにもっと撃てと指示を出すと、他の部下に外に止めてある車へと走らせた。
 アジトはコンクリート塀に囲まれており、車が出入りできるのは表門だけだ。
 だが、裏側にも人の出入りが可能な入り口があった。
 万が一のために、その外には装甲化した車がとめてある。
 その中であれば、狙撃される心配も無いだろう。
 問題はどうやって車まで行くかだ。
 敵はまだ、塀の中へは入っていない。
 だからこそ、敵は表門の前に居る警備などと撃ち合っているのだ。
 塀の中に居れば撃たれる心配は無い。
 ならば、裏にある出入り口ギリギリに車を横付けして、中に入ってしまえばいいのだ。
 よしんば表門側で打ち合っているもの以外に敵が居たとしても、ボディーガードである部下達を盾にしつつ車に乗り込めば問題は無い。

「ですが、ボス。逃げる必要なんざないんじゃありませんか? ここに篭ってりゃぁ、スナイパーは狙って来れません。日の出を待って街に電話でもして応援を呼べば……」

「バカヤロウ! こんな事が出来るヤツを一人だけ送ってくると思うのかっ! 何処の誰か知らないが、野郎のおかげで表門はがたがただ! 機関銃もロケット砲も構えた端から頭打ち抜かれてるんじゃぁ、世話ねぇ! もし今、連中が攻めてきたらどうなる!」

 このアジトが安全だったのは、近づいてくる車を機関銃とロケット砲で叩き潰せるからだ。
 もし敵対する組織が車複数台でやってきたとしても、近づく前に打ち払える。
 それが強みなはずであり抑止力になっていたのだが、今はそれが完全に封じられてしまっていた。
 機関銃を構えようと身を乗り出したとたん頭を打ちぬかれ、ロケット砲はその砲口に銃弾を受けて暴発させられたという。
 ここまで状況が揃っていれば、あとは数に物を言わせてこちらを制圧できる。
 確認は取っていないが、このタイミングを逃してくれるほど、相手は甘くないはずだ。

「つまり、今このときこの瞬間しか逃げ出すチャンスはないんだよ。とにかく撃ちまくらせろ! スナイパーを後に回り込ませるな!」

 サレスの命令で、表門側に配備された手下達は、撃って撃って撃ちまくる。
 相手が何処にいるか一切わからないのででたらめな攻撃ではあったが、散発的に反撃はあった。
 という事は、少なくともスナイパーは正面の方向にいるということになる。

「ボス! 車の準備が出来ました!」

「よし! 直ぐに移動するぞ!」

「空港から、飛行機を出す準備も終わっていると連絡が有りました!」

 表門側で銃撃戦が続く中、屋敷の裏側では車の準備が終わっていた。
 あとは車に乗り込み、空港へと向うだけだ。

「くそっ! 折角色々用意したってのに、この様かよっ!」

 サレスは憎々しげにそう呟く。
 人材が足りないというのは実に致命的だ。
 だが、金はある。
 今まで貯めておいた金が、海外の銀行口座に預けてあるのだ。
 コネも金もあるのだから、やり直しは利く。
 何より、この国に部下も残して行くのだ。

「絶対に舞い戻ってやる! 今度はもっと慎重に、人数も集めて……」

 ぶつぶつと呟きながら、サレスは建物の裏から外へとでた。
 周囲を防弾チョッキやら遮蔽物やらを持った部下に囲まれて、足早に裏門へと急ぐ。
 石塀に囲まれているため心配は無いと思われたが、万が一の時の備えだ。
 建物から離れ、裏門へと近づいていく。
 門の直ぐ近くに横付けされた車へ入ろうと、サレスが意識をそちらにやった、その瞬間だった。
 建物の方向から飛来したと思われる弾丸が、サレスの頭を吹き飛ばしたのだ。

「ボ、ボス!? ボス!!」

「なんだっ! 何処から撃って来た!!」

 直ぐに周囲を調べまわるが、敵の姿は何処にも無い。
 正面へ続けられていた狙撃も、いつの間にかやんでいた。



 サレスが狙撃されてから、数日後。
 コウシロウと依頼をした男は、レストランのVIPルームに居た。

「車を一台と、ドライバーをよこせといわれた時はどういうことかと思ったが。なるほど、ああいうことだったのか」

 感心、というより、僅かな恐怖すら感じているような様子で、男は呟いた。

「これ見よがしにライフルケースを乗せた車を乗り捨てさせて、あたかも荒野のどこかにスナイパーが潜んでいるように錯覚させる。その実、実際に君が居たのは遥か後方にある、高圧電線鉄塔の上だったわけだ」

 あの日の夜、空港に向っていた車には、本当に一人しか乗っていなかったのだ。
 まるで狙撃手がその周囲の荒野、つまり地面の上に居るように見せかけるための、罠だったのである。
 実際にコウシロウが潜んでいたのは、ずっとずっと遠く、ずっとずっと高い場所だったのだ。

「空港ってのは電気がどうしても必要な場所だ。そりゃぁ、高い鉄塔もある。だが、高すぎるのは飛行機の邪魔になるから、空港の近くには無いがな」

 鉄塔の高さはまちまちだが、コウシロウが昇っていたものは二十メートルを優に越えるものであった。
 その高さがあれば、アジトの壁も関係無い。
 始めは低い位置から狙撃し、そのあとで狙撃しつつ高い場所に移動して行ったのだ。
 理由は一つ。

「いくら君でも、部屋の奥に引っ込んでいる相手は撃てないからな。おびき出す必要があったわけだ。正面しか攻撃できないように装って、逃げ道を用意してやる。サレスはまんまとそれに引っかかったわけか」

「大昔からあるやり方だ。捻りも何も無い」

 自嘲するようにそういうと、コウシロウは目の前の料理に手を付け始める。
 男はテーブルにトランクを置くと、ふたを開けてコウシロウへと向けた。
 つめられているのは、報酬である札束だ。
 だが、コウシロウはちらりとそれを確認すると、直ぐに興味を失ったように料理へと視線を戻す。

「確かに古い手かもしれないが、効果はテキメンだな。だが、一番驚くのは君の狙撃の腕だ。二キロ。二千メートル以上離れた場所から狙って、正確に頭を打ち抜くとは」

「きちんと見える目が有って、そこまで弾が届く銃があれば誰にでも出来る。引き金を引くだけだ」

 当然のように言うコウシロウに、男は思わずといった様子で笑い声を上げた。
 そんなことが、誰にでも出来るはずが無い。
 まして、視界の悪い夜中であればなおさらだ。
 僅かな光源を頼りにそれだけ離れたところを狙撃するなど、尋常の技術では不可能だろう。
 コウシロウはフォークとナイフを動かしながら、口へと料理を運んでいく。

「感服したよ」

 男の言葉に、コウシロウの眉根が僅かに眉間に寄った。

「今の時代、人を殺すのは簡単だ。子供でも出来る。俺は、それが少々得手だっただけだ。すごい事じゃない」

 そういうと、フォークに刺した料理を顔の前へともっていく。
 まるでまぶしい物でも見る様に、目を細める。

「美味い料理を作るほうが、ずっと難しい」

 コウシロウの真意を測りかねているのか、男は難しそうな表情を作る。
 そこで、何かを思い出したように手を叩いた。

「そうそう。思い出したよ。日本では君のような目の持ち主を、『センリガン』というのだそうだね」

「そいつは御大層だ。少し目がいいだけだ」

 少し不愉快そうにいいながら、コウシロウは再び料理を口に運び始める。
 真剣な様子でそれを噛み締めながら、使われている素材や調理方法を探っているのだ。

 まるで死神のように恐れられるスナイパー、『センリガン』。
 ただ実績だけでその名を裏社会に響かせたコウシロウは、その後も暫く様々な不可能ともいえるような仕事をこなしていった。
 引退して小さな料理店を開く事となったのは、コウシロウが異世界へと旅立つ、数年前のことである。
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