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【本幕・第6章】あねとん堰止め乱撃っ 前編!
5.とりあえず乳房を触ることにしますっ!
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高級ベッドはマットレスの素材からして違う。特に我が家の数千円で買えるようなパイプベッドとは大違いだ。来栖と共になだれ込んだダブルサイズのベッドは、体が沈みそうなほどの弾力性がある。
「すげえ! このベッドすごいフカフカ! 気持ちいいな!」
「フカフカの気持ちいいベッドで、気持ちいいことする?」
体の下に組み伏せた来栖は顔を赤らめ、首筋が少し汗ばんでいる。
水着に抑えられている豊かな胸がマットレスに負けない弾力を感じさせる。
「来栖は本当に俺が好きなのか?」
「うん、前から大好きよ。まさに、蒼太君の嫁!」
「勝手に嫁になるな……」
真っ直ぐこちらを見つめるが、その顔つきは不敵そのものだ。
ただ、表情は恋する乙女に見えなくもない。どっちが本物だろう。
「次はどうするの?」
「おっぱい撃に決まってるだろ」
「なにそれ?」
来栖の胸に手を乗せ、その触感を楽しもうという寸前で俺の端末が鳴り響いた。
テレビ電話着信、発信者は……花穂姉ちゃんだ。非常にまずい状況だな。
「やばい! 姉ちゃんからテレビ電話だ!」
「蒼太君、こっち! 早く来て!」
パソコンデスクに向かった来栖は、デスクの下から機械を取り出した。
それを壁に向かって照射している。プロジェクターのようだ。
「おい、この映像は姫咲図書館か!? しかも3D映像!」
「そうだよ。この映像の前でテレビ電話取って、図書館で勉強中だって言って!」
俺は即座に映像の前に移動して、電話を安全に取れる場所なのか確認した。
この手の誤魔化しは大概影の映り方でばれるからだ。ところが、どういう方法なのか影が映っていない。それどころか、本当に姫咲図書館の中にいるような感じさえしてくる。
『蒼太、まだ帰らないの? あれ? 図書館にいるんだ?』
「うん、クラスの連中とテスト勉強してるんだ。閉館前に帰るから」
『なんか蒼太の端末、映像悪くない? 歪んでるような……』
「調整がよくわからん。だから俺はガラケーでよかったんだよ」
『じゃあ、待ってるね。テスト勉強頑張ってね』
電話を切った後、来栖の表情は明らかにイラついていた。
理由はなんとなくわかる。青山花穂への対抗心、嫉妬心からだろう。
「なーにが、待ってるね、よ! クソ猫かぶり」
「ひどっ! 花穂姉ちゃんを悪く言うなよ」
プロジェクターを切った来栖は、再びパソコンデスクの椅子に座り込んだ。
「……ごめんなさい……言い過ぎたわ」
「それより、さっきのプロジェクターの映像すごいな……お前が作ったのか?」
「うん。姫咲図書館の動画を撮影してね。ちょいと加工すればできあがり。他にも校庭や、姫咲公園の映像もあるの。ちょっとした気分転換になるでしょ」
◇◇◇
五月一八日、月曜日の午後六時半。
人生で最も濃厚な九〇分を過ごしたと言える。
まず、変態で天才の眼鏡美少女、来栖有紀との邂逅。おまけにそいつはお隣さん。
話しの流れで家にあがり、衝撃のストーカー宣言と愛の告白。
「来栖、俺の貸したパンツは洗ってるのか?」
「少し乾燥に時間がかかるわ」
「帰って食事して、テスト勉強したいんだけどな」
「青山花穂に教わっても君の成績は上がらないわよ? クイズ形式の出題も意味ない」
こいつの耳は、地獄耳を超えている。
俺はここ最近、花穂姉ちゃんといっしょに寝ながら勉強する。
眠るまで花穂姉ちゃんが、クイズ形式に問題を出すのだ。
「じゃあなにか? 来栖に教わると俺の成績が上がると?」
「五〇位以内は確実かもね。わたしは勉強しなくても、青山花穂と結城加奈子に勝てるから」
「なあ、ちょっとそこ座らせてくれないか?」
俺はあることを閃いた。この来栖有紀に自分の恋愛体質の秘密を暴露するかどうか、それを試さなくてはならない。本当にすべてを話していいか、信用するに足る人物かを見極める必要がある。
「うん、この椅子座り心地いいよ」
来栖は勢いよく立ち上がって席を空けた。
俺はその椅子に座り込んで、膝を叩いて来栖の目を見つめる。
「来栖、実験したいことがある。膝の上に座ってくれないか?」
「え? 蒼太君の膝……いいの?」
後ろ向きで座れという意味で言ったのに、来栖は向き合うように正面から座り込んだ。
鼻と鼻がぶつかり合う至近距離だ。俺はスク水の肩紐に手をかけて……
「お前のおっぱい触らせてくれ!」
「すげえ! このベッドすごいフカフカ! 気持ちいいな!」
「フカフカの気持ちいいベッドで、気持ちいいことする?」
体の下に組み伏せた来栖は顔を赤らめ、首筋が少し汗ばんでいる。
水着に抑えられている豊かな胸がマットレスに負けない弾力を感じさせる。
「来栖は本当に俺が好きなのか?」
「うん、前から大好きよ。まさに、蒼太君の嫁!」
「勝手に嫁になるな……」
真っ直ぐこちらを見つめるが、その顔つきは不敵そのものだ。
ただ、表情は恋する乙女に見えなくもない。どっちが本物だろう。
「次はどうするの?」
「おっぱい撃に決まってるだろ」
「なにそれ?」
来栖の胸に手を乗せ、その触感を楽しもうという寸前で俺の端末が鳴り響いた。
テレビ電話着信、発信者は……花穂姉ちゃんだ。非常にまずい状況だな。
「やばい! 姉ちゃんからテレビ電話だ!」
「蒼太君、こっち! 早く来て!」
パソコンデスクに向かった来栖は、デスクの下から機械を取り出した。
それを壁に向かって照射している。プロジェクターのようだ。
「おい、この映像は姫咲図書館か!? しかも3D映像!」
「そうだよ。この映像の前でテレビ電話取って、図書館で勉強中だって言って!」
俺は即座に映像の前に移動して、電話を安全に取れる場所なのか確認した。
この手の誤魔化しは大概影の映り方でばれるからだ。ところが、どういう方法なのか影が映っていない。それどころか、本当に姫咲図書館の中にいるような感じさえしてくる。
『蒼太、まだ帰らないの? あれ? 図書館にいるんだ?』
「うん、クラスの連中とテスト勉強してるんだ。閉館前に帰るから」
『なんか蒼太の端末、映像悪くない? 歪んでるような……』
「調整がよくわからん。だから俺はガラケーでよかったんだよ」
『じゃあ、待ってるね。テスト勉強頑張ってね』
電話を切った後、来栖の表情は明らかにイラついていた。
理由はなんとなくわかる。青山花穂への対抗心、嫉妬心からだろう。
「なーにが、待ってるね、よ! クソ猫かぶり」
「ひどっ! 花穂姉ちゃんを悪く言うなよ」
プロジェクターを切った来栖は、再びパソコンデスクの椅子に座り込んだ。
「……ごめんなさい……言い過ぎたわ」
「それより、さっきのプロジェクターの映像すごいな……お前が作ったのか?」
「うん。姫咲図書館の動画を撮影してね。ちょいと加工すればできあがり。他にも校庭や、姫咲公園の映像もあるの。ちょっとした気分転換になるでしょ」
◇◇◇
五月一八日、月曜日の午後六時半。
人生で最も濃厚な九〇分を過ごしたと言える。
まず、変態で天才の眼鏡美少女、来栖有紀との邂逅。おまけにそいつはお隣さん。
話しの流れで家にあがり、衝撃のストーカー宣言と愛の告白。
「来栖、俺の貸したパンツは洗ってるのか?」
「少し乾燥に時間がかかるわ」
「帰って食事して、テスト勉強したいんだけどな」
「青山花穂に教わっても君の成績は上がらないわよ? クイズ形式の出題も意味ない」
こいつの耳は、地獄耳を超えている。
俺はここ最近、花穂姉ちゃんといっしょに寝ながら勉強する。
眠るまで花穂姉ちゃんが、クイズ形式に問題を出すのだ。
「じゃあなにか? 来栖に教わると俺の成績が上がると?」
「五〇位以内は確実かもね。わたしは勉強しなくても、青山花穂と結城加奈子に勝てるから」
「なあ、ちょっとそこ座らせてくれないか?」
俺はあることを閃いた。この来栖有紀に自分の恋愛体質の秘密を暴露するかどうか、それを試さなくてはならない。本当にすべてを話していいか、信用するに足る人物かを見極める必要がある。
「うん、この椅子座り心地いいよ」
来栖は勢いよく立ち上がって席を空けた。
俺はその椅子に座り込んで、膝を叩いて来栖の目を見つめる。
「来栖、実験したいことがある。膝の上に座ってくれないか?」
「え? 蒼太君の膝……いいの?」
後ろ向きで座れという意味で言ったのに、来栖は向き合うように正面から座り込んだ。
鼻と鼻がぶつかり合う至近距離だ。俺はスク水の肩紐に手をかけて……
「お前のおっぱい触らせてくれ!」
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