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プロローグ
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エンジンの音と共に動き出した車内で2人はさっきの男の事などを話していた。
先生は2人の様子にそうかいと相槌をうち車を進めていた。
しばらくして百合は話し疲れたのか
薫にもたれかかる様にして眠った。
「百合は寝てしまったかい??」
「はい、結構歩いたので疲れたのかと」
「もう薫くんは12歳か…早いものだね」
「そうですね…」
それからは2人の間に会話はなく
薫は流れる景色を見ていた。
「っ…あぶないっ!!!!」
キキッーっとブレーキの音が鳴ったとわかった時には強い衝撃が襲って来た
「ぐっ…っ…」
「い…たいっ…」
窓ガラスが割れ外に投げ出されたと同時に目の前に広がるのは燃え上がる炎だった。
「っ…ぁ…」百合から呻いた声が漏れたの
聞いた薫は必死に百合に手を伸ばした
あちこち体が悲鳴を上げている。手を動かすことすら億劫に感じるだが、震えながら手を伸ばそうとしてる百合に薫は応えたかった
「ゆ…………りっ…」
指先が触れた…と思う。
感覚はもう無く薄れていく意識の中で2人はお互いの存在を確かめ合うかのように指先に力を入れた。
体から力が無くなっていくと感じる中
指先が温かいと感じたのはきっと触れ合っているから。
涙がこぼれた。もう何も見えないけど、でも2人の頬には重力に逆らうことなく涙が流れていて、ポタッと血と混ざり合った時には
2人はもう息をしていなかった。
もし、何か1つ願いが叶うなら…
もし、1つだけでも願いがかなうなら
【また兄妹で居ようね/居たいよ】
先生は2人の様子にそうかいと相槌をうち車を進めていた。
しばらくして百合は話し疲れたのか
薫にもたれかかる様にして眠った。
「百合は寝てしまったかい??」
「はい、結構歩いたので疲れたのかと」
「もう薫くんは12歳か…早いものだね」
「そうですね…」
それからは2人の間に会話はなく
薫は流れる景色を見ていた。
「っ…あぶないっ!!!!」
キキッーっとブレーキの音が鳴ったとわかった時には強い衝撃が襲って来た
「ぐっ…っ…」
「い…たいっ…」
窓ガラスが割れ外に投げ出されたと同時に目の前に広がるのは燃え上がる炎だった。
「っ…ぁ…」百合から呻いた声が漏れたの
聞いた薫は必死に百合に手を伸ばした
あちこち体が悲鳴を上げている。手を動かすことすら億劫に感じるだが、震えながら手を伸ばそうとしてる百合に薫は応えたかった
「ゆ…………りっ…」
指先が触れた…と思う。
感覚はもう無く薄れていく意識の中で2人はお互いの存在を確かめ合うかのように指先に力を入れた。
体から力が無くなっていくと感じる中
指先が温かいと感じたのはきっと触れ合っているから。
涙がこぼれた。もう何も見えないけど、でも2人の頬には重力に逆らうことなく涙が流れていて、ポタッと血と混ざり合った時には
2人はもう息をしていなかった。
もし、何か1つ願いが叶うなら…
もし、1つだけでも願いがかなうなら
【また兄妹で居ようね/居たいよ】
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