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繋がるということ

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 気持ちがいい……

 彼の熱と自分の熱が混ざっていくのを心地よく感じていた。時々彼の先端が指でほぐされていた場所に引っかかることがあり、そのたびに緊張するのだが中に挿れられることはなかった。

 身構えすぎるのがよくないのかしら?

 いつ来てもいいようにと待っているのに入ってこないことに疑問を覚える。何か手伝えることがあるなら、協力したい。
 一方で、セオフィラスがタイミングを見計らっているようにも感じられた。だが、レティーシャ自身にはいつが最適なのか経験がないだけにわからず、焦らされてしまう。
 ふと視線を移すと、淫らな行為に耽る男女の姿が目に入った。鏡に映る、セオフィラスの鍛えられた身体とレティーシャの丸みを帯びた身体が絡み合っている様子はとても美しい。

「はぁ……」

 これが夫婦でする行為なのだと考えると、素直な喜びで幸せな気分になった。彼を早く招き入れたくて、自然と蜜が溢れる。

「……レティ、気持ちがいいのですか?」
「はい……あなたが中に入ったら、どんな感じなのかなって考えています」
「可愛いことを言って……レティは煽るのが上手ですね」

 ふっと笑って、キスをして。舌が絡む濃密な口づけを交わしながら、レティーシャは少し腰を動かした。
 それを合図にして、彼の先端がぐっと中を押し拡げる。

「んんっ……」

 やはりレティーシャの身体には太い。できる限り受け入れるつもりでいたが、身体を引き裂くような痛みに襲われると、ふいに涙がこぼれた。

「レティ……」

 あふれた涙をセオフィラスは柔らかなキスで拭う。

「痛むのですね……」

 腰を引く気配に、レティーシャは咄嗟にセオフィラスの背中へと手を回した。

「や、やめないで……痛くても、あなたを感じたいの」

 ここまで来て離れられるのはつらい。優しい気遣いはとてもありがたかったが、また去られてしまうようなことになるのはごめんだったのだ。

 セオさま……大好きなセオさま……

「あなたと一つになりたいです、セオさま……」
「レティ……愛してる」

 戸惑いと躊躇の表情から決意の顔に変わる。
 セオフィラスはレティーシャの唇を塞ぐと、乳房を愛撫する。快感を引き出すように舌で口腔を探り、指先で乳首を擦った。

 ああ、なんか……

 蜜が溢れるとともに、熱棒が奥へと一気に突き立てられた。

「んん、ああっ!」

 傷口に指を入れて皮膚を引き裂かれたと錯覚しそうな激しい痛みが股間のあたりから全身に響き渡る。涙が再びこぼれた。

「レティ、これで全部入りました……はぁ……きついな、これは……」
「はぁ……よかった……」

 痛いけれど、これで終わりなのだと思えば少しは気がラクだ。セオフィラスの背中を抱き寄せる手に力を入れてレティーシャがホッとしていると、彼が続ける。

「動きますよ、レティ。最初は痛いと思いますが……ごめん、理性では抑えられない」
「え、んっ!」

 セオフィラスの告白の意味がわからない。訊ねるつもりで彼の顔を見た途端に口をキスで塞がれた。同時に腰が引かれ、ともすれば戻ってくる。

「ああっ、あっ、あ」

 何が起きているのか、レティーシャにはすぐにはわからなかった。ただ、身体を求められるということがなんなのかを、抽挿が始まってからうっすら理解する。

「レティ……」

 腰を振られるたびに、肌と肌がぶつかる音と蜜が泡立てられていく水音が規則正しく響く。

 痛いのに……なにかしら?

 悲鳴のような声を上げていたのに、だんだんと甘い音色を奏でるようになった。中をえぐられる痛みも打ちつけられる痛みも続いているというのに。
 セオフィラスの必死な顔を見ていると、身体を欲してくれているのがよくわかって嬉しい。こんなに激しい行為だと考えていなかったのでびっくりしたが、だからこそセオフィラスがあんなにも迷っていたのだと今ならわかる。

 ああ、いとおしい……

「レティ、出します」
「は、はい?」

 身体を激しく揺さぶられ、足を大きく広げたまま固定している疲れもたまりはじめていた。思考もどこかぼんやりとしていたので、セオフィラスが言ったことがなにを指すのか、さっぱり想像できない。
 抽挿が徐々に加速し、それに合わせて熱棒が急速に膨らみ――。

「ああっ!」
「ぐっ……」

 最奥に熱棒の先端が叩きつけられたと感じた瞬間、レティーシャの視界は真っ白に弾け――意識を飛ばした。
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