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辺境の町リュカスの外れ。
石畳が続く通りの先に、小さな菓子店がある。
白い蔦に覆われた外壁。
栗色の木扉の上で、透明な鈴が風に揺れていた。
ちりん。
その音は、誰にでも聞こえるわけではない。
「ほら……鳴ったろ」
「導かれた人が来る時だけだって話さ」
通りを行き交う人々は、そう囁き合いながら足を早める。
鈴が鳴るということは――
誰かの運命が、また動き出したということだからだ。
その店の名を、
喫茶《ルシェルブラン》という。
甘い香りを纏いながら、
その奥に“別の顔”を隠す場所として知られている。
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🔖 サブフック(任意・おすすめ)
※推し一択なのに、なぜか旦那様候補が増えていきます
※逆ハーレムですが、最初から最後まで「推し」は固定です
※コメディ多め/テンポ重視/たまに切ない
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⚠ 注意書き
※ギャグ多め・情緒ジェットコースターです
※神話・転生要素を含みます
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※本作品の文章・設定の無断転載、転載は禁止します。
文字数 1,927
最終更新日 2025.12.21
登録日 2025.12.21
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