海藻ゼリー

海藻ゼリー

僕はただ、君に生きてて欲しくて、君が生きる世界を僕は生きたかった
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恋愛 連載中 短編 R15
エピローグ:存在の証明 世の中には、私たちの関係を「不倫」という、たった二文字の記号で片付けようとする人がいる。けれど、その薄っぺらな言葉では、僕たちが潜り抜けてきたあの泥濘も、深夜の車中で流れた音楽も、君が流した血のような涙も、何一つ説明することはできない。 君が死の淵を彷徨っていた時、僕は君に生きてほしかった。 君が別の男の子を宿した時、僕はその命が繋ぐ未来を祈った。 そして今、君が新しい誰かと「真っ当な幸せ」を築こうとしている。 「愛している」という言葉を贈るには、僕たちの間にはあまりに多くの泥と血が混じりすぎている。 その代わりに、僕の人生のすべてを、君への答えにしようと思う。 君が困った時に差し出す手。君の子供を抱く腕。君の新しい生活を支えるための、僕の削られた時間。 僕がこの世界に存在していること。それ自体が、僕から君へ贈る、唯一無二の愛の形だ。 君だけに、君の為だけに存在して欲しい。 僕のすべてを、君だけが受け取って欲しい。 僕はこれからも、君が生きる世界を、僕の命を懸けて生きていく。
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文字数 3,459 最終更新日 2025.12.23 登録日 2025.12.23
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