俺の名は三角直登(ミスミ ナオト)。俺がこれから話すのは、ある夏祭りの夜から始まった話だ。
あの日までは、どこにでもいる平凡な小学生だった。クラスメイトの大津恍華(オオヅ ホノカ)と金魚すくいで笑い合い、屋台のたこ焼きを分け合って、ただ楽しい時間を過ごしていた。
ーーだが、祭りからの帰り道、車からあの子を庇ったあの瞬間から、俺の運命は音を立てて狂い始めた。
非力な俺が、何を守れるのか。
これは、仲間を守るためにあがき続けた俺の記録であり、同時に陰謀の渦に飲み込まれていく物語だ。
文字数 3,196
最終更新日 2025.09.25
登録日 2025.09.25