妹が突然狂ったように笑い出した夜から、
家族の時間は静かに軋み始めた。
七日間続いた獣のような動き、深夜の笑い声、
再入院、崩れゆく生活――
そのすべては、祖母が守り続けた祠を
忘れてしまったことから始まっていた。
祠を放置した罪。
白銀の狐の怒り。
十五年に及ぶ闇の道の果てで、
家族は赦しを求めて笠間稲荷へ向かう。
これは、
妹を取り戻すまでの十五年の記録であり、
祠の罪を償うための物語であり、
白銀の狐が赦すまでの道のりである。
文字数 15,291
最終更新日 2026.09.12
登録日 2026.09.12