木枝

木枝

小説家になろうにて活動しております
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人の住んでいない場所に駅がある。 辺りを見渡せば険峻極む渓谷であり、主にその景観を楽しむため、又は川下りの出発点として利用される、根っからの観光目的で造られた駅である。 だが、ここには名山勝川に華やぐ観光客の知らない、陰惨たる裏の顔があった。 「ねぇ、またあそこで人身事故があったんだって」 中学で、高校で、よく通学中に足止めされた時に囁かれた決まり文句。 利用客が日中と限られるその駅には、朝方・夕方以降になると決意した心を止める者は誰も居ないからか、かたや渓谷という場所がもたらす雰囲気の力なのか、飛び込み、首吊りが流行っていた。 渓谷のど真ん中に、高架駅として橋のように取り付けられたその駅を、峡と橋の二つを浮かべて彼らは呼んだ。――自殺橋、と。 男は今、そんな大分前の事を思い出していた。 駅の電光掲示板には、終電を告げる「本日の運転は終了しました」の赤い文字。扉が開けば真下の川の音が聞こえる例の自殺橋で、一人の女性が電車を降りた。 男は、考えるよりも先にその女性を追いかけていた。 ※『自殺橋』他、完結次第小さなホラー短編を更新予定です。
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小説 183,797 位 / 183,797件 ホラー 6,782 位 / 6,782件
文字数 25,125 最終更新日 2015.04.27 登録日 2015.03.30
人間って卵生だったんだね、知らなかったよ――日常を壊したくない「僕」の現実逃避。なのに卵は日を追うごとに謎を産み出して…
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小説 21,265 位 / 21,265件 ホラー 735 位 / 735件
登録日 2014.03.23
ド田舎のクソ早い始発列車、そこは常に3人の猛者達の貸切状態だった。修行僧のような生活を送る彼らの間にはいつの間にか見えない結束力が生まていたが、所詮は他人。そんな一つ壁を作る日常に、1人の新人ちゃんが現れた。
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小説 21,265 位 / 21,265件 現代文学 637 位 / 637件
登録日 2014.05.21
僕の傍には、いつも『とまれ』が居た。 道路を歩いていると、十字路でも、坂道でも、線路前でもないのに、それは突然現れる―― 少年にしか見えない謎の標識、『とまれ』。それを踏み越えた先には、必ず厄災が待っている。さまざまな危険をそれによって回避してきた少年だが、ある日突然、少年は『とまれ』が見えなくなった。 進むのが怖くて歩けなくなった少年と、後悔に苦しむ謎の怪異。不器用な一人と何かの物語。
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小説 21,265 位 / 21,265件 ファンタジー 8,263 位 / 8,263件
登録日 2014.08.26
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