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天才折り紙数学者・佐藤みどりは、ある交通事故をきっかけに異世界「フォルディア」へと転生する。
目覚めた先で自分は「オリ」という少女になっており、不思議な「形状術」と呼ばれる能力を持っていた。彼女の能力は「折る」こと—物質を自在に折りたたんで変形させる稀有な才能だった。
形状術師学院での修行が始まると、オリはこの世界が何者かによって「折りたたまれた空間」であること、そして自分自身も単なる転生者ではなく、より特殊な存在かもしれないという真実に迫っていく。
なぜ自分の手は時々透明になるのか。世界の「折り目」とは何か。そして「形状術」と「記憶」の謎めいた関係とは—
一枚の紙から無限の可能性を生み出す折り紙の技術と哲学が、異世界ファンタジーと融合する独創的な物語。
「折る」という概念が、世界の危機を救う鍵となる。
文字数 65,964
最終更新日 2025.05.12
登録日 2025.04.19
視えないものが視える少年と、視えなかったはずの大学生。
そして、全てを知っているようで何も語らない、飄々とした男。
“それ”は、ほんの少しズレた時間や場所に潜んでいる。
いつも通りの風景の裏側に、誰も気づかない異常がある。
大学生・瀬川 蓮は、ある夜、不可解な事件に巻き込まれる。
きっかけは、小学生の結城 伊吹との出会い。
「ぼく、見えちゃうんだよね。変なのが、いっぱい」
次第に、蓮の周囲に広がっていく“不可視の区域”。
助けを求めて現れたのは、正体も素性もはっきりしない謎の男・真壁 誠司。
街の中に点在する、見えてはいけない怪異たち。
それは、都市伝説か、オカルトか、それとも現実の歪みか――
これは、3人の距離が少しずつ近づきながら、
この世界の“見えない裂け目”に踏み込んでいく連作怪異譚。
文字数 40,632
最終更新日 2025.04.17
登録日 2025.04.12
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