弥架祇

弥架祇

ファンタジーばっかり書く人間です。 イラストもちょこっと。
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人の世に身を潜め、そして人とは永久に相容れぬもの。 吸血鬼は人を蔑んだ。 人は吸血鬼を忌み嫌った。 価値観の違う両者の世界は決して交わらない。 __________筈だった。 あり得てはいけない筈の間違いが、起こってしまったのだ。 吸血鬼に自身を化け物にされ、全てを奪われた在りし日の少女は復讐を誓う。 殺せ、壊せ、奪われたものを奪い尽くせ、血の一滴すら残してはならぬ。 大人になった今でも変わらない、燃え盛る業火は彼女自身を焼き尽くそうとしていた。 それは運命の悪戯か。 それとも罪なき者への罰か。 それとも彼の宿命か。 間違いから生まれ、存在すらも間違いとして否定された幼い少年。 泣くことすら知らない、幼い少年と大人になった今でもなお消えぬ憎悪にもがく彼女は出会った。 憎かった筈なのに。 全員討ち滅ぼしたとしても、許せない筈だったのに。 彼女と幼い少年は不器用ながらに手を伸ばし、そしてしっかりと手を握る。 「本当の親にはなれなくても、親以上にお前を愛してやるよ。」
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文字数 23,789 最終更新日 2016.08.14 登録日 2016.05.06
「私と貴方、正しいのはどっち?」 家族の愛を知らず、好まれ虐げられ嫌われ利用され続けた少年と少女。 似たような境遇の2人は全く逆の考えをもっていた。 いつか_____そう、いつか。 私を虐げ、利用し続け、全てを奪っていった奴らに復讐を。 少女は復讐を誓う。 私がこんな目にあったのはお前らのせいだ。 そこで呑気にだらしなく笑っていればいい。 裁きの雷が下るまで… お前らも"私"と同じにしてあげる。 復讐に身を焦がす少女はまだ気付かない。 その"復讐"とやらに救いなんて、ないのだということに。 この世界を守れるのなら、たとえこの身が朽ちようとも構わない_____ 少年はただひたすらに願う。 人々に祝福と栄光を。 穢れを知らぬ哀れな子。 虐げられてなお、嫌われてなお、人々の愚かな感情を受け止める。 少年は知らない。 「本当はね…貴方が1番可哀想なのよ。きっと、ね。貴方はそれに気付くことはない。だって…」 何故ならば。 少年は自分を可哀想だと思ったことがない。 少年は、全ては自分が悪いと思っているのだから。 少年は_____ 自分を最も嫌っていた。 2人は冷たくも暖かい世界を傷つき、傷付け、傷付けられながら全く別の道を歩んでいく。 1人は壊すために刃を振るう。 1人は護るために刃を受け止める。 全く別の道を歩んでいたはずなのにいつしか2人の道は交差する。 少年少女の思いが交差するファンタジー
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文字数 25,131 最終更新日 2016.05.06 登録日 2016.04.04
これはまだ、人と自然とが近かった時代。 魔法とささやかな科学の力により、人々は繁栄の限りを尽くしていた。 しかし。眩しいほどの光が照らせば影も濃くなるもので。 それは、避けられない宿命。 たとえ、それがもう決まっている未来だったとしても。 少年は、少女は… 闘う。
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文字数 796 最終更新日 2016.02.21 登録日 2016.02.21
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