二三野 花

二三野 花

たまに小説も書く
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 小説家カザリは腐れ縁の友人──怪物“ギュスターヴ”が婚約したと聞いて度肝を抜いた。そしてこの度、この怪物がお相手のお嬢さんを連れてやってくるのだという。  わかっている、わかっているとも。聞けばいいんだろうお前の惚気を! 小説家は飛び切り濃いエスプレッソを片手に友の来訪を待つのだった。
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小説 184,596 位 / 184,596件 キャラ文芸 4,364 位 / 4,364件
文字数 9,781 最終更新日 2019.10.21 登録日 2019.10.21
──主人公、月見里 しずく。職業は大学生。あやかしと人が交じる町緒ノ道へ進学の為に越して来た、やたらと涙脆い女子。 ──しずくの叔父、月見里 秋彦。職業は退魔師。しずくが緒ノ道へやった来たその日にウッカリ牛鬼の呪いを受けて身体が縮んでしまった優男。 「呪いを解かねばなりませんねぇ」 胡散臭い陰陽師に協力を仰ぎ、叔父を元の姿に戻そうとするしずく。しかし事態は思わぬ方向へと進んでいく。 「それは本当にお前の叔父か?」 「ふふふ。アイツが、ねェ」 「僕の性質はね、針と糸なんですよ」 「お嬢さんっ、俺に攫われておくれっ!」 大槌を振るう退魔師の青年、俗世に染まりきった魔王、四國からの脱獄犯、そして緒ノ道に集うあやかし達が繰り広げる坂と海の町のものがたり。 「おかえり、しずく」 ──これは緒ノ道で織り成される戀ものがたり。 出逢いは簡単なのに、どうしてこんなに切ないのか──答えは波の音のみぞ知る。
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文字数 7,696 最終更新日 2019.01.17 登録日 2019.01.17
「幼馴染の様子が変なんだ」 俺じゃ目立つから、代わりに調べてくれないか──と"僕"は学食奢りの誘惑に負けて何でも屋紛いを引き受けた。引き受けてしまった。 そして、不意に出会ってしまった彼女に"僕"は目が離せなくなってしまった。 目が離せなくなったというのに、彼女は、消えてしまった。 ──秋のイチョウ葉に攫われて彼女は消えてしまった。病に侵された僕の心を置き去りにして砂と潮の匂いに満ちた場所へと旅立ってしまった。 あゝ、僕が骨になっても髄の奥まで侵食を続ける不治の病よ。 春花のように舞い上がるでなく、夏陽のように揺らめくでなく、冬雪のように欠けるでなく、秋葉は我が内にはち切れるばかりに詰まっていく。
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小説 184,596 位 / 184,596件 現代文学 7,865 位 / 7,865件
文字数 18,108 最終更新日 2018.11.11 登録日 2018.11.11
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