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怪異に支配されていた世界は、かつて“六柱”と呼ばれる力ある者たちによって救われた。
しかし一柱が失われ、今や世界を統べるのは“五柱”のみ。
その一人、『創造』を司る青年・アカシは、五柱の中でも異端だった。
一族は何者かに皆殺しにされ、彼だけが生き残った。
本来は万物を生み出す力を持つはずの彼は、その能力をほとんど使えず、探偵として怪異の後始末を請け負う日々を送っている。
アカシの傍らにいるのは、白髪の幼い少女・お厄。
呪いを感知する不思議な力を持ち、彼にとって唯一無二の存在だ。
ある日、アカシのもとに「腕に口を持つ」少年が助けを求めて現れる。
それは周囲に災厄を呼び寄せる、異質で古い呪いだった。
調査の最中、呪いに引き寄せられるように現れる謎の男。
そして、水面下で蠢き始める“五柱”の歪み。
これは、かつて世界を救った力の“後始末”の物語。
――呪いは、すでに目を覚ましている。
文字数 6,137
最終更新日 2025.12.20
登録日 2025.12.20
巨大な壁に隔離された街――かつて“天使の遺物”と呼ばれた都市チェスター。
その壁を破壊し、ふらりと外へ現れたのは、神父服に身を包み、鈍器を担ぐ男・神凪倫一だった。
彼を迎えたのは、悪魔と天使を管理する謎の組織《Apple》。
車椅子に座る冷静無比な司令は告げる。
「私たちが欲しいのは、貴方自身です」
「・・・・・・紅茶とスコーン。出来ればスープつけてくれ。そしたら考えてやらなくもねえ」
文字数 6,393
最終更新日 2025.12.19
登録日 2025.12.19
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