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『世界の理不尽を、一瞬で終わらせる引き金が、私のポケットには入っていた。』
この世界は、どうしようもなく傾いている。
力なき者は泥をすすり、力ある者はそれを踏みにじる。
14歳の見込水琴にとって、学校という名の狭い地獄が世界のすべてだった。
あの日、ヘドロの浮く路地裏で『それ』を拾うまでは。
謎の声『トロイ』に導かれ、彼女が赤いボタンを押した瞬間、灰色の空から神の鉄槌が降り注ぐ。
崩れ落ちるビル。消滅する学校。
昨日まで彼女を嘲笑っていた日常が、一瞬で無機質な瓦礫へと変わっていく。
強すぎる力は、人を孤独な怪物へと創り変える。
これは、世界に審判を下した少女が駆け抜ける、破壊と創造の七日間。
文字数 71,510
最終更新日 2026.09.20
登録日 2026.08.02
「『ぼく』の声は、『わたし』の声は――世界を狂わせる劇薬だ。」
『私』には、恐ろしい体質があった。
――『集団狂愛』。
ただ人と話し、触れ合うだけで、誰もが異常な執着を抱き、最後には互いを殺し合う。
その周囲では、常に血生臭い刃傷沙汰が絶えなかった。
だから誓った。
誰も傷つけない、誰も狂わせない、と。
「ルールは簡単、互いを殺し合え」
そんな『私』が目覚めると、コンクリートの部屋で円卓を囲んでいた7人の男女。
ゲームマスターから告げられたのは、賞金10億円を賭けた不条理なデスゲームの開幕だった。
「誰も殺さずに1週間を耐え抜こう」
――元凶であるゲームに抗うため、互いに協力することを誓い合った参加者たち。
しかし、その初日の夜に一人目の犠牲者が出てしまう。
犯人は、あの時「協力」を誓い合った仲間の誰か。 互いを疑う心理戦が加速し、『私』の運命は歪んでゆく。
しかし、これはまだ、主催者が用意したシナリオ通りに過ぎなかった。
誰も予期せぬ『それ』が牙を剥いた瞬間、用意されたゲームは完全に崩壊する。
主催者のルールすら通用しない混沌の中で、大口を開けて待っていた本当の意味での『地獄』とは――。
文字数 101,095
最終更新日 2026.07.25
登録日 2026.07.09
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