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白銀の髪、瞳、透き通るような肌。
想像を絶するほど美しく、あらゆる人を魅了する希少価値の高い外見は、人身売買において高額で取引が行われた。
人に飼われ売られ、奴隷や見せ物の扱いを受け続けている籠の鳥の彼女は、窓から見える外の世界への憧れを強く抱いていた。
ーーー外に出たい、黄金郷<エルドラド>へ行きたいーーー
そう望む彼女の願いを叶えたのは、
人攫いの男だった。
たとえそれが、偽りだったとしても。
ーーー何十年、何百年かけても必ず攫いにいくーーー
たとえ絶望の終焉を迎えるとしても、共に生きる事を諦められなかった。
文字数 3,536
最終更新日 2023.04.04
登録日 2023.04.04
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