話が面白い人はそれだけで魅力的です。職場でも学校でも、テレビの世界でも動画の世界でも、頭一つ抜けて人気者になるのは、やはり話が面白い人です。
また、話が面白い人はビジネスにおいても高いパフォーマンスを発揮することが多く、会社で重宝され、出世するのも早いと言われています。
さらに、AIの進化にともない、あらゆる人間の活動がAIに代替されるようになりましたが、AIは面白く話すのがそれほど得意ではないようです。面白く話す力は、AIに代替されづらい、人間ならではの能力の一つだとされているのです。
では、どうしたら話が面白い人になれるのでしょうか。
この連載では、元QuizKnockゲームチャンネルプロデューサーで、登録者数32万人の大人気YouTuberのだいふくさんが、動画配信をするなかで培ってきた、AIには真似できない「話が面白い人になるための技術」を解説していきます。
はじめまして。私、だいふくと申します。
YouTube登録者数32万人のゲーム実況者です。「YouTuberが、話が面白い人になるための技術を解説するなんて怪しすぎるだろ」と思われたそこのあなた。
私もそう思います。
ただ、私はこれまで、ゲーム実況という話の面白さが厳しく評価される世界で話術を活かして、32万人の登録者を獲得してきました。
ゲーム実況の世界ではチャンネルを伸ばす際に「そのゲームの腕前」が重要な要素になることが多いです。たとえば格闘ゲームやFPS等の世界チャンピオンのチャンネルは無言の動画でも問答無用で再生されます。プレーが気になるからです。
ただ幅広いゲームをやる場合はそれとは別のトークスキルなどが重要になってきます。
私の場合、『大乱闘スマッシュブラザーズ(スマブラ)』『Pokemon Sleep(ポケモンスリープ)』『Pokemon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)』『ぽこ あ ポケモン』など様々なゲームで動画を上げているため、かなり話術の占める割合は大きいと思います。解説動画の面白さが出版社の方の目に止まり、ゲーム実況のやり方の解説本を出版したこともあります。
YouTubeの話のみだとあまりにも怪しいので会社員時代の経験も共有させてください。
私は新卒で入った大企業の最初の成果発表会では、まだ大した成果が上がっていない中でトーク力という武器を活かしプレゼンの面白さを最近のコンビニ弁当のようにかさ増しし、結果的に2位になり最年少でリクルーターに抜擢されました。
その後QuizKnockという登録者数200万人を超えるチャンネルを運営する企業に転職。入社4ヶ月という右も左も分からないなかで、パッションを話術で具現化した心に響くプレゼンテーションによりオーディションを勝ち抜き、新チャンネルのオーナーになりました。
その後入社最短で管理職に抜擢され、実績に伴い待遇も大幅に改善していただきました。加湿器と食洗器を買いました。ありがとうQuizKnock。
これらの結果は間違いなく、面白く話す技術によるものです。
この連載では、皆さんの生活がより豊かになる、話が面白い人になるための方法を解説していきます。
突然ですが、『酒のツマミになる話』(フジテレビ)という番組をご存じでしょうか。残念ながら昨年いっぱいで終了になってしまった番組なのですが、その番組内でお笑い芸人の粗品さんが「YouTuberおもんないっすよね?」という発言をし、それに対して千鳥の大吾さんも賛同し、息子さんが見ていたYouTuberのことを「おもんない。こんなもん笑うな」と評したというエピソードを披露したことで、物議をかもしました。ネット上では大きな波紋を呼び、YouTuberのなかには強い反発を示す人も少なくありませんでした。
私もYouTuberですが、粗品さんのご意見にほぼほぼ同意です。もちろん、YouTuberのなかにもお笑い芸人のように面白い方もおられますが、それはごくごく一部であり、基本的に私を含むYouTuberは、活躍されているお笑い芸人には遠く及ばないと思っています。
しかし、それでも活躍しているYouTuberは何万人もの方に動画を見てもらっています。つまり、視聴者に「この動画を見たい」と思わせ、「動画を見る」という行動を取ってもらっています。
お笑い芸人のように面白い人はほんの一部の才能がある方のみで、ほとんどの場合は視聴者を爆笑させる域までは達していないと思います。芸人さんのように面白いわけではないにもかかわらず、いったいなぜ見てもらえるのでしょうか。ここに「面白く話す技術」が詰まっていると、私は考えています。