cueのププププレゼン力

第2回 2016.04.27

THE チーム♥LOVE
さぁ、円陣組んでしまって行こうぜ! えぃ、えぃ、おー!!!

文系? 理系? 実は僕、体育会系です

走った。
ジムに行くのは実は3ヶ月ぶり。恐る恐る体重計に乗り込む。ひぇ~……恐怖。やはり体重は2kg増えていた。プチプチギリ安堵。年末から初春にかけて2つの展覧会の制作に追われ、それにかこつけて身体を動かすことを後回しにしていた結果発表。久々に猛烈、汗ビショビショだくだく。BEST体重に戻さなきゃだ。
できるだけ疲れないように最低週1回はスポーツジムで2時間トレーニングをするようにしている。醜くなりたくないし、健康第一♥LOVEだし。身体を動かし汗をかくことの1番の目的は気分爽快になるから。身体が、頭が、シャキッと引き締まって軽くなっている気分気分。

実は僕、こう見えて『体育会系★』。
「え? マジで?」とだいたいの人にいつもビックリされる。インドアで汗をかくのが嫌いそう、運動神経なさそうに見えるし、あの体育会系独特のノリが大変苦手そうなSTYLEと雰囲気を僕がかもしだしてるのは、もちろんわかってはいる。
しか~し実は僕、かなりハート♥はTHE 体育会系でありますのですです。

人生は変わる変わる変わるるるるる。テープは切られた

小学生の頃はまだ本来の、本当の自分の性格が全く確立されておらず(注目されるのが目立つのが大嫌い! 授業で手を挙げて先生に指されるなんてもってのほか。NO! がどうしても言えない……)、めちゃくちゃイヤイヤながら親の意向で少年ソフトボールチームに所属させられていました。好きでやってないからMAX適当なんだけど意外と要領はいいからナインには入っていました。
が、が、が、全く興味がありません。
辞めたくて辞めたくてしょうがなかったのですが、「辞めたい!」のひと言が言えなかった。人間やらされてるってときは本当に駄目っすね♥好きじゃなかったな~。
それよりも夢中になったのがバスケットボール! 「スラムダンク」ではなく、「ダッシュ勝平」時代ね。

小学校4年生から3年間受け持ってくれた担任の松田先生の出会いで本来の自分が爆裂開花! PTAからも大人気炸裂! の嵐。
先生は今の自分のキャラになった超超超♥大恩人。全てにおいて、頑張れば次の未来のドアが開くと教えてくれた。学校LIFEがめちゃくちゃ楽しかった日々でした。もともと運動神経はよく体育は5★。水泳以外は得意で運動能力テストは学年Best5★に入るくらい活発で元気でした。運動会や徒競走でももちろん1位★ マラソン大会も1位★だったな~。
そーいえば、既にど根性あったな。NO1★LOVE。勝利! が大好きでした。

根性、根性、ど・根性でGET!

12歳、中学校進学。
バッサリ、スッキリツルツル丸刈り坊主頭で念願のバスケット部に入部(僕、小学校のときは髪が艶艶で天使の輪があるロングヘア。よく女の子に間違えられました)。
このバスケ部、先輩方は全国大会に出場するくらいめちゃくちゃすこぶる強く、猛烈スパルタな部でした。市は強豪揃い。平日毎日6時からの朝練、授業が終われば夜練。土日はもちろん練習マスト。夏、冬、春休み全く関係なく練習、練習、練習な日々でした。顧問は熊のようにデカく強烈、絶対君主のKING★★★実力主義。
ひっぱたくわ、グーで殴るわ、椅子投げるわで。試合のハーフタイムのときはよく呼び出されて殴られ、鼻血出しながらコート走っていたなー。ま、金八先生のちょっと後の世代、当たり前でした。あれ? 違うの???

1にも2にも勝つ★!ことが全てで勝たなきゃ全く意味がない精神を3年間たたき込まれました。マジでめちゃくちゃスパルタLIFEでしたね、監獄バスケット部。でも? 僕はこの生活が好きでした。まさか? ど・M? もちろんバスケットは大好き。それにも増して勝利を勝ち取ること! No.1★が大好きだった♥♥♥
練習に行くまでは億劫だったけど勝利★を手に入れるならどんなキツイ練習でも耐えられました。
まー、僕の代は弱小だったんだけどね……
副キャプテン、ポイントガードでカットインシュートを3年の夏、散るまでしていました。

そ、この3年間でさらにど・根性♥PASSIONと体力♥POWERをがっつり手に入れたのでした。今でもめちゃくちゃ体力があるのはそのせいなはず~~~。そのバスケットLIFE時代、ローティーン15歳の僕がNo.1★に大事でマスト! だと最も強く感じたのは『チーム♥力はチーム♥LOVE』。
味方を信頼してないと、投げられた球をキャッチしてシュートできない。僕らはチームワークよくなかったよな~GOAL★できなかったごめんね、青春。

スタメン★ だ れ に し よ お か な ?

仕事をしているとき、案件にもよるけど、ほぼそのプロジェクトは1人でできるものではないです。今、この連載を書くことや作品を創ることは別だけど、あとはぜ~~~んぶ沢山のいろんな人と力合わせて関わって、メチャ素敵に形となって世に送り出していきます。当たり前だけど人は1人では生きていけないのだもーん♥♥♥

仕事(クリエイト)のさまざまなオファーをお願いされて、HAPPY御依頼の内容をきちんと御依頼人様から聞きながら、うんうん頷きながら、愛用しているジャポニカ学習帳にアイデアをなぐり書きしていきます。気になったワード、頭にぐるぐる見えてきたビジュアルイメージ、キャストやサウンドミュージックなど一瞬、一瞬、一瞬で思いついた今! NOW! を忘れないようにグチャグチャに書きとめる(この連載の文章もそう書きなぐっていますNOW!)。
それと同時に、このプロジェクトをHAPPYに成功させるためのクリエイトスタッフLOVE♥メンバーも考えちゃってます。
誰にしよ? 彼にしよ? 叔母ちゃまにしよ? 妄想スイッチON!
任務遂行できるできないは、スタッフのキャスティングでほぼ100%で絶対キマリます! 断言!!! もう、キマっちゃうね~ね~ね~。もちろん、僕のアイデア企画プランがきちんとあってのことではありますが。

ブンブン振りまくれ!旗を振る振る、僕はムードメーカー

はっきりいってプロジェクトをHAPPY♥にするために僕は指針を示すべく、はた!ハタ!!旗!!! をガンガンガンガンガン振りまくります。「おーいこっちこっち! 行くぜよ! OH!」って感じです。でもめちゃくちゃリスペクトしているスタッフのポジティブ意見はガンガンバンバン採用しちゃってま~す。どんな職種、立場であったって素敵なアイデア♥であれば即採用! 関係にゃ~いのだん。

僕のお仕事(クリエイト)は人物がメインの視覚的なビジュアルクリエイションのオファーが多いので、速攻! フォトグラファーやスタイリスト、ヘアメイクのスケジュールは打診しちゃいます。スケジュール管理♥命です。あ、ちなみに僕は鬼スケジュール魔です。段取り魔・魔・魔。印刷所さんにも入稿、納期確認もすぐにします。スケジュールを把握することはクリエイションの完成度を上げるうえで非常に大切なことですので。
人物でのクリエイトがやりたくて資生堂の宣伝・デザイン部に進みました。なので依頼に対して自分の企画アイデアをよ~く客観的に考えてスタッフの人選はしております。

And絶対! クリエイションの核となるイメージの主役、被写体となるモデル・俳優・アーティストである方々は当たり前ですがマストNo.1★に愛して♥キャスティングします命!!!
あ、主役が決まっている場合なら、なおさらさらにその方を輝かせるプランを出すことはMAX当たり前なことだもんぜよ! 出演するその人を絶対に素敵に世に送り出すこと、それができないなら切腹自害♥です。膨大なマスメディアは本当に恐い。イメージはよくも悪くも一瞬で大衆に広まっていくから僕の腕にかかっています。かかって恋♥や~!

右腕パートナーとなるフォトグラファーに仕事の依頼をするとき、僕が心がけているのは、企画にきち~んと合ったテイスト、スキル、個性を持ち、主役を抜群にNo.1★に世に打ち出せるフォトグラファーであるかってこと。人気だから売れているからといって、テイストに合わない、無理強いさせたり不穏な撮影になったりしそうなオファーは絶対にしません。ありえません。可哀想です。失礼です。その企画のコンセプトをきちんと話した上で、起用したフォトグラファーを自由に羽ばたかせて、気持ちよくシャッターをきらせるのがマジで大好き♥!

だからお仕事のお題をBESTにパーフェクトに成功させるために、1番相応しい人を毎回選んでいます。もちろん何度も一緒にクリエイトしてきて、経験を蓄積してきて、リスペクトしているフォトグラファーは何人もいます。みんな大好きTHANK YOU ありがとうLOVE♥
もちろ~んディレクションはがっつりやります。一緒に真剣に思いっきりクリエイトを楽しんでいるのだん。新しいNEW境地に一緒に行くのだ~んGO!GO!GO!
あ、ニューカマー新人を大抜擢するのも僕は大好き♥♥♥

目的に合ったBEST★で挑む! 好き、嫌いなんて問題じゃない

さまざまな広告、雑誌、映画、メディアにと活躍しているフォトグラファー長野陽一さん
彼とは多摩美術大学でヤンチャな学生時代を一緒に過ごした仲間、同級生。当時から風景や人物、その土地土地で生活している人々の日常を撮り続けている。「いい写真だな~♥ いい仕事してるな~♥ いつか一緒に仕事したいな~♥」とずーっと思っていました。素敵だから調べて見てちょ。

世に出ているアートディレクションした僕のビジュアルクリエイションは、かなりインパクト大でキャッチーでドーンとしている。言葉だとわからない伝わらないですね、全く無理ね。色や質がカラフルポップで派手。バキッと! 強~い。
ま、これは自分のSTYLEというよりもオファーされている案件に対しての答えであって僕の好き♥嫌い♥ではないのだん。あ、もちろんクリエイションとして納得LOVE♥大HAPPYではあルンルン。
だから仕事の写真と好きで見ていたい写真は違うのでありますのです。

絶対! 成就させたいからこのクリエイト愛♥を告白

今、NHKでときどきオンエアーされていて、山の手線などのトレインチャンネルで見ている人も多いはず、ほっこりで素敵に可愛く流れている『ふくしまに恋して♥』。
綾瀬はるかちゃんが春夏秋冬、四季おりおりの福島を訪れ、福島の方々と出会い、触れ合う番組(実はタイトルロゴとWebサイトのデザインクリエイションのスタートは僕がしました)。
この番組のもと、この流れの起源となっているのが『ただいま、東北♥』というNHK東日本大震災プロジェクトキャンペーンです。知っていますか? ご覧になった方も多いはず。実はこの企画立案のクリエイティブ&アートディレクションをNHKからオファーされてしていました。2013年大河ドラマ『八重の桜』の宣伝ポスターのアートディレクションを依頼されたとき、東北に目を向けるキャンペーンポスターを考えて欲しい! とお願いされたのがきっかけでした。北国 東北6県を旅して訪れる『鶴瓶の家族に乾杯』のような、土地土地の温かい人々と出会い、体験し、触れ合い、その一瞬を切り取った絵葉書のようなポスターを提案しました。で、大好評♥を得てラッキーチャチャチャ ウ! 企画進行OK! GO!GO!GO!
このアイデアをテンション高くウキウキで考えてるときにすぐに脳裏に浮かんだフォトグラファーが長野さんでした。彼の写真の空気感、雰囲気、撮られた方々の生のいきいきとした表情など凄~くぴったんこカンカン! 可愛いほっこりREAL旅イメージできルンルン、絶対に合う!! と直感で1人で大興奮♥

何年かぶりに速攻連絡を取りたくて走りに走りました。連絡が付き、「久しぶり!わかる? 元気?? あのね、あのね。どうしてもお願いしたい案件クリエイションがあるから絶対絶対撮影して欲しいの~♥引き受けて欲しいの~~♥♥だからやって~~~♥♥♥お願いLOVE!!」と一方的に熱いPASSIONを電話越しにプレゼント。後日、もちろんきちんと再会して企画愛を長野さんに誠実にプレゼンし、お話しました。アイデアを気に入ってくれて引き受けてくれました。口説きました。♥を落としました。イケるわ! このキャンペーンポスター絶対ステキになる! と心で確信。

南相馬で馬に触れ、会津で味噌田楽をほおばり、郡山で弾けに弾けてひょっとこ踊りをした福島。
400年の歴史がある南部鉄器を制作した岩手。
美しき雅な芸妓と遊んだ山形。
熱き男魂♥でかーい漁船で太平洋に漕ぎ出した宮城。
ビックリ? 川でがんがん掘りまくってMY足湯をつくった秋田。
赤い林檎の森に囲まれた高校で学んだ青森。
と、1年以上かけて、『ただいま、東北♥』を一緒に旅してきました。そのポスターは47都道府県全国に届けられ、番組にもなりました。
LOVE♥東北。LOVE♥LOVE♥スタッフ、ふふふふふ。一生もん、素敵な東北旅写真は宝物です。
その思いは今、『ふくしまに恋して♥』に。パスした気持ちを凄くつなげていきたかったから、つなげてつなげて頂けて本当に嬉しい! 感涙。金太郎、後は任せた宜しくありがとう。

僕がアートディレクターとして旗を振り、企画アイデアからはじまったクリエイト。僕とその時間関わった人たちが、また一緒にCUEと熱くクリエイトしたい! と思って頂けるクリエイターで常にいたい♥と思っています。
誠実に。これでも心がけている。
邁進しているのだー!
だー!! だー!!!
日々クリエイト熱が冷めることはない。死ぬまで現役ポイントガード。
シュートだ! ゼッケン9番を背負って生きる。

今、いろいろお声がけしている皆さま、あの件、宜しくお願いしますね♥
これから来る未来の誰かとクリエイトするのが楽しみだん。Open The Door★★★


本連載が書籍に? 資生堂アートディレクター成田久氏が、銀座一丁目の森岡書店にて「ププププレゼン力」展を開催中! 2017年12月19日(火)~28日(木)まで。詳細はこちら

 

ご感想はこちら

オススメ記事

まだ記事はありません。

プロフィール

成田 久
成田 久

アートディレクター・アーティスト。1970年生まれ。多摩美術大学・東京藝術大学大学院修了し、1999年に資生堂入社。宣伝・デザイン部に所属。アネッサのCMで蛯原友里を起用し、楽曲にBONNIE PINK「A Perfect Sky」を使用したことで一躍話題に。そのほかマシェリやマキアージュ、ベネフィーク、HAKU、インテグレート、unoなど多彩なブランドのアートディレクションを担当。更にTSUBAKIで初めて男性キャストとして福山雅治を起用するなど、資生堂商品のブランディングに大きく貢献する。
社外活動では13年NHK大河ドラマ「八重の桜」のイメージポスターのアートディレクションを担当するほか、多数のアーティストのCDジャケットやMVのアートディレクション等を手掛ける。更に雑誌「装苑」にて演劇レビューを連載するなど活動範囲は留まるところを知らない。

出版をご希望の方へ

公式連載