cueのププププレゼン力

第21回 2017.02.08

金・銀・パール❤LOVE装苑 CHANCEが1番の宝です

舞台について連載書いてますNOW

2月3日、節分。新春の舞台で1番の話題作である、野田秀樹さん作・演出『足跡姫』を、友人を引き連れて池袋は東京芸術劇場へ観劇&号泣しに行ってまいりました。

本作は宮沢りえさん、妻夫木聡さん、古田新太さん……と錚々たる出演者を軸に、野田さんが今は亡き歌舞伎役者・18代目中村勘三郎さんへのオマージュ❤としてお書きになった、お江戸を舞台にした新作です。

3日にも観に行きましたが、実は千秋楽である3月12日のチケットも押さえてあります。舞台はLIVE、生ものですので、同一作品の公演でも同じものは1つとしてありません。そんなわけで、フィナーレを飾る12日の舞台もぜひ観たいと思い、チケットをGETしました。皆さんも絶対ご覧になったほうがいいですよ。確か当日券も発売していますから。

さて、この『足跡姫』についても書かせていただいたのですが、僕は雑誌『装苑』で舞台に関するプレビュー記事を連載していますJAM PLAY。自分なりのテンションで書いているこの連載は、気づけば51回を超え、今年で5年目になります。継続は力なり。ビックリ!です。たぶん、大好きなNODA・MAPには1番たくさん触れているはず。

誕生!「勝手に舞台ソムリエ」

この連載のきっかけは、銀座でのランチ会です。コピーライターとフォトグラファーの友人2人が以前からお付き合いのあった装苑編集部の方々を、僕に紹介するために開いたものでした。

その際、偶然話題が舞台のことにおよび……ものすご~く舞台が好きな僕はテンション急上昇、話も盛り上がり、華やかで美味しく楽しい時間を過ごしました。その後……何ヶ月か経って、編集部の方から電話が。「このたび装苑をリニューアルすることになりました。そこで、舞台についてひと味違う角度から書ける方を探しておりまして、ぜひCUEさんにお願いしたいなと」「え? あ? わ! 僕ですか? めちゃくちゃ嬉しいです!」

大好きな「舞台」への想いを、雑誌を通じてたくさんの方に伝えられるなんて……それも、憧れのお洒落な装苑で実現できるなんて……キャー! 嬉しくて興奮して、クラクラしちゃいます。And、書く内容は「自分がすでに観た舞台の感想」ではなく、「もうすぐこんな舞台が始まりますよ!」というプレビュー。それを、僕なりの視点で書いてほしい、と。さらに「CUEさんが観たい作品について書いていただいてOKです」とのこと。嬉しい!

なんて素敵なご提案でしょうか。僕は、野田さんが演出された舞台『から騒ぎ』を20歳のときに観て衝撃を受け、舞台の虜❤になりました。それ以来、「まわりの人たちにも舞台を観て感動してもらい」といつも思ってきたのです。だから今回の依頼も、もちろん快くお引き受けしました。「勝手に舞台ソムリエ」の誕生です。

この連載企画を通じて、素晴らしい経験をたくさんさせていただきました。声をかけてくださった装苑編集部の皆様には、本当に感謝しております。これからも僕の舞台❤愛は尽きません。引き続きよろしくお願いいたします。

80周年CONGRATULATIONS

装苑創刊80周年記念号は、めでたく80年目を迎えたことを祝おうというテーマのもとで創られました。その表紙を飾ったのは、巨匠イラストレーター・宇野亜喜良さんが描く女性のイラスト。中身は、装苑にまつわる各界の豪華著名人の方々から寄せられたお祝いメッセージや思い出話です。この豪華な記念号は、発売後ほどなくしてほぼ完売したのだとか。

とても光栄なことに、この記念号には、僕も「めでたいお祝いビジュアルを考えてほしい」とのミラクルオファーをいただきまして、80周年の祝宴に参列するような気分でクリエイションに臨み、紙面に華を添えさせていただきました。

このときのクリエイションでモデルを務めてくれたのは、女優の小松菜奈ちゃん。僕が創りました白地&紅いドットの巨大な「ビッグドレスコスチューム」を彼女がまとい、フォトグラファー・奥山由之君がシャッターを切って、お祝いのビジュアルを創り上げ、装苑編集部に贈りました。本当に嬉しくて素敵なこの企画でコラボレーションしてくれた菜奈ちゃん、奥山君の2人には感謝でございます。装苑も、80周年おめでとうございます❤LOVE。

紙面を飾った僕らの見開き1ページのビジュアルは、各方面で話題になりまして、スタイリスト、フォトグラファー、モデルなどさまざまな方から「一緒にクリエイションしたいです」とLOVEコールをいただきました。嬉しいかぎりです。

菜奈ちゃんがこのクリエイションで着用したビッグドレスコスチュームは、僕が10年以上前に制作し、展覧会の折々に発表してきたものでした。装苑お祝いビジュアルを考える際、あくまでアイデア候補の1つとして、このコスチュームを使うクリエイションを提案したのですが、「これを撮ってみたいです」との奥山君の言葉がきっかけで採用することになりました。ずっと昔に創った、非常に思い入れのあるコスチュームを、「撮りたい」と言ってもらえて、さらに今をときめく小松菜奈ちゃんに着てもらえるなんて……なんとLUCKY❤HAPPYなことでしょう。つくづく、人生はタイミングです。

ミラクルにチャンス★到来

ブー、ブー、ブー。うん? 知らない電話番号から、携帯に着信が。「もしもし、成田です」「あの、CUEさんですか?」「はい」「装苑編集部の玉利でございます」「あ! いつもお世話になっております。その節は、大変嬉しい80周年号のクリエイションの機会をいただきまして、ありがとうございました」「いえいえ、こちらこそありがとうございます。それで、実は、急なお話で恐縮なのですが……今回、装苑3月号の表紙と、特集ページのビジュアルクリエイションをお願いできないでしょうか?」

え? 何? 何? キタ~~~!!! 「80周年お祝いビジュアル」が掲載されたのはつい先日のことなのに、こんなBIGなオファーが来ちゃうなんて。これは何? 夢? 夢!? 興奮度MAXで、バタバタしちゃいました。心はガッツポーズ! めちゃくちゃ嬉しいです。

「やります! やります! ぜひやらせてください。がんばります! それで、まずはどんなリクエストをお考えなのか、お会いして聞かせていただきたいです」と、スピーディーにミーティングへ進みます。装苑の表紙をクリエイションできるなんて、本当に光栄で嬉しい。当たり前ですが、表紙は雑誌の「顔」です。ブランドイメージに大きく関わりますし、なんてったって雑誌の売上げを左右するものですから、大役ですから、真剣勝負です。

歴史ある装苑のそんな大役を任せるというのは、編集部の方々にとってとても重要な依頼のはず。そのような貴重な機会を与えていただけたこと=クリエイターとして認めてくださった、ということですから、ものすご~く嬉しい……感涙です。物心ついた頃から街の書店で目にし、夢中になって読んでいた雑誌の「顔」をクリエイションできるなんて、光栄極まりない。狂喜乱舞しちゃいます。

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プロフィール

成田 久
成田 久

アートディレクター・アーティスト。1970年生まれ。多摩美術大学・東京藝術大学大学院修了し、1999年に資生堂入社。宣伝・デザイン部に所属。アネッサのCMで蛯原友里を起用し、楽曲にBONNIE PINK「A Perfect Sky」を使用したことで一躍話題に。そのほかマシェリやマキアージュ、ベネフィーク、HAKU、インテグレート、unoなど多彩なブランドのアートディレクションを担当。更にTSUBAKIで初めて男性キャストとして福山雅治を起用するなど、資生堂商品のブランディングに大きく貢献する。
社外活動では13年NHK大河ドラマ「八重の桜」のイメージポスターのアートディレクションを担当するほか、多数のアーティストのCDジャケットやMVのアートディレクション等を手掛ける。更に雑誌「装苑」にて演劇レビューを連載するなど活動範囲は留まるところを知らない。

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