頑張らないでやる気を出すコツ

“やる気”の天敵「当たり前ボケ」から目を覚ませ!

2018.11.12 公式 頑張らないでやる気を出すコツ 第17回
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世の中に「当たり前」のことなど1つもない

こんにちは、感情コミュニケーション術専門家の沖本るり子です。今回は、日々の中で陥ってしまいがちな「当たり前ボケ」から目を覚まそうというお話です。皆さんの働いている環境は、実はとても恵まれています。しかし、それを意識せずに過ごしていると「足りないもの」ばかりに気を取られてしまいます。こうした状態は、まさに“やる気”の天敵です。世の中に「当たり前」のことなど1つもありません。自分が受けている「恩恵」に目を向けると「“やる気”が出ない」などと言っている場合ではなくなり、おのずと“やる気”が湧いてくるはずです。

まず、皆さんにとって「会社」という通う場所があること自体が、実は、とても恵まれていることです。毎日「当たり前」のように通っていると忘れてしまいがちですが、会社には自分のデスクが用意されていており、当然のように固定電話が引かれているでしょう。多くの場合は、そこにパソコンがあり、コピー機などの什器備品やコピー用紙やボールペンなどの消耗品も、何不自由なく使用できているのではないでしょうか。オフィスは、空調によって常に快適な温度に保たれて、社員食堂があれば、無料とはいかなくても外食するよりはかなり安く食事ができるようになっているはずです。

こうした、会社の環境は、皆さんが所属している会社が社員のために用意してくれているものです。会社は、オフィスを快適に保ち、社員が仕事に打ち込めるようにするために、膨大な経費をかけているのです。

もし仮に、皆さんが仕事に対して“やる気”を失った状態が続いていて、ともすれば「辞めたい」と思うことがあっても、会社は、最初に皆さんを認めて入社させてくれました。そして、快適に働く環境を与えてくれているのです。さらには、多くの場合、皆さんが入社した背景には、入社したくてもできなかった人がいるということも忘れてはいけません。

地球上に空気や水があるのは「当たり前」と考えられ、人間がその存在によって生かされているということは忘れられてしまいがちですが、実は「当たり前」ではないのです。同じように、会社から受けているさまざまな待遇も「当たり前」に思ってしまいがちですが、皆さんはとても恵まれた環境で働かせてもらっているのです。その「恩恵」に対して感謝する気持ちを忘れなければ、少なからず“やる気”が出ない状況を引きずることを避けられるのではないでしょうか?

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プロフィール

沖本るり子
沖本るり子

株式会社CHEERFUL代表。感情とコミュニケーションの上手な活用によって、人と組織を育成する専門家。数多くの企業研修を請け負う傍ら、合計7冊のビジネス書の出版実績も持つ。現在は主に人財育成をテーマとし、中小企業の組織活性化のサポートを行なっている。

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