「苦しい嫉妬の感情」をスッと消す実に簡単な方法

嫉妬は、自分と同等と思っている人の間で強くなります。優れた功績を残した著名人やスポーツ選手、海外の成功者に対して嫉妬する人はあまりいないでしょう。素直に「すばらしい。おめでとう」と称賛します。

人は「絶対に手にできない」というものに対しては、嫉妬しないのです。仕事や人間関係を長く続けたいなら、近くの人を優劣で見ず、嫉妬をしないのが秘訣。人の成功を、「おめでとう!」と喜べる関係を目指しましょう。ラクですから。本当に比べるべきは、他人ではなく自分自身。いまの自分がこれまでより成長していると感じられたら、それでOK……だと思いませんか?

「これが自分」と開き直るしかない

(まんが:Jam)

小さなことで怒って「なんて、ちっちゃい私」と思うとき。だれかから「もっとしっかりして」などと言われたとき。ほかの人を見て、「みんな、偉いなぁ」と感じてしまうとき。あーあ。なんてダメな私……と思うとき、自己嫌悪に陥るものです。

つまり、自分のことが受け入れられず、否定してしまう状態。この裏には「自分は~でありたい」という欲求や期待が隠れています。それができない自分だから、腹を立てたり失望したり。信頼ができなくなってしまうのです。

自己嫌悪を放っておくと、いいことはありません。「私ってダメ」が頻繁に起きたり、深刻に考えたりすると自己評価が低くなって、のびのびと力を発揮できません。もし、自己嫌悪を感じてしまったら、「それも自分。いいじゃないの」と開き直るしかありません。過ぎてしまったことを、あれこれ考えてもなにも変わりませんし。

たとえば、大きな失敗や失言をして迷惑をかけてしまったとき、「あちゃー、やっちゃった」と思っても、自分を責めすぎるのをストップ。「済んだことは仕方ない」「なるようになる」と胸を張って、前に進むことにフォーカスします。自分の身体的特徴や性格も、「それも自分」だと開き直るしかない。可能であれば、変えていけばいいこと。

自己嫌悪と付き合っていくには、自分のいいところも悪いところもひっくるめて、自分を受け入れる“ 潔さ”と、自分への“信頼”が必要なのです。

チャームポイントとして付き合っていこう

(まんが:Jam)

「私なんか……」をよく使う人は、自分の多少劣っている部分を「そんなことない」と言ってもらいたい。そして、ちょっと安心したいという甘えもあります。

実は、この「私なんか……」という部分は、それほど気にしているものではなく、本当のコンプレックスは別にあるような気がします。本当に気にしている部分は人前で言葉になんてできない。目を背けたい。自分にすら隠してしまいたいと思うものでは?

『まんがでわかる 感情の整理ができる人は、うまくいく』(PHP研究所)書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

さて、この“にっくき”コンプレックスと、どうやって付き合っていくか。ちょっと乱暴ですが、これも開き直るしかありません。「これが、私。悪くないでしょ」と受け入れることです。コンプレックスは、他人との比較や、自己分析によって「自分に欠けている・自分が劣っている」と思う点ですが、これは自分から見た思い込み。

以前、結婚相談所で働いていたとき、結婚できない理由を「太っているから」「話が下手(へた)だから」などと言う人がいましたが、相手から見ると「暗いから」「価値観が合わないから」などという理由。コンプレックスは、結婚できない理由ではないのです。

欠点に固執するよりも、人が認めてくれる点、ほめてくれる点を大事にしていくほうが、ずっと魅力的になれるし、感情の整理のためにも、ずっといいはず。見方を変えたら長所になることもあるし、成長のバネになることも。「にっくき……」ではなく、それも利用できる“チャームポイント”として付き合っていきましょう。