今や6人に1人が婚活サービスで「結婚」3つの背景

(出所)リクルートブライダル総研「婚活実態調査2021」

実際「婚活サービスは結婚に至るまでの効率が良さそう」と考える人は41.7%います。この割合は年々じわりと上昇していて、婚活サービスの効率性が浸透してきていることがわかります。

また、婚活サービスを利用すると結婚に至る割合が高いこともわかっています。利用していた人のうち、婚活サービスを通じて結婚した人の割合は、2020年には49.9%に上っており、婚活サービスを利用すればほぼ半分の確率で結婚できるということになるのです。

合コンや知人への紹介依頼など、広義の婚活を含めた利用者ベースの成婚率を見てみると、合コンが10.8%なので、いかに婚活サービスが効率的であるかがわかります。その効率の良さが、婚活サービスが受け入れられる背景といえるでしょう。

婚活サービスの利用者が増加した要因の2つ目は、自身のコミュニティとはまったく別のところで活動ができるということです。職場や学校での出会いは、自身のコミュニティでの活動、つまり「コミュニティ内恋愛」ということになりますが、そうなると、周囲の人間関係への配慮なども影響し、進展させにくいことも考えられます。

一方、婚活サービスであれば自身のコミュニティとは外れたところでの活動「コミュニティ外恋愛」になるので、周りの目を気にすることなく自由に振る舞うことができ、本質的なコミュニケーションが進みやすいと考えられます。人間関係をおもんぱかるという煩わしさがないのも、周囲への配慮を重視する若い世代にはとくに大きな魅力となっているのです。

婚活サービスのイメージ向上も一因

そして、3つ目にはイメージの向上が挙げられるでしょう。かつては、婚活サービスを利用するのは恥ずかしいという意識が人々の中にありました。

恋愛結婚がもてはやされていた時代には「婚活サービスを利用するのは自分で結婚相手を探せない人」というイメージがなきにしもあらずで、サービスを利用するのを躊躇し、利用していてもそれを隠す人もいたようです。また、成婚率の不透明さから怪しいものではないかと危惧する人もいました。

ところが、最近は、サービスの質が向上し、行政や有名企業も参入し始める中で、実際に成婚する人が周囲にも生まれ、ネガティブなイメージがだんだんと変化していったのです。

実際に、周囲に利用者がいる、あるいは婚活サービス利用で結婚できた人がいると、利用率が高くなるといったデータもあり、さらに、気軽に利用できるネット系婚活サービスも生まれたことで、利用するのをためらう人は少なくなってきたと言っていいでしょう。

コロナ禍においては、人と人との接触が避けられるようになり、それは婚活サービスにも新しい展開をもたらしました。婚活においては、相手と実際に会うことが大切ではありますが、コロナ禍ではなかなか難しいこともあります。そんな中で、オンラインを効果的に活用する動きがでてきています。

オンラインデートとは?

その1つが、オンラインデートです。オンラインデートは、リアルなデートよりも費用が抑えられる、周囲の目を気にせずに会える、リアルで会うよりも時間が自由といった特徴があります。

さまざまな活動がオンラインで行われることに抵抗感がなくなってきた今、婚活サービスでもオンラインを利用した活動は今後も増えていくのではないでしょうか。「婚活には新型コロナウイルスの流行は関係ないと思った」と答える層も3人に1人はおり、オンラインとリアル、両方でコミュニケーションを効果的に取るという時代に合わせた新しいスタイルの婚活が、今後の主流になっていきそうです。

■婚活・オンラインデートに対する意識

(出所)リクルートブライダル総研「婚活実態調査2021」

新型コロナウイルス感染症により、人々の意識や生活スタイルは大きく変わりました。しかし、他者とのつながりを求める本質的なニーズは以前と変わらないはずです。コロナ禍で物理的な距離が開いた分、精神的なつながりを求める気持ちはより強まったと言えるかもしれません。

コロナ禍はもちろん、コロナ後の世界においても、結婚相手を求める人たちにとって、婚活サービスは今まで以上に有効な手段となりえるはずです。もちろん、結婚するかしないかは個人の選択であることは言うまでもありません。

しかし、結婚したいけれど、なかなか相手が見つからない。もしそのように感じている状況があるのなら、婚活サービスを利用してみるのも良いと思います。自分に合ったサービスを探し、利用することで、新たな人生の一歩を踏み出すことができるかもしれません。