「仕事が終わらない人」に共通する3つのNG習慣

顔を合わさなくてもzoomなどのオンライン会議ツールで賄えるのではないかと考える人もいるかもしれません。しかし、zoomは3人以上の人が一度に話すのは難しいものです。また出社しているときと違って雑談する相手が限られてしまいます。当然、情報源も限られてしまい、情報の内容も偏ります。

仕事が早い人は雑談を大切にします。意識的に雑談をする機会を増やしているのです。

オンライン会議ツールだけでなく時にはチャットも使って雑談をします。また意識していないと交流に偏りが出てしまうので、リモートでも積極的に勉強会に参加したり、異部署との交流の場を定期的に設けたりしています。結果、2次情報ではなく1次情報を仕入れることができます。

雑談をせずに仕事に集中することは生産性を上げることにつながるかもしれませんが、それは一時的なものです。仕事の多くは1人で考えているより、誰かと相談しながらのほうがよいアイデアも浮かび、結果的にはより生産性が高まります。仕事が早い人は、そのことを知っているのです。

雑談から相手の仕事の状況を把握しておくことで、仕事を頼みやすい時間帯なども把握できますし、相手も日頃から接している人の仕事は快く受けてくれるでしょう。

雑談はムダで非効率に見えますが、実は仕事をスムーズにしてくれる潤滑油であり貴重な情報源なのです。自然に雑談ができなくなった今こそ、より意識して雑談の機会をつくっていきましょう。

③仕事の「ムラ」をなくそうとする

法則:仕事が早く終わる人はムラがある前提で考え、終わらない人はムラをなくすことを考える

リモートで仕事をしていると、会議室への移動や他部署へ質問しに行くことがなく、ずっと座っているので体中が凝ってくることがあると思います。

また昨今では戦争なども発生していて、先行き不透明な世の中や外出できないストレスの蓄積により心身が疲弊してしまっている人もいるでしょう。

こうした心身の状態は一見、仕事には関係なく思えるがゆえに、仕事には、つねにムラのないパフォーマンスのいい状態で臨まなくてはならないと考える人は多いでしょう。

しかし実際は、疲れや体調、感情、集中力の状態によって、どんなに優秀なビジネスパーソンでもムラは出てしまうものです。ですから、今の時代こそムラがあることを前提で仕事を考えていく必要があるのです。

仕事が早く終わる人は、ムラがある前提でスケジュールを考えます。ムラを無理になくそうとするのではなく、ムラと上手に付き合うのです。

具体的には、次のようにムラ対策をしています。

1. ムラが出てしまう時間を天引きする
自分が得意な時間帯でパフォーマンスを上げようと考えます。
集中力が必要な仕事や企画を立てるなど、頭を使うクリエーティブな仕事は得意な時間帯にまとめて組み込むのです。
2. ムラが出そうな時間帯に処理できる仕事や作業を充てる
移動時間に充てる、人と接する仕事をする、簡単に達成感を味わえる仕事をする、得意な仕事をする、短時間で終わる仕事を繰り返すなど、集中力が落ちていても問題なくできる仕事を「ムラ時間」にこなします。
3.ムラを小さくする儀式をつくる
ムラそのものをできるだけ小さくするように「コーヒーを淹れる」「体操をする」などの儀式をつくり、入れ込みます。

結局のところ、人は感情の生きものですから、どんなに対策をしても完全にムラをなくすことはできません。

大切なのは、自分はどうしたらムラが出るのか、その傾向を知り、それに合わせて仕事を進めていくことです。

ムラをなくそうと無理をすると、かえって仕事時間が増えてしまうので注意しましょう。

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今回ご紹介した3つは、仕事に取り組む姿勢を決めるためのものです。

毎日の仕事に、習慣として取り入れていただけるといいでしょう。

仕事の仕方、習慣は1人ひとり違います。これまでの仕事の積み重ねのなかで、構築されたものである分、簡単に変更できることではありません。

少しずつ、無理しすぎない程度で取り入れてみてください。

意識して何回か繰り返していくうちに、だんだん慣れてきて定着(当たり前の状態になる)してきます。

仕事の仕方が変わった分、気づかないうちに、あなたの仕事の仕方にも変化が出てきているはずです。『仕事が早く終わる人、いつまでも終わらない人の習慣』では、仕事が早い人の考え方、日々の行動のコツを多数紹介しています。

今の自分に合った仕事の仕方を見つけ、より快適な働き方をしましょう。