北海道~九州まで「GW安く旅する」具体的な方法

GW直前でも、格安で利用できる旅行商品を紹介します(写真:JADE/PIXTA)

JTBが2022年3月下旬に行った旅行動向のアンケートによれば、2022年のゴールデンウィークに予想される国内旅行者数は2021年から68.4%増の約1600万人だという。コロナ前の2019年との対比では約67%にとどまっているとはいえ、ようやく観光需要も本格的な復調に戻りつつあるようだ。

旅行業界としてはうれしいことだが、利用者目線でみれば、より混雑し、金額も高くなることを意味する。さらに都道府県割やブロック割もゴールデンウィーク中は適用されない。繁忙期なので仕方がないという見方もあるが、探せばゴールデンウィーク中も適用される割引プランや、通常と変わりない金額で利用できるものもある。そこでGW直前でも、格安で利用できる旅行商品を紹介してみたい。

なお、すべて4月25日の執筆時点の情報だ。利用する場合は最新の情報をインターネットなどで調べてほしい。また、利用期間と予約期間が異なる場合もあるので注意が必要だ。

JR北海道&JRバスがお得

① 北海道の在来線全線乗り放題が1日あたり2000円!?

JRの乗り放題パスなどの多くが、ゴールデンウィークは適用外となる。だが、JR北海道が期間限定で販売している「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」は、連休中もすべて適用となる。これは連続する6日間、JR北海道の在来線全線とJRバスの全線(一部路線を除く)が特急も含めて乗り放題となるパスだ。

金額は1万2000円(子ども料金の設定はない)だ。特急にも乗れて1日あたり2000円は、青春18きっぷよりもはるかに安く、破格といえる。これは、北海道が「ぐるっと北海道・公共交通利用促進キャンペーン」という名目で金額の50%を補助していることによるものだ。

事前の予約などは不要。ただしJR北海道の主な駅で利用開始前日までの購入が条件なので、利用前日には北海道入りして、駅の券売機などできっぷを購入しておく必要がある。利用期間は6月30日までだが、発売数が上限に達した場合、期間中でも販売終了となるが、GW中は販売している公算が高い。

また、JR四国全線の特急自由席が3日間乗り放題で1万1000円(子ども3000円)の「四国アフターDC満喫きっぷ」もゴールデンウィークに利用できる。4月1日~6月28日のうち、1日以上土・日・祝日を含む3日間なら利用できる。

子連れ旅行に優しいのはJR西日本だ。4月29日から5月8日の間、山陽新幹線を親子で利用する場合、7日前までに購入すると、大人は1割引、子どもは全区間一律1000円で利用できる。予約はJR西日本ネット予約「e5489」のみとなる。

なお、利用期間と発売期間は異なるので利用を考えている人は確認してほしい。

空席さえあれば当日でもOK

② GWでも40%オフの特急とは?

JR東日本のえきねっと会員限定で販売されている「えきねっとトクだ値」。これらのなかには、当日購入でも割引率が高い列車がある。

例えば、東京駅(山手線内)から銚子・館山・安房鴨川などへは40%引き、熱海・伊東・伊豆急下田などへは30%引きとなる。これらは空席さえあれば当日でも割引が適用されるので、ゴールデンウィーク中に思い立って旅行というときの選択肢として覚えておくとよい。

③ 日光まで700円 株主優待乗車証を利用する

私鉄の株主優待乗車証は、それぞれの路線全線をきっぷのように利用することができる。株主でなくてもターミナル駅周辺にある金券ショップや、オークションサイトなどで購入が可能だ。

首都圏でおすすめなのが、東武鉄道と小田急だ。東武鉄道は約700円で浅草・北千住~日光・鬼怒川・宇都宮、小田急は600円程度で新宿~小田原を移動できる(価格や在庫状況はお店などにより異なる)。日光日帰り旅行なら交通費はわずか1400円程度で済むので、GW旅行として驚異的に安いといえる。特急を利用したい場合は特急券を別途購入すればよい。