「仕事を辞めたい」と思う人が持つべき7つの視点

仕事を辞めたいと思ったとき、立ち止まって考えてほしいことがあります(写真:Fast&Slow/PIXTA)
「最近仕事がまわらなくてつらい」「悲しくもないのに涙が止まらない」「なぜかずっと不安が消えない」。こういった悩みのほとんどは、実は「疲労」から始まっています。だからこそ生きづらさを感じたときに必要なのは、「心を強くする方法」でも「自己肯定感を上げる方法」でもなく、とにかく「何もしない」こと、つまり休むことだと心理カウンセラーでNPO法人メンタルレスキュー協会理事長の下園壮太氏は言います。
ただ、忙しい現代人にとって休むのはとてもハードルの高いことです。本記事では、下園氏の新刊『全部うまくいかないのはわたしが頑張りすぎるから』より一部抜粋・編集のうえ、心や身体の不調を感じたらどうしたらよいのか、詳しく解説していきます。
 

上司のせいで仕事が嫌になる

Cさん:年の離れた上司から毎日のように嫌味を言われもう耐えられそうにありません。今の時代に、「客先に足繁く通って対面で会う回数を増やせ」と、オンラインでの商談を軽視しているんです。「まめに連絡を取りフォローしています」と言うと、「うちの会社は昔から対面でのコミュニケーション重視。これで俺も数十億の商談をまとめてきた」と……。

先生:価値観が合わないのですね。

Cさん:はい。今の仕事は好きなのですが……。体育会系で昔ながらの泥臭い営業しかできない、ITに疎い上司の下では、私は成長できない気がしています。「今度の異動でどこかに行ってくれないだろうか」と期待していましたが、それも叶わず。このまま毎日否定され、嫌味を言われながら働くのかと思うとつらすぎます。休みたい気持ちはあるんですが、そうすると上司にさらに嫌味を言われそうで……。

先生:なるほど、わかりました。先ほど体調や睡眠には大きな問題はないとおっしゃいましたよね。それなら今回の悩みですが、本当に上司のことだけが問題なのか、一度試しに俯瞰して見てみましょうか。

「もう耐えられない!」「つらい!」という気持ちにぶつかったとき、何はさておき休むのが効果的なのはお伝えしてきた通り。

しかし、いきなり休むという選択ができない人の場合、まずは一度状況を俯瞰してみましょう。ただこの俯瞰の作業ができるのは、1段階の元気なときだけです。Cさんはまだ基本的に1段階にあり、一時的に2段階に落ちているだけのようです。

その状態であれば、一人でもできる「7つの視点」で物事を客観的に見直す対処法を試してみるといいでしょう。

思考の偏りの逆方向から物を見てみる

7つの視点は以下の通りです。

①自分視点:なぜ自分は納得がいかないのか、なぜ自分は怒ったのか、自分は何がつらいのか
②相手視点:相手はなぜそんなことを言ったのか、相手はなぜそんなことをしたのか
③第三者視点:同僚、友人、家族など周囲の人にはどう見えたか
④時間視点:この問題は、過去、現在、未来とどうかかわっているか
⑤宇宙視点:宇宙人から見たら、神様から見たら、どう見えるか
⑥感謝視点:この問題や出来事に感謝できるところはないか
⑦ユーモア視点:ユーモアで笑いに変えられるところはないか
 

疲労がたまり、一時的にでも2段階に陥ると、イライラや悲しみなど感情があふれ、どうしても偏った思考に陥ってしまいます。7つの視点は、あえて、思考の偏りの逆方向から物を見てみるための視点なのです。

あらゆる視点を持つことが大切

先生:ではまず、「自分」という視点で考えてみましょう。今回、Cさんは具体的にどんなところが嫌なのでしょうか。何がつらいのでしょうか?

Cさん:もちろん上司の態度が一番です。でも自分の気持ちをよく感じてみたら……。実は同期が先に役職をもらっているのですが、そのわりに働いていなくて結構ストレスなんです。それも全部上司のせいにしていたかも。