なぜか仕事が楽しそうな人の「なるほど」な工夫

イライラを感じないで働くにはどうすればいいのでしょうか(写真:kou/PIXTA)
挑戦を求める風潮に対する疲れ、職場の居心地の悪さ、終わりのない忙しさ、がんばりを認めてもらえないつらさや怒り、無力感……。仕事でストレスを抱えている人は多いでしょう 。転職をぼんやり視野に入れながら、働いている人もいるかもしれません。
「人生100年時代」といわれる昨今、成長するために主体的に行動する姿勢が求められるようになりました。自らのキャリアを長期的に考えていくためには、ある2つのスキルを磨くことが求められます。キャリアコンサルタントである福所しのぶ氏の新著『仕事のモヤモヤ・イライラを止めて自分を取り戻す 小さなルーティン』から一部抜粋・再構成し、お届けします。
 

大きな行動を起こす前に日々の小さな行動を

  • 何歳になっても、新しい仕事に挑戦して活躍し続けている
  • しんどい仕事をしているはずなのに、いつも楽しそうにしている
  • いつもまわりから助けられ、チャンスをつかんで成果を出している

こんな人が周囲にいないでしょうか? 才能を活かし、自分らしく働いているように見えて、うらやましく感じることもあります。

こうした人は、転職をして大きく収入を上げたり、大きなチャンスをつかんだり、大きな行動を起こして自分の状況を変えてきたように感じるかもしれません。

でも、大きな行動を起こす前に、毎日の仕事で2つのスキルを大切にし、たくさんの「小さな行動」を積み重ねていることが少なくありません。大きな行動のように見える部分は、実は氷山の一角にすぎません。

また、30歳以降になれば、できる仕事の幅が広がり、部下の育成を任されることもあります。結婚や出産などのライフイベントが転機となり、ワークライフバランスについて考えることもあるでしょう。

そんなときは、自分が選んだ方向に向かって仕事を進めていくとともに、うまく仕事が進むように人に任せたり、仕事量を調整する必要もでてきます。こうした複雑な状況をうまく切り抜けていくためには、次の2つの力を高め、バランスをとりながら仕事をすることが求められます。

仕事をうまく進めるうえで求められる能力の1つは、自己肯定感(他者と比べることなく、ありのままの自分を認める気持ち)です。

自己肯定感が高いと、仕事で主体的に考えて動いたり、新しいことに挑戦したり、失敗しても再チャレンジできます。これはキャリアを切り開いていくとき、とても大切な力です。

ところが、なかには自己肯定感は高いけれども、仕事がうまくいかず悩みを抱えている人がいます。なぜなら、仕事をうまく進めるためには、もう1つ求められる力があるからです。

それが2つめのスキル、メタ認知力 (自分の考えや自分が置かれている状況を俯瞰的に見る力)です。メタ認知力が働くと、仕事のキャパシティが適切かどうかを考えたり、トラブルが起きたときにほかの方法を探したりできます。

仕事で悩みを抱える人のなかには、自己肯定感とメタ認知能力の両方が低い人もいれば、いずれか片方が低くてアンバランスになっている人もいます。チャンスをつかみ、自分らしいキャリアを築くためには、この2つの力をバランスよく育てていかなければならないのです。

仕事でイライラしている人はメタ認知力が低いかも?

  • 自分は正しいはずなのになぜか意見が通らない
  • がんばっているのに十分に評価されていないと思う
  • 自分だけが大変な思いをしているように思う

もしこうした状態で仕事をしているのであれば、要注意です。これは、自己肯定感が高くて、メタ認知力が低い状態です。

自己肯定感からくる「ありのままの自分を認める気持ち」が転じて、「いまの自分のやり方でOK」と解釈している可能性があります。メタ認知力が低くなり、まわりとの関係や状況をふまえた判断ができていないかもしれません。