「結果を出す人」「出せない人」にある決定的な差

「結果を出す人」と「そうでない人」の決定的な差とは(写真:タカス/PIXTA)
勉強や仕事でなかなか結果が出せない。そんなときは、1日のスケジュールを見直す必要があるかもしれません。現役東大生の西岡壱誠さんの新著『東大モチベーション 勉強のやる気がすぐ起きて→ずっと続く方法』では、東大生へのアンケートやインタビューの結果見えてきた、やりたくない勉強でもやる気を出す技術が紹介されています。本記事ではその中から、結果を出す人とそうでない人の「差」について解説します。
 

悩んだときにどう判断する?

みなさんは、「結果を出す人」と「そうでない人」の差がはっきり現れるポイントってなんだと思いますか??

僕は仕事柄、東大合格者が多い学校の先生や、何人もの東大受験生を観察している予備校の先生とお話する機会が多いです。その中で、「受験で合格できる生徒」と「そうでない生徒」がはっきりと分かれるポイントについて議論をするのですが、大体同じ点で「差」が出ることに驚かされます。

それは、悩んでいるときに見て取れます。

大学の進路や文理選択・受験校や受験学部を選ぶ時を観察して、これらの3種類のうち、どのタイプなのかを観察するのです。

A 長い時間考え込んで、なかなか決めきれないタイプ
B すぐに答えを出すタイプ・「とにかくこれを選んでみよう」と、とりあえず決めるタイプ
C 自分で結論を出せないからと、先生と一緒に考えたり、決めてもらったりするタイプ

まず、どのタイプが一番結果を出せないかというと、Cの「すぐ答えを聞くタイプ」です。

このタイプは、一見人から話を聞いていて賢い選択をしているように見えますが、自分の頭で考えずに、なんでも人に聞いて、自分で判断する習慣がないタイプです。

Cのタイプは、ここ一番の勝負で自分で判断ができずに苦しみ、選べず、大事な時にこそ失敗してしまいがちなのです。

また、Cのタイプはモチベーションが続かないことがあります。例えば親御さんや先生の意見を聞くのはいいことですが、「なぜその選択をしたのか」と聞くと「親が言うから」と答えるような生徒は、本当はその選択に納得していません。だから、進路を一度選んでも、後から「こっちで本当によかったのかな」と悩んでしまいがちです。

それに対して、AやBは「自分の頭で」判断をしています。なかなか決めきれなくても、間違った結論であったとしても、自分で判断しています。自分の中で結論を出し、自分で決める習慣ができているので、あとからあまり悩むことがなく、ここ一番でも自分で選択することができるのです。

伸びるのはBタイプ

そのうえで、AタイプとBタイプは、どちらのほうが「より伸びる」タイプだと思いますか?我々が結論として出しているのはBタイプのほうです。

Aタイプのほうは、長い時間考えていることから、しっかりと悩むことができていることがわかります。考える習慣があるのはとてもいいことなのですが、「悩み」の中には、結論が出せない類のものもありますよね?「どっちの参考書が自分に合っているのか」「どっちの学部のほうが、自分が楽しめるのか」など、選んだ後になってからしか正解がわからないものもあるのです。

「後悔しない選択をしよう」なんてよく言いますが、僕はこれは無理な話だと思います。選択した後に、もっといい道が現れることも多いではありませんか。また、結果が出ないとわからないこともたくさんあるでしょう。

我々にできることは、「後悔しない選択をする」ことではなく、その時々における「最善だと思う道を選ぶ」ことだと思います。

だから、悩み続けて時間を浪費してしまうタイプは、結果が出にくくなってしまうことがあるのです。