「無気力状態を打開」東大生のユニークな解決方法

どうしてもやる気が起きない……東大生たちの「無気力」への向き合いかたとは(写真:ペイレスイメージズ1(モデル)/PIXTA)
気力が続かず、なんにもやる気が起きない。そんな日もあるのではないでしょうか。現役東大生の西岡壱誠さんの新著『東大モチベーション 勉強のやる気がすぐ起きて→ずっと続く方法』では、東大生へのアンケートやインタビューの結果見えてきた、やりたくない勉強でもやる気を出す技術が紹介されています。本記事ではその中から、無気力を打開するための面白い解決方法をご紹介します。
 

東大生はどうやる気を出していたのか?

みなさんは、無気力になってしまったことはありますか?

何も手に付かないほど気力が減ってしまって、新しいことをしようという気持ちが起こらなくなってしまったり……。

「頭のいい人は、無気力になってしまうことなんてないんだろうな」と考える人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。東大生でも、1年以上受験勉強をしている中で、勉強に対するやる気が起きなくなってしまう日もあります。僕も2年の浪人生活の中で、何度やる気が出なくなってしまったかわかりません。

そんなときに、東大生はどんなことをしてその状況を打開していたのでしょうか?今回は東大生たちの「無気力」への向き合い方をご説明したいと思います。

まず、すごく特殊なものからご紹介します。これは、東大生が実際にやっていた面白い解決策です。

その方法は「卵を割る」です。比喩でもなんでもなく、言葉通り、卵を割るのです。

まず、スーパーで12個入りの卵を買ってきます。そしてその卵をキッチンで12個、1個ずつ丁寧に、割っていくのです。とにかく、自分の手で卵を1個ずつ割っていくのです。割った卵は、調理して美味しくいただきましょう。

意味がわからないですよね。そんなことをしてなんの意味があるんだ?と考える人も多いでしょう。実際、僕もこの話を聞いたときは「はあ?」と言ってしまいました。でも、話を聞いて納得しました。

卵を割ると、「1つのことを成し遂げた」ような気持ちを得ることができるのです。「無気力な状態」というのは、頑張っても達成感がないときに発生するものです。やっていることに意味を感じられず、努力したくなくなってしまうから、「無気力」になってしまいます。

だから、なんでもいいから「やった」という感覚の残るものをやってみるのがおすすめなのです。そしてその際たる例が、「卵割り」なのだそうです。

実践していた東大生曰く、「実際に触感として、『1つのことを終わらせた』という感覚を10回以上簡単に得られるのは、卵割りしかない」とのこと。その人はほかにもいろんなことをしたそうですが、卵割りがいちばんだったのだそうです。たしかに実際にやってみると、ちょっとした爽快感があり、なんとなく充足感が生まれますよね。

無限プチプチで達成感を味わう

「卵割り」以外の例を挙げると、自分のことで恐縮なのですが、僕は「無限プチプチ」という商品を愛用していました。

包装材の1つで「プチプチ」と呼ばれるものがありますよね? あれが無限にできる、という商品があるのです。何度でもプチプチを潰していく感覚が、簡単に得られるという商品です。僕は2年の浪人生活の中で、ちょっとやる気がなくなったときに、何度も何度も、1つ1つプチプチと潰していくことで、気持ちが晴れて、なんとなく達成感を持つことができ、「よし、新しいことをやろう」という感覚を簡単に得ることができました。

さて、これらは極端な例としても、「ちょっとした達成感」「1個ずつ、進んでいる感覚」を得られるように実践していくことはとても重要なことだと思います。