コロナ禍で“潰れる”アイドルも出現か…混迷を極める女性アイドルグループライブ対応策

SHOWROOMにて配信された、乃木坂46「幻の2期生ライブ」(SHOWROOM公式サイトより)

 新型コロナウイルスの感染拡大によって、多くのコンサートや演劇、スポーツイベントなどが中止・延期となっている昨今。とりわけ影響が大きいのが、女性アイドル業界だ。

「女性アイドル業界は、大手事務所が手掛けるグループから、インディーズのグループまで規模に大小はありますが、ほかのバンドやアーティストに比べると、ライブの本数が多い傾向にあります。さらに、販売されるCDやグッズには握手会やサイン会、チェキ会への参加などの特典が伴うことも多く、ライブ以外のイベントも多い。ファンと同じ空間を共有する機会が多いので、新型コロナウイルスの影響はかなり大きいのです」(エンタメライター・大塚ナギサ氏)

 具体的に、どんな影響が出ているのだろうか。主要なグループごとに新型コロナウイルス感染拡大への対応を見ていこう。

有名アイドルは続々とライブを中止に

 乃木坂46は2月21日から24日までのナゴヤドームでのコンサートは予定通りに実施。しかし、3月7日に開催予定だった国立代々木競技場第一体育館での乃木坂46/2期生の単独公演は中止となり、同日に動画配信サービス「SHOWROOM」にて2期生のライブを生配信した。また、3月29日以降開催予定の25thシングル「しあわせの保護色」発売記念個別握手会についても、2つの握手会の延期が発表された。(3月22日現在)。

 欅坂46は、4月3日に公開予定だったドキュメンタリー映画『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』の公開が延期となった。コンサートや握手会の開催予定はなかったため、大きな影響はないようだ。

 日向坂46も3月27日に公開予定だったドキュメンタリー映画『3年目のデビュー』の公開が延期。2月2日から3月15日までに開催予定だった個別握手会も延期となった。さらに、3月31日・4月1日にマリンメッセ福岡で開催予定であったコンサートについても、延期が発表された(3月22日現在)。

 AKB48グループは2月26日に、「3月11日まで」として劇場公演やライブイベントなどの中止を発表。その後、再び政府よりイベント開催自粛要請があったことを受け、11日以降の劇場公演は中止となった。それに伴い、秋葉原のAKB48劇場では無観客公演を実施し、無料での生配信を実施。また、劇場公演は中止という扱いだが、峯岸みなみの卒業コンサートを含む、4月3日までのコンサート4公演が延期、もしくは中止となっている。

 モーニング娘。やアンジュルムなどが所属するハロー!プロジェクトでは、2月29日から3月29日までのコンサートやリリースイベント、握手会などを中止。3月20から22日に明治神宮会館で開催予定だった『Hello! Project ひなフェス2020 ~被災地復興支援・東北を元気に!~』は、一部公演を無観客で実施し、有料で生中継される。

 ももいろクローバーZでは、3月7日から9日に開催予定だった高城れにソロ公演の『まるごとれにちゃん0202スプリングツアー2020』が6月に延期。これに伴い、3月9日にVR番組「REALIVE360 presents『高城れにの大感さ祭?(だいかんさしゃい)』」をYouTubeで生配信した。

ももいろクローバーZ公式サイトより

非接触型の体温計、アルコール消毒を義務化

 大手事務所の人気アイドルグループがほぼすべてのコンサートやイベントなどを中止している一方で、ライブハウスで活動する小規模なグループについては対応はさまざまだ。