LINEの“その他の機能”を使い倒してみる…無料の保険、無料の名刺管理、無料カーナビ

 実際に使ってみると、シンプルで機能も十分。名刺をカメラで撮っていくだけで、どんどんデータ化されていく。まだ実際に使ってないが、名刺1枚ごとにメモをつける機能やExcelファイルでのダウンロード機能、CSV形式ファイルでのデータ出力機能、各個人が管理していた名刺を会社・組織内でシェア・共同管理できる機能「共有名刺帳」などもあるという。

 他の無料名刺管理アプリでは、広告が表示されたり、一日に入力できる枚数が限られていたりするが、「myBridge」はそのようなことが一切ないのも魅力だ。

 名刺が大量にあると撮るのが面倒だが、今なら溜まった名刺を郵送するだけでデータ化を一括代行してくれる「おまかせスキャン」も無料。ここまでタダだと、データを何かに悪用しているのではと疑いたくなるが、現状はそんなこともないようだ。

 今や仕事でLINEを使うことも当たり前になってきており、このサービスはまさに利用価値が高いといえるだろう。

「LINEカーナビ」の実際のナビ画面

運転しながらLINEのやり取りが可能な「LINEカーナビ」

 ヤフーやグーグルなど名だたるネット企業が参入し、熾烈なシェア争いを繰り広げているカーナビアプリ。当然のようにLINEも2019年9月から「LINEカーナビ」の提供を始めた。

 ひと通りの経路案内は当然できるとして、注目なのは音声認識機能だ。これまでも音声認識を備えたカーナビはあるが、「LINEカーナビ」では音声認識でメッセージの送受信が可能。LINEが展開するAIアシスタント「Clova(クローバ)」を介して、メッセージの読み上げや送信ができ、radikoやLINE MUSICもハンズフリーで操作可能なのだという。

 それでどれだけ使い勝手がよくなるのかを試すため、実際にインストールして使ってみた。

 経路案内機能は、トヨタ自動車が開発したカーナビゲーションエンジンを搭載しているという触れ込みで、まったく問題のない使い心地。ウリの音声認識能力も良好で、走行中でも「ねえ、Clova」と発することで、メッセージの送受信ができた。ただ、「運転しながらメールの文章を喋る」という行為に慣れていないため、気が散って安全確認がおろそかになってしまった感があった。

 文句ついでに細かいことをいうと、このClovaによるメッセージのやり取りは、事前にClova専用のアカウントを作る必要があり、その後「LINEカーナビ」専用のグループを選択しなければならない。グループを選ぶと自動的に自分のClovaアカウントが参加するようになっているが、普段使っているLINEアカウントの自分が2人存在することになる。これがなんとも気持ち悪い。

 運転中なのがメンバーに理解できるようにする仕様だとは思うが、若干面倒だし、事情がわからない人は混乱するだろう。

 LINEのサービスはどれもレベルが高く、ついあれもこれもと登録してしまいたくなる。そのたびに、連絡先に名刺、保険、クルマでどこに行ったかなどをすべてLINEに監視されているような気分になるが、それこそが一歩先ゆく社会人の姿なのかもしれない。

(文=清談社)