OpenAI、新AIエージェント構築支援ツール、何が画期的?作業を大幅軽減

 従来、こうした処理を実装するには、かなり複雑なプログラムを組む必要がありましたが、Responses APIを使うと数行で書けるようになっており、こうした点は大きな進化だといえます。非常に難しく専門家ではないとできない作業がAPI一つで簡単にできるようになったというのは注目点です」

Agents SDK

 Agents SDKは、複数のAIエージェントの連携や制御を、シンプルに構築するために使われる、開発者向けツールキットのこと。SDK(Software Development Kit)とは、ソフトウェアを開発するためのツール。OpenAIのリリースによれば、Agents SDKは、OpenAIが昨年公開した実験的なSDKの「Swarm?」の機能を大幅に進化させたもので、マルチエージェントのワークフロー構築をよりシンプルかつ効率的に行えるよう設計されている。カスタマーサポートの自動化、複数のステップを要するリサーチ、コンテンツ生成、コードレビュー、見込み客の開拓などの用途に活用できるという。

 前出・大塚氏はいう。

「SDKとは、簡単にいうと、ソフトウェア開発を簡単にするためのツールです。エージェントを構築するには複雑なコードをたくさん組む必要があり、エラー処理も大変ですが、そうしたことが簡単に処理できるようになるツールです。

『Agents SDK』は、別々のサービスでつくられたエージェントとエージェントを組み合わせるといったコーディングを簡単にするためのツールです。エージェントを構築する人にとっては、非常に手間が省けて作業が軽減されるでしょう。これまでは結構難しいコードを書かなければならなかったところが一気に簡単になり、コードがきれいになるというのも開発者にとってはメリットでしょう」

(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=大塚あみ/合同会社Hundreds代表)