新作『春を蒔く』を投稿します
こんにちは。ねるねです。
本日から始める話の第1話しんみりver.後半です。
夜から投稿を開始しますので、本編と合わせてお楽しみください。
◇◇
友人のリリィ・ポピーとは補欠仲間だ。
補欠入学者の説明会で二人は知り合った。
「ベティは農地管理なの? 男の人みたいだね」
こちらの本を見てリリィが驚いている。
女学校には様々な講師が在籍し、ベアトリスは卒業後のために農業を学ぶと決めていた。
『男の人みたい』リリィの何気ない言葉に息が止まる。彼女に悪気がないことは、短い付き合いでもじゅうぶんに理解しているが、胸が痛まないわけではない。
ベアトリスはへらりと笑って答えた。
「この体だし。家族からも期待されてるんだ」
「そっかあ。ベティは偉いね。私も頑張らなきゃ」
二人が席に戻ると、荷物を置いていた場所に男子学生が座っていた。
「あの、私の席……」
おずおずと声をかけると、その学生はちらりと一瞥を寄越してまた本に視線を戻して言った。
「ここは場所取り禁止です」
とりつく島もない対応に、リリィが「任せて」と前に出る。
「あのぉ、場所取りがダメって知らなくって。今度から気をつけますから、今日は譲っていただけませんか?」
吐息のような声で甘くねだるのは、彼女の得意技だ。子猫のような顔のリリィが眉を下げると愛らしさが倍増して、堅物で知られる女教師さえも笑顔になる。
ベアトリスは自身の魅力を完璧に操る友人に感心すると同時に、いつも劣等感に苛まれていた。
(以下文字数によりカット)
※※これはボツです※※