――9月1日付の『日刊スポーツ』は「今季限り」、『サンスポ』は「退任へ」と、いずれも、髙津監督の退任報道が一面となりました。
髙津 本来であれば、最初に現場の選手、コーチ、スタッフのみんなに話をして、その後で公になるのが流れというか、一般的な順序だったのかもしれないですけれども、先に報道が出てしまったので、イレギュラーな形となってしまいました。僕も自分の言葉でちゃんと伝えたかったんですが、遠征が始まったときだったのでピッチャーも神宮に残って練習していたし、全員がそろっていなかったけれど、急遽、火曜日のゲーム前に大阪に遠征に来ているみんなには伝えました。

――監督としては、シーズン終了後にきちんとした形ですべての関係者の前で自分の口から伝えたかった?
髙津 そうじゃないといけないでしょうね。しかも、どんな順位であれ、まだシーズン中なので、選手たちはもちろん、コーチ、スタッフや現場の人たちにもいろいろな影響があるでしょうから、できればシーズンが終わるまではこの話題には触れたくなかったですね。いろいろな感情を持ってグラウンドに立っている選手もいるでしょうから、その点は申し訳なかったと思っています。
――監督在任は今季で6年となります。この6年間は長かったですか、短かったですか?
髙津 振り返るとあっという間ですよ。ただ、監督としてのスタートは、野村克也さんが亡くなったところから始まって、コロナ禍で開幕が遅れて、最後の6年目も衣笠剛会長が亡くなられて、つば九郎もいなくなってしまった。そう考えると、ついこの間だったような気がするけど、この間には何百試合も戦ってきたわけだし、いろいろなことがたくさんありました。