日本最大のマッチングアプリ「ペアーズ」、世界展開を決断…韓国進出の先

広報担当 アジアには、インド、台湾など、様々な規模のマッチングアプリ市場がありますが、韓国市場には、特に大きなポテンシャルを感じています。具体的な数字で見てみると、韓国の若年層人口は、日本の約2分の1であるのに対し、マッチングアプリの市場規模は、日本の約4分の1にとどまっているというデータがあります 。

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 この数字は、韓国のマッチングアプリ市場が、まだ成長段階にあり、今後の拡大が期待できることを示唆しています。また、日本市場の変遷も参考にしています。日本においては、当初、カジュアルな出会いを目的としたアプリが普及しましたが、その後、ペアーズのような「真剣な出会い」を求めるアプリが市場を確立しました。

 韓国市場は、現在、カジュアルデーティングアプリが主流ですが、今後は、日本と同様に、真剣な出会いを求めるアプリの需要が高まると考えています。

――韓国市場は、具体的にどのような特徴を持っているのでしょうか。

広報担当 韓国は、日本と文化的に近い部分も多いですが、恋愛においては、感情表現が豊かで、積極的な国民性も持ち合わせています。そのため、一概に「奥手」な国民性とは言えません。現在の韓国のマッチングアプリ市場は、カジュアルデーティングアプリが主流です。しかし、真剣な出会いを求めるユーザー向けのアプリも存在します。ただし、これらのアプリは、非常に個性的なコンセプトを持つ、厳格な審査基準を設けている、など、ユーザー層が限定されている傾向があります。

 例えば、100個以上の質問に回答する必要があるアプリや、学歴や年収などの条件で相手を絞り込むアプリなどが挙げられます。これらのアプリは、結婚を真剣に考えているユーザーにとっては有効かもしれませんが、ユーザー規模が拡大しにくいという側面があります。ペアーズは、日本で培ってきた「真剣な出会い」を求める幅広いユーザーに支持されるアプリとしてのノウハウを活かし、これらのアプリとは異なるポジションを確立することで、韓国市場での成功を目指します。

――韓国市場における競合サービスと、ペアーズの強みについて、もう少し詳しく教えていただけますか。競合サービスとして、大きく分けて厳格な審査を特徴するアプリとカジュアルデーティングアプリがあると思いますが、それらとペアーズではどのような違いがあるのでしょうか。
 ・厳格な審査を特徴とするアプリ:「ゴールドスプーン」など、学歴や年収などの条件 で相手を絞り込むサービス。これらのアプリは、いわば「エリート向け」のマッチングアプリといえるかもしれない。
 ・カジュアルデーティングアプリ:「Tinder」などのグローバルアプリや、「WIPPY」などの韓国国産アプリが挙げられる。これらは、気軽な出会いを求めるユーザーが多く、比較的若い年齢層に人気がある。

広報担当 これらのサービスと比較したペアーズの強みは、
 ・真剣な出会いを求めるユーザー向けのアプリとしての実績
 ・幅広いユーザーに利用されているアプリとしての規模
であると考えています。ペアーズは、これらの競合サービスとは異なるポジションを確立することで、韓国市場で新たな価値を提供できると確信しています。

――韓国市場での具体的な事業戦略や、今後の展望について教えてください。

広報担当 詳細は公開しておりませんが、記者説明会ではCEOの山本竜馬から「アジア展開」として発表しました。我々が日本で培ってきた、真剣な出会いのためのアプリとしてのノウハウを、韓国をはじめとするアジア各国でどのように展開し、受け入れてもらえるか。これが、我々の重要な挑戦となります。