距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる

 かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。
 だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。
 それは気にしてない。俺は深入りする気はない。
 人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。

 だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。
 ――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。
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