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文明進化(?)編
女神「セロハンテープ(大巻・カッター台付き)送ったわ〜」→結界師「【次元の裂け目を縫合する虚空の皮膜】を見つけた……!」
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「あー、マジごめん。やっぱ『粘着力』が足りなかったわ」
わたしは天界のデスクで、前回の「付箋事件」の反省会を一人で開催していた。 魔導剣士くん、戦ってる最中に付箋が全部剥がれちゃって、ただの派手な不審者として追い回されてたもんね。 可哀想に。あとでポーションの一本でも送っとくか。
「でもさ、失敗は成功のマザーって言うし?」 「剥がれるのがダメなら、ガッチリくっついて、しかも目立たないやつを選べばいいだけの話!」
戦いにおいて重要なのは、強度と隠密性。 敵に気づかれず、しっかりと固定し、雨風にも負けない。 そんな都合のいいアイテムなんて……あるんだな~、これが!
そこでこれ!
【業務用・セロハンテープ(大巻・重量級カッター台付き・10巻セット)】
透明なフィルムに強力な糊がついた、事務用品の王様。 付箋みたいにヤワじゃない。一度貼ればガッチリ固定。しかも透明だから、貼ってることすら気づかれないステルス性能。 重たいカッター台もセットだから、片手でサッと切れるしね。
「これなら絶対剥がれないし、見た目もスマート!」 「最強の『見えない固定具』で、今度こそ完璧なサポートしちゃうから!」
レッツ・インビジブル・ロック! 転送ポチー!
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
──国境防衛線・第3結界塔──
「……ダメだ。結界に『綻(ほころ)び』が生じている」
宮廷結界師バルトロは、脂汗を流しながら空を見上げていた。 敵国の攻撃により、空に見えないヒビが入っている。 彼は魔力を練り、必死に修復を試みるが、端から崩れていく。
「魔力が足りん……。継ぎ目を塞ぐには、より高密度の触媒が必要だ……」
その時。 足元にドスン!と重い音が響いた。
「ん?」
バルトロが見ると、そこには**『黒い鉄の塊(カッター台)』と、それにセットされた『透明な円盤』**が落ちていた。
「なんだこれは……? 敵の罠か?」
バルトロは警戒しつつ、その物体を観察した。 魔力は感じない。 円盤は琥珀色に透き通っており、側面は幾重にも層になっている。
「……美しい。何かの結晶か?」
彼は恐る恐る、円盤の端──テープの切り口部分に指を触れた。
ペタリ。
「うわっ!?」
バルトロは反射的に手を引いた。 だが、指先には奇妙な「吸着感」が残った。
「なんだこの感触は……。ネバついている」 「スライムの粘液か? いや、もっと人工的な……」
彼はテープの端をつまみ、少し引き出してみた。
ビ……ビーーーッ。
空気を裂くような独特の音が鳴る。 引き出された部分は、円盤の状態よりもさらに透明で、まるで「何もない」かのようだ。
「消えた……? いや、ある」
バルトロは困惑した。 光にかざすと微かにキラキラと反射するが、そこには確かに「透明な膜」が存在している。
「よくわからんが……とりあえず、このネバつく面を調べてみるか」
彼は引き出したテープを、手近にあった机の上の「破れた古文書」の上に置いた。 そして、指を離そうとした。
ペタッ。
「あ」
指が離れない。 テープが指に絡みついたのだ。 慌てて振るうと、今度はテープの反対側が古文書の別のページにくっついた。
「しまっ……! 大切な魔導書が!」
バルトロは青ざめた。 貴重な文献に変な粘液がついたとなれば大問題だ。 彼は必死にテープを剥がそうとする。 しかし、テープは予想以上に強靭で、紙と紙をガッチリと繋ぎ止めていた。
「取れん! なんだこの結合力は!」 「糊(のり)ではない……。まるで最初から一つだったかのように融合している!」
格闘すること数分。 ようやくテープの扱い(カッター台のギザギザで切ること)に気づいたバルトロは、ふと、くっついてしまった古文書を見た。
破れていたページが、透明な膜によって完璧に繋ぎ合わされている。 文字も透けて見える。
「……待てよ」
バルトロの目に、戦慄と狂気が混じった光が宿る。
「これは……『接着』などという低次元なものではない」 「離れ離れになった二つの物質を、この『虚空の皮膜』が介在することで、連続した空間として再定義しているのだ!」
彼は立ち上がり、崩壊しかけている結界(空のヒビ)を見上げた。
「もしや、この皮膜を使えば……」
バルトロはテープを長く引き出し、カッターで切り取った。 そして、魔力を込めて宙に浮かせ、目の前の空間に貼り付けた(つもりになった)。
ビビーーーッ。ペタッ。
実際には、彼の手から垂れ下がったテープが、風に煽られて近くの柱と柱の間にピンと張られただけである。 だが、透明度の高いセロハンテープは、中空に浮いているように見えた。
「見ろ! 空間に固定された!」 「見えざる壁が構築されたぞ!」
調子に乗ったバルトロは、次々とテープを引き出し、部屋中に張り巡らせ始めた。 扉と床。窓と天井。机と椅子。 あらゆる場所に透明な蜘蛛の巣を張り巡らせる。
「素晴らしい……! これが**『次元縫合(ディメンション・スーチャー)』**か!」 「これなら敵の侵入も防げる! 物理攻撃も、この皮膜が受け流すはずだ!」
そこへ、伝令の兵士が扉を開けて飛び込んできた。
「バルトロ様! 敵兵がすぐそこまで──うわっ!?」
兵士の顔面に、空中に張られたテープが直撃した。
ベチョッ。
「な、なんだ!? 顔に何かが!?」 「見えない! 見えない何かが俺の顔に張り付いている!」
兵士がもがけばもがくほど、周囲に張り巡らされたテープが彼に絡みつく。
「ひぃぃぃ! 動けん! 透明な触手が!」 「バルトロ様! これはなんです!? 空間が俺を捕食しようとしています!」
バルトロは高笑いした。
「はっはっは! 見たか! これが『虚空の結界』の威力だ!」 「敵は己が何に捕らわれたかも知らず、この透明な地獄で踊り狂うのだ!」
「よし、私も加勢しよう!」
バルトロはカッター台を持ち上げ、一歩踏み出した。 その瞬間。
ペタッ。
「ん?」
彼のローブの裾が、床に貼ったテープに踏まれていた。 バランスを崩し、彼は前につんのめる。 その先には、彼自身がさっき張り巡らせた「テープの迷宮」があった。
「あ」
ベタァァァァッ!!
「ぐわぁぁぁぁぁ!!」
バルトロは顔からテープの海に突っ込んだ。 眼鏡がテープにくっつく。 髭がテープに巻き込まれる。 起き上がろうとして手をつけば、そこにもテープ。
「と、取れん! 私の髭が! 髭が持っていかれるぅぅ!」 「動くな兵士よ! お前が動くとテープが引っ張られて私が痛い!」
「バルトロ様こそ動かないでください! 俺の瞼(まぶた)がテープで開いたまま固定されてます!」
「誰か! 誰かハサミを持ってこい!」 「いや待て! 下手に切れば『次元の裂け目』が広がって、我々は異次元に飛ばされるぞ!(※妄想)」
「詰んだ……! 我々は自らの結界に封じられたのだ……!」
第3結界塔の内部では、二人の男が透明なテープでぐるぐる巻きになり、一つの巨大な「繭(まゆ)」となって床を転がり続けていた。 敵兵が到着した時、彼らはそのあまりに奇妙なオブジェを見て、「呪いの儀式か?」と恐れをなして撤退したという。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「……コントかよ」
わたしはモニターの前で、冷めたピザをかじりながら呟いた。
「なんで自分で仕掛けた罠にかかんの?」
部屋中ベタベタにしてさぁ。 あんなの、掃除する人の身にもなってよ。 セロハンテープの糊って、剥がしたあとも黒く残って汚いんだからね?
「『次元縫合』って何?」 「ただの補修作業だから! 空間とかつなげてないから!」
でもまあ、敵兵がビビって帰ったなら、防衛成功ってことでいいのかな……? あの二人がどうやって脱出したかは知らないけど。 (※数日後、油汗と脂でヌルヌルになって自然に剥がれたらしい)
「意図としては、スマートに補修して欲しかっただけなんだけど……」 「なんか、自分たちを梱包して出荷準備完了しちゃった?」
次はもっと扱いやすいやつにしよっか。 絡まらないやつ。 ……そうだ、液体なら絡まないよね? 次は接着剤……は前やったし、もっとサラサラしたやつがいいかな!
女神「ま、彼らが人間知恵の輪から解けることを祈っときますか!」
わたしは天界のデスクで、前回の「付箋事件」の反省会を一人で開催していた。 魔導剣士くん、戦ってる最中に付箋が全部剥がれちゃって、ただの派手な不審者として追い回されてたもんね。 可哀想に。あとでポーションの一本でも送っとくか。
「でもさ、失敗は成功のマザーって言うし?」 「剥がれるのがダメなら、ガッチリくっついて、しかも目立たないやつを選べばいいだけの話!」
戦いにおいて重要なのは、強度と隠密性。 敵に気づかれず、しっかりと固定し、雨風にも負けない。 そんな都合のいいアイテムなんて……あるんだな~、これが!
そこでこれ!
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透明なフィルムに強力な糊がついた、事務用品の王様。 付箋みたいにヤワじゃない。一度貼ればガッチリ固定。しかも透明だから、貼ってることすら気づかれないステルス性能。 重たいカッター台もセットだから、片手でサッと切れるしね。
「これなら絶対剥がれないし、見た目もスマート!」 「最強の『見えない固定具』で、今度こそ完璧なサポートしちゃうから!」
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「魔力が足りん……。継ぎ目を塞ぐには、より高密度の触媒が必要だ……」
その時。 足元にドスン!と重い音が響いた。
「ん?」
バルトロが見ると、そこには**『黒い鉄の塊(カッター台)』と、それにセットされた『透明な円盤』**が落ちていた。
「なんだこれは……? 敵の罠か?」
バルトロは警戒しつつ、その物体を観察した。 魔力は感じない。 円盤は琥珀色に透き通っており、側面は幾重にも層になっている。
「……美しい。何かの結晶か?」
彼は恐る恐る、円盤の端──テープの切り口部分に指を触れた。
ペタリ。
「うわっ!?」
バルトロは反射的に手を引いた。 だが、指先には奇妙な「吸着感」が残った。
「なんだこの感触は……。ネバついている」 「スライムの粘液か? いや、もっと人工的な……」
彼はテープの端をつまみ、少し引き出してみた。
ビ……ビーーーッ。
空気を裂くような独特の音が鳴る。 引き出された部分は、円盤の状態よりもさらに透明で、まるで「何もない」かのようだ。
「消えた……? いや、ある」
バルトロは困惑した。 光にかざすと微かにキラキラと反射するが、そこには確かに「透明な膜」が存在している。
「よくわからんが……とりあえず、このネバつく面を調べてみるか」
彼は引き出したテープを、手近にあった机の上の「破れた古文書」の上に置いた。 そして、指を離そうとした。
ペタッ。
「あ」
指が離れない。 テープが指に絡みついたのだ。 慌てて振るうと、今度はテープの反対側が古文書の別のページにくっついた。
「しまっ……! 大切な魔導書が!」
バルトロは青ざめた。 貴重な文献に変な粘液がついたとなれば大問題だ。 彼は必死にテープを剥がそうとする。 しかし、テープは予想以上に強靭で、紙と紙をガッチリと繋ぎ止めていた。
「取れん! なんだこの結合力は!」 「糊(のり)ではない……。まるで最初から一つだったかのように融合している!」
格闘すること数分。 ようやくテープの扱い(カッター台のギザギザで切ること)に気づいたバルトロは、ふと、くっついてしまった古文書を見た。
破れていたページが、透明な膜によって完璧に繋ぎ合わされている。 文字も透けて見える。
「……待てよ」
バルトロの目に、戦慄と狂気が混じった光が宿る。
「これは……『接着』などという低次元なものではない」 「離れ離れになった二つの物質を、この『虚空の皮膜』が介在することで、連続した空間として再定義しているのだ!」
彼は立ち上がり、崩壊しかけている結界(空のヒビ)を見上げた。
「もしや、この皮膜を使えば……」
バルトロはテープを長く引き出し、カッターで切り取った。 そして、魔力を込めて宙に浮かせ、目の前の空間に貼り付けた(つもりになった)。
ビビーーーッ。ペタッ。
実際には、彼の手から垂れ下がったテープが、風に煽られて近くの柱と柱の間にピンと張られただけである。 だが、透明度の高いセロハンテープは、中空に浮いているように見えた。
「見ろ! 空間に固定された!」 「見えざる壁が構築されたぞ!」
調子に乗ったバルトロは、次々とテープを引き出し、部屋中に張り巡らせ始めた。 扉と床。窓と天井。机と椅子。 あらゆる場所に透明な蜘蛛の巣を張り巡らせる。
「素晴らしい……! これが**『次元縫合(ディメンション・スーチャー)』**か!」 「これなら敵の侵入も防げる! 物理攻撃も、この皮膜が受け流すはずだ!」
そこへ、伝令の兵士が扉を開けて飛び込んできた。
「バルトロ様! 敵兵がすぐそこまで──うわっ!?」
兵士の顔面に、空中に張られたテープが直撃した。
ベチョッ。
「な、なんだ!? 顔に何かが!?」 「見えない! 見えない何かが俺の顔に張り付いている!」
兵士がもがけばもがくほど、周囲に張り巡らされたテープが彼に絡みつく。
「ひぃぃぃ! 動けん! 透明な触手が!」 「バルトロ様! これはなんです!? 空間が俺を捕食しようとしています!」
バルトロは高笑いした。
「はっはっは! 見たか! これが『虚空の結界』の威力だ!」 「敵は己が何に捕らわれたかも知らず、この透明な地獄で踊り狂うのだ!」
「よし、私も加勢しよう!」
バルトロはカッター台を持ち上げ、一歩踏み出した。 その瞬間。
ペタッ。
「ん?」
彼のローブの裾が、床に貼ったテープに踏まれていた。 バランスを崩し、彼は前につんのめる。 その先には、彼自身がさっき張り巡らせた「テープの迷宮」があった。
「あ」
ベタァァァァッ!!
「ぐわぁぁぁぁぁ!!」
バルトロは顔からテープの海に突っ込んだ。 眼鏡がテープにくっつく。 髭がテープに巻き込まれる。 起き上がろうとして手をつけば、そこにもテープ。
「と、取れん! 私の髭が! 髭が持っていかれるぅぅ!」 「動くな兵士よ! お前が動くとテープが引っ張られて私が痛い!」
「バルトロ様こそ動かないでください! 俺の瞼(まぶた)がテープで開いたまま固定されてます!」
「誰か! 誰かハサミを持ってこい!」 「いや待て! 下手に切れば『次元の裂け目』が広がって、我々は異次元に飛ばされるぞ!(※妄想)」
「詰んだ……! 我々は自らの結界に封じられたのだ……!」
第3結界塔の内部では、二人の男が透明なテープでぐるぐる巻きになり、一つの巨大な「繭(まゆ)」となって床を転がり続けていた。 敵兵が到着した時、彼らはそのあまりに奇妙なオブジェを見て、「呪いの儀式か?」と恐れをなして撤退したという。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「……コントかよ」
わたしはモニターの前で、冷めたピザをかじりながら呟いた。
「なんで自分で仕掛けた罠にかかんの?」
部屋中ベタベタにしてさぁ。 あんなの、掃除する人の身にもなってよ。 セロハンテープの糊って、剥がしたあとも黒く残って汚いんだからね?
「『次元縫合』って何?」 「ただの補修作業だから! 空間とかつなげてないから!」
でもまあ、敵兵がビビって帰ったなら、防衛成功ってことでいいのかな……? あの二人がどうやって脱出したかは知らないけど。 (※数日後、油汗と脂でヌルヌルになって自然に剥がれたらしい)
「意図としては、スマートに補修して欲しかっただけなんだけど……」 「なんか、自分たちを梱包して出荷準備完了しちゃった?」
次はもっと扱いやすいやつにしよっか。 絡まらないやつ。 ……そうだ、液体なら絡まないよね? 次は接着剤……は前やったし、もっとサラサラしたやつがいいかな!
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