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番外編を集めてる^_^ ねこネコ(=^ェ^=)

【番外編】メオくんと、はじめましてなのですわ。

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 今日は、メオくんという子が遊びにきます。
 わたくしより二つ下で、那智ちゃんのおうちの男の子です。
 わたくしはあまり長い間は遊べないと思いますが、千夏ちゃんと風深ちゃんと遊ぶのだそうです。



 今日はパパはお仕事です。
 今までずっと休暇をとっていたので、頑張らないとなって言ってました。
 彩映のために休んでいたのかな、悪かったなぁって思ったのですが、

『彩映のせいじゃない』
『ちゃんと職場では』
『家族が病気になったら』
『休むようになってるの』
『それに、仕事が詰まってて』
『休みとれなかったからね』

と、パパは書いて抱っこしてくれました。

『仕事に行くのはいいけど』
『ぎゅっとできないのが辛い』
『みんなといたい~』

とむぎゅっとしてきます。

「パパ、帰ったらぎゅっするから、お仕事頑張ってね?」

 ほっぺにちゅっとしました。
 するととっても嬉しそうに、ぎゅって抱きしめてくれてキスをしてくれました。
 パパ、大好きです。



 そして、一緒に暮らすことになったアスールとマレーネママは、昼間は一緒ですが、寝るときはお家の中庭にすぐに出られる一階のお部屋にいます。
 階段で上がったベランダのある部屋が、わたくしの部屋です。
 とても日当たりのいいお部屋です。

 ここはパパたちが元住んでいた部屋ではなくて、今改装中だそうです。
 改装が終わったらそちらに移るので、今は客間の一角を家族で借りているのだそうです。
 新しい家具も用意されるらしく、パパがカタログを見て選ぼうと見せてくれました。
 パパもママも、乳母のノエルママもわたくしの部屋は、淡いピンクの壁紙に白い家具がいいというのですが、無垢材の家具にアンティーク調の金具なんてどうかなぁとじっと見ていたら、レクパパがわたくしの部屋のものだから、気に入ったものがいいよと言ってくれました。
 ピンクの壁紙は、淡い色調の野薔薇モチーフの壁紙になりました。
 パパはベルベリーのモチーフにしたかったそうですが、色が鮮やかすぎて落ち着きませんでした。
 千夏ちゃんも風深ちゃんも、わたくしと同じ無垢材の家具です。
 お揃いだねって言いました。
 壁紙は千夏ちゃんはスカイブルー、風深ちゃんは淡いクリーム色です。

『彩映。お守りつけてる?』

 パパの言葉に、胸元からネックレスを取り出します。
 ピンクの石が、お花の形に埋め込まれたものです。
 昨日、普段から身につけなさいって、つけてもらいました。
 うさぎさんをくださったおじさまが、くださったのだそうです。

 頭を撫でてくれました。
 そして、行ってくるという風に手を振って出かけて行きました。



『いろは、さびしい?』

 千夏ちゃんの文字にうん、と頷きます。

『大丈夫。オレが守る!』

 カッコイイです。

 ニコッと笑い、ママのところに戻りました。
 そうすると、風深ちゃんが絵本を読んでって言うので、3人で読んでいました。



 しばらくすると、ポンポンと、千夏ちゃんに肩を叩かれました。
 顔を上げると、那智ちゃんと金色の髪と緑の目の綺麗なお兄さんと、そっくりな男の子がいました。

『はじめまして』
『俺がラファエル。よろしくね』
『この子が、息子のメオだよ』

 綺麗なお兄さんの書く文字は綺麗です。
 それに、お兄さんの着ている服は、とても上品なのに実用的です。
 ポケットが邪魔にならないくらい目立たないさりげない場所にあったり、ペンなんて胸の飾りがわりになってます。
 このお兄さんはできますね。

 じっと見ていたら、何故か笑ったような……。

『この胸元のペンは』
『彩映がくれたものだ』

「そうなのですか? お兄さんにぴったりです。嵌め込まれた宝石は、那智ちゃんの色ですね」

『那智のには、俺の目の色だ』
『去年の結婚記念日にくれた。宝物だ』

「良かったです。じゃぁ、今年は何を贈りましょうか……」

『今年はいい!』
『彩映やメオが元気ならいい!』

 首を振るラファお兄さん。
 優しいのです。
 さすが、那智ちゃんの旦那様です。
 頭を撫でてくれました。
 うわぁ……気持ちいいのです。



 その間に那智ちゃんが、紙に文字を書いていて、見せてくれました。

『いろはちゃん、お菓子を作ってきました』
『みんなで食べましょうね』

「はい! じゃぁ、メオくん。こちらにどうぞ」

 立ち上がると、席をすすめる。
 わたくしは風深ちゃんと並んで座っていて、風深ちゃんの前が千夏ちゃん。
 その隣なのでわたくしの前です。
 お友達です。
 それに従兄弟なのです。
 お話は聞こえませんが、一緒にいるのも楽しみです。

 モジモジしていたメオくんを、ラファお兄さんが抱っこして、千夏ちゃんの横に座ります。
 そして、なぜかメオくんの手首を握って、手をぶらんぶらんさせています。
 時々千夏ちゃんを見て、何かを言ったのでしょう。
 千夏ちゃんが、テーブルの紙に文字を書き見せてくれました。

『メオ、人見知り。緊張してる』
『でも、嫌いじゃないって』
『同じくらいの子と遊んだことなかったんだって』
『今日来て嬉しいってメオ言ったよ』

「良かったです……あ、くまちゃんです!」

 思い出したように立ち上がると、ベッドに歩いていきます。

 ようやく、ベッドとソファの往復が、介添えなしにできるようになりました。
 ベッドの上のぬいぐるみの中から、綺麗なゴールドの毛のもふもふさんをとり、戻ります。
 そして、メオくんに差し出しました。

「はい! メオくん。これは簡易お休みキットです! くまちゃんの服をめくったら、ファスナーで、その中にブランケットが入ってます」
「!?」
「はぁぁ……わたくし、このもふもふ大好きなので、ずっと持ち歩きたいのです。でも疲れたときにおやすみできるよう、ブランケット収納です。もし、大事なものがあったらそれも入れられますよ。例えば、ペンとか手帳とか非常ベルとか」

 ほら~

中から取り出してみせます。

「わたくしや風深ちゃんが迷子になったら困るので、簡易お休みくまちゃんと、緊急事態対策ドラゴンさんをパパが用意してくれました。でも、わたくしにはこのうさちゃんがいるので、メオくんにあげます」

 わたわた……ラファお兄さんのお膝の上で、落ち着きなく動き回る姿は、可愛いです。
 見た目はラファお兄さんですが、那智ちゃんに似ているのかもしれません。

『いいの? いろはの宝物じゃないの?』
『って、メオ言ってる』

「いいのです! 次は、もっと重さを調整できるものを作って、ぬいぐるみリュックやバッグを考えてます。メオくんはお友達なのです。もらってください」

 受け取ってくれたメオくんはニコッと笑って、ゴールドのくまさんの頭を撫でて、ラファお兄さんを見あげました。

『ありがとうってメオが言ってる』

 千夏ちゃんが紙に書いてくれました。
 良かったです。
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