わたくしは親も兄弟もおりません!自由にさせていただきます!……はぁぁ?今更何をおっしゃいますの?

刹那玻璃

文字の大きさ
38 / 68
番外編を集めてる^_^ ねこネコ(=^ェ^=)

【番外編】メオくんと、はじめましてなのですわ。

しおりを挟む
 今日は、メオくんという子が遊びにきます。
 わたくしより二つ下で、那智ちゃんのおうちの男の子です。
 わたくしはあまり長い間は遊べないと思いますが、千夏ちゃんと風深ちゃんと遊ぶのだそうです。



 今日はパパはお仕事です。
 今までずっと休暇をとっていたので、頑張らないとなって言ってました。
 彩映のために休んでいたのかな、悪かったなぁって思ったのですが、

『彩映のせいじゃない』
『ちゃんと職場では』
『家族が病気になったら』
『休むようになってるの』
『それに、仕事が詰まってて』
『休みとれなかったからね』

と、パパは書いて抱っこしてくれました。

『仕事に行くのはいいけど』
『ぎゅっとできないのが辛い』
『みんなといたい~』

とむぎゅっとしてきます。

「パパ、帰ったらぎゅっするから、お仕事頑張ってね?」

 ほっぺにちゅっとしました。
 するととっても嬉しそうに、ぎゅって抱きしめてくれてキスをしてくれました。
 パパ、大好きです。



 そして、一緒に暮らすことになったアスールとマレーネママは、昼間は一緒ですが、寝るときはお家の中庭にすぐに出られる一階のお部屋にいます。
 階段で上がったベランダのある部屋が、わたくしの部屋です。
 とても日当たりのいいお部屋です。

 ここはパパたちが元住んでいた部屋ではなくて、今改装中だそうです。
 改装が終わったらそちらに移るので、今は客間の一角を家族で借りているのだそうです。
 新しい家具も用意されるらしく、パパがカタログを見て選ぼうと見せてくれました。
 パパもママも、乳母のノエルママもわたくしの部屋は、淡いピンクの壁紙に白い家具がいいというのですが、無垢材の家具にアンティーク調の金具なんてどうかなぁとじっと見ていたら、レクパパがわたくしの部屋のものだから、気に入ったものがいいよと言ってくれました。
 ピンクの壁紙は、淡い色調の野薔薇モチーフの壁紙になりました。
 パパはベルベリーのモチーフにしたかったそうですが、色が鮮やかすぎて落ち着きませんでした。
 千夏ちゃんも風深ちゃんも、わたくしと同じ無垢材の家具です。
 お揃いだねって言いました。
 壁紙は千夏ちゃんはスカイブルー、風深ちゃんは淡いクリーム色です。

『彩映。お守りつけてる?』

 パパの言葉に、胸元からネックレスを取り出します。
 ピンクの石が、お花の形に埋め込まれたものです。
 昨日、普段から身につけなさいって、つけてもらいました。
 うさぎさんをくださったおじさまが、くださったのだそうです。

 頭を撫でてくれました。
 そして、行ってくるという風に手を振って出かけて行きました。



『いろは、さびしい?』

 千夏ちゃんの文字にうん、と頷きます。

『大丈夫。オレが守る!』

 カッコイイです。

 ニコッと笑い、ママのところに戻りました。
 そうすると、風深ちゃんが絵本を読んでって言うので、3人で読んでいました。



 しばらくすると、ポンポンと、千夏ちゃんに肩を叩かれました。
 顔を上げると、那智ちゃんと金色の髪と緑の目の綺麗なお兄さんと、そっくりな男の子がいました。

『はじめまして』
『俺がラファエル。よろしくね』
『この子が、息子のメオだよ』

 綺麗なお兄さんの書く文字は綺麗です。
 それに、お兄さんの着ている服は、とても上品なのに実用的です。
 ポケットが邪魔にならないくらい目立たないさりげない場所にあったり、ペンなんて胸の飾りがわりになってます。
 このお兄さんはできますね。

 じっと見ていたら、何故か笑ったような……。

『この胸元のペンは』
『彩映がくれたものだ』

「そうなのですか? お兄さんにぴったりです。嵌め込まれた宝石は、那智ちゃんの色ですね」

『那智のには、俺の目の色だ』
『去年の結婚記念日にくれた。宝物だ』

「良かったです。じゃぁ、今年は何を贈りましょうか……」

『今年はいい!』
『彩映やメオが元気ならいい!』

 首を振るラファお兄さん。
 優しいのです。
 さすが、那智ちゃんの旦那様です。
 頭を撫でてくれました。
 うわぁ……気持ちいいのです。



 その間に那智ちゃんが、紙に文字を書いていて、見せてくれました。

『いろはちゃん、お菓子を作ってきました』
『みんなで食べましょうね』

「はい! じゃぁ、メオくん。こちらにどうぞ」

 立ち上がると、席をすすめる。
 わたくしは風深ちゃんと並んで座っていて、風深ちゃんの前が千夏ちゃん。
 その隣なのでわたくしの前です。
 お友達です。
 それに従兄弟なのです。
 お話は聞こえませんが、一緒にいるのも楽しみです。

 モジモジしていたメオくんを、ラファお兄さんが抱っこして、千夏ちゃんの横に座ります。
 そして、なぜかメオくんの手首を握って、手をぶらんぶらんさせています。
 時々千夏ちゃんを見て、何かを言ったのでしょう。
 千夏ちゃんが、テーブルの紙に文字を書き見せてくれました。

『メオ、人見知り。緊張してる』
『でも、嫌いじゃないって』
『同じくらいの子と遊んだことなかったんだって』
『今日来て嬉しいってメオ言ったよ』

「良かったです……あ、くまちゃんです!」

 思い出したように立ち上がると、ベッドに歩いていきます。

 ようやく、ベッドとソファの往復が、介添えなしにできるようになりました。
 ベッドの上のぬいぐるみの中から、綺麗なゴールドの毛のもふもふさんをとり、戻ります。
 そして、メオくんに差し出しました。

「はい! メオくん。これは簡易お休みキットです! くまちゃんの服をめくったら、ファスナーで、その中にブランケットが入ってます」
「!?」
「はぁぁ……わたくし、このもふもふ大好きなので、ずっと持ち歩きたいのです。でも疲れたときにおやすみできるよう、ブランケット収納です。もし、大事なものがあったらそれも入れられますよ。例えば、ペンとか手帳とか非常ベルとか」

 ほら~

中から取り出してみせます。

「わたくしや風深ちゃんが迷子になったら困るので、簡易お休みくまちゃんと、緊急事態対策ドラゴンさんをパパが用意してくれました。でも、わたくしにはこのうさちゃんがいるので、メオくんにあげます」

 わたわた……ラファお兄さんのお膝の上で、落ち着きなく動き回る姿は、可愛いです。
 見た目はラファお兄さんですが、那智ちゃんに似ているのかもしれません。

『いいの? いろはの宝物じゃないの?』
『って、メオ言ってる』

「いいのです! 次は、もっと重さを調整できるものを作って、ぬいぐるみリュックやバッグを考えてます。メオくんはお友達なのです。もらってください」

 受け取ってくれたメオくんはニコッと笑って、ゴールドのくまさんの頭を撫でて、ラファお兄さんを見あげました。

『ありがとうってメオが言ってる』

 千夏ちゃんが紙に書いてくれました。
 良かったです。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

俺の婚約者は地味で陰気臭い女なはずだが、どうも違うらしい。

ミミリン
恋愛
ある世界の貴族である俺。婚約者のアリスはいつもボサボサの髪の毛とぶかぶかの制服を着ていて陰気な女だ。幼馴染のアンジェリカからは良くない話も聞いている。 俺と婚約していても話は続かないし、婚約者としての役目も担う気はないようだ。 そんな婚約者のアリスがある日、俺のメイドがふるまった紅茶を俺の目の前でわざとこぼし続けた。 こんな女とは婚約解消だ。 この日から俺とアリスの関係が少しずつ変わっていく。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

いらない子のようなので、出ていきます。さようなら♪

ねこまんまときみどりのことり
ファンタジー
 魔力がないと決めつけられ、乳母アズメロウと共に彼女の嫁ぎ先に捨てられたラミュレン。だが乳母の夫は、想像以上の嫌な奴だった。  乳母の息子であるリュミアンもまた、実母のことを知らず、父とその愛人のいる冷たい家庭で生きていた。  そんなに邪魔なら、お望み通りに消えましょう。   (小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています)  

義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。

石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。 実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。 そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。 血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。 この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。 扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。

冷徹宰相様の嫁探し

菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。 その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。 マレーヌは思う。 いやいやいやっ。 私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!? 実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。 (「小説家になろう」でも公開しています)

【完結】「お前とは結婚できない」と言われたので出奔したら、なぜか追いかけられています

22時完結
恋愛
「すまない、リディア。お前とは結婚できない」 そう告げたのは、長年婚約者だった王太子エドワード殿下。 理由は、「本当に愛する女性ができたから」――つまり、私以外に好きな人ができたということ。 (まあ、そんな気はしてました) 社交界では目立たない私は、王太子にとってただの「義務」でしかなかったのだろう。 未練もないし、王宮に居続ける理由もない。 だから、婚約破棄されたその日に領地に引きこもるため出奔した。 これからは自由に静かに暮らそう! そう思っていたのに―― 「……なぜ、殿下がここに?」 「お前がいなくなって、ようやく気づいた。リディア、お前が必要だ」 婚約破棄を言い渡した本人が、なぜか私を追いかけてきた!? さらに、冷酷な王国宰相や腹黒な公爵まで現れて、次々に私を手に入れようとしてくる。 「お前は王妃になるべき女性だ。逃がすわけがない」 「いいや、俺の妻になるべきだろう?」 「……私、ただ田舎で静かに暮らしたいだけなんですけど!!」

夫から『お前を愛することはない』と言われたので、お返しついでに彼のお友達をお招きした結果。

古森真朝
ファンタジー
 「クラリッサ・ベル・グレイヴィア伯爵令嬢、あらかじめ言っておく。  俺がお前を愛することは、この先決してない。期待など一切するな!」  新婚初日、花嫁に真っ向から言い放った新郎アドルフ。それに対して、クラリッサが返したのは―― ※ぬるいですがホラー要素があります。苦手な方はご注意ください。

処理中です...