23 / 50
ものがたり
第二十三話 承(1)
しおりを挟む
「同じ宮中とはいえ、東対だとまた様子が違って見えるわね」
霞は長袴を引きずりながらゆっくりと透渡殿を歩く。なるべく顔を晒さぬように袿の袖を口元に引き寄せる。后ほどの身分になれば女官達が供をして、移動中の妃の姿を隠したりする。この空間であれば廂の奥に控えている女官達に盗み聞きされる恐れはない。
「そうか?俺はどこも同じに見えるけど」
風情の欠片もない伊吹の答えに霞は呆れながらも、霞の心を和ませた。これから敵地へ乗り込むというのに2人の間には穏やかな空気が流れている。もう何年も味わったことのない感覚に霞はくすぐったい気持ちになった。
「それにしても久しぶりだ。霞とこうしてまた心置きなく話せる時が来るなんて……。嬉しいな!蔵人頭殿には感謝しなければ!」
無邪気に笑う伊吹に霞もつられて笑みを浮かべる。
「伊吹はいちいち大袈裟なのよ……。昨夜も楓様の前だからって格好つけたこと言っていたけど、本当に危ないことになったら……自分の身だけを案じなさい」
「別にあの発言は格好つけたわけじゃない!俺の本心だ!」
子供のように反論する伊吹に霞が呆れたように目を細めた。
「それに、何があっても絶対に霞を守る。それだけは誰に何を言われようとも譲れない」
真剣な顔つきに霞は思わず口をつぐんだ。さっきまでの子供じみた表情が消え去り、伊吹も立派な成人男性になったのだと思い知らされる。
「それより霞……水葵様との謁見の後、話したいことがあるんだ。少しいいか?」
「それは問題ないけど。何に関すること?」
「いや、それは……その……この場では話せない」
伊吹が珍しく話をはぐらかして、顔を逸らす。いつもの伊吹なら臆することなく自分の意見を言うのに。霞は伊吹の反応から話題を推測し始めた。
(東宮様に何か動きがあったのかしら。それとも楓様への不満?私への不満かもしれないし。何だか訳ありそうね)
「できれば……2人きりで」
「分かった。また後でね」
「……そんな簡単に返事をするんだな」
伊吹が落胆したような、嬉しそうな……複雑な表情をする。余計に伊吹の意図が分からず霞は顔をしかめた。
「当然でしょう。伊吹の頼みだもの」
「同じ一族同士の……従弟だからか?」
あともう少しで透渡殿を渡り終えるというところで伊吹が立ち止まる。先を歩く霞は振り返って伊吹の様子を伺った。
「それはそうでしょう。伊吹はたった一人の親族なんだから」
「……そっか。そうだよな」
伊吹が少し寂しそうな表情をしているのが気になったが、霞の中で水葵に会うことの方が優先された。
「分かったら早く行きましょう。初対面で水葵様を困らせる訳にはいかないから」
「ああ!そうだな!」
伊吹は顔を上げると慌てて霞と歩調を合わせる。
霞達が辿り着いたのは『水葵局』と呼ばれる、新しい局だった。水葵は物語を描く才を見込まれて普通の女官から、一室を与えられるまでの地位に登りつめたのだ。
(まるで昔の私のように……。己の才覚でここまで登りつめた)
霞は緊張感を高めた。相手もそれなりに侮れない相手のはずだ。もしかすると化け物の術にかかっていて自分達を待ち構えているかもしれない。
水葵の局の前に控えていた別の女官達が霞と伊吹を迎え入れる。
「菖蒲様の女房、霞様であられますね?お待ちしておりました。こちらへどうぞ」
まだ幼さの残る少女が口上を述べる。
霞は隣に居る伊吹と目を合わせた。伊吹が霞を勇気づけるように大きく頷く。
「初めまして。霞様に左近衛府殿」
水葵の局は想像以上に広かった。勿論たくさんの女官達もいるのだが……それにしても空間が余る。霞と伊吹が置き畳の上に座してもまだ数十名は座れそうだ。隣に座った伊吹も落ち着かなさそうな様子を見せる。
菖蒲の乱雑とした室礼とは違い、整然としていた。
御簾越しにちらりと見えた、水葵の鮮やかな水色の袿が美しい。落ちついた低音の声から、水葵が持つ知性を感じた。
御簾から覗く緑髪から恐らく自分より年下だろうと霞はさりげなく察知する。御簾越しから垣間見える手の造作。着物の着こなしから相手の年齢をなんとなく予測する。
霞は流れるような所作で綺麗に置き畳の上で頭を下げた。
「急な申し出にも構わず、お会い頂きありがとうございます」
「とんでもございません。それに、私の作品を読んでくださっている方の頼みです。断るはずがありません」
その声は落ち着いていながらもどこか弾んでいる。歓迎されている雰囲気に霞は少しだけ緊張を緩めた。
「あれほど人を惹きつける物語を書かれるお方がどのようなお方なのだろうと思いまして……。お話したいと思い、声をかけさせて頂きました。左近衛府殿にも無理を言って水葵様の局に案内して頂いたのです。予想以上にお若くて素敵なお方で驚きました」
霞は腰元に差していた扇を開くと優雅に自身の口元に引き寄せ、笑んだ。相手に心地良い言葉を並べる。
(わざとらしく聞こえぬよう、自然に褒めるのって結構難しいのよね。ちょっとした声の調子で嫌味に聞こえたりするから)
「いえ。私も霞様と一度お話したいと思っていたので良い機会に恵まれ、嬉しいです」
「私とですか?それは……光栄ですね」
水葵は社交辞令か、はたまた本音か分からぬ返答をする。この時点でまだ水葵の心の内は見えない。
(これは……手強そうだわ)
霞は脳内に盤上を思い浮かべる。慎重に一手を打ち始めた。
「して。作品のことで私に聞きたいこととは何でしょう」
「とても素晴らしい作品で私、特にあの場面。つばき姫が自分は帝に見合わないのだと自信を無くしている所を帝が励ますところが何とも言えず……素敵で美しかったです」
まずは作品について熱く語ることから始めた。霞は止まることなく、ひめつばき物語について語り始めた。あまりの口数の多さに、隣に座っていた伊吹も瞬きを繰り返す。
「私もその場面は気に入っております」
「他にも雨に濡れるのも構わずつばき姫を連れ出す場面も心動かされました……。ああ、それとその時の影帝のお言葉もまた良くて……」
霞は自分でもうんざりするぐらいに作品を褒めたたえた。いつもなら心にない誉め言葉を口にすることで胸焼けを起こすのだが、今回はそうでもない。
(実際、あの物語は面白いから無理に偽る必要がないのよね)
頃合いを見計らい、霞は本題を切り出した。
「私も是非、原本を一目見たいのですが……」
「是非お見せしたいところですが……。残念ながら私の手元にはございません。今頃どこのどなたが手にしているのやら」
「原本は水仙様が殆ど所持していると聞きましたが」
霞は菖蒲と春蘭の会話を思い出して首をひねる。
「昨夜、水仙様がもうじき最終巻を読み終わると聞きました。他の原本をそれぞれ読みたいという女房達に引き渡したようですよ」
「どなたに引き渡したかは分かりますか?」
「いえ。宮中の者に触れ回れば、何れ霞様の手にも回って来るのではないですか?宮中なんて狭い世界なのですから」
(これは面倒なことになったわね。水仙様がどなたに手渡しのかは楓様から聞き出してもらうしかないか)
落胆している素振りなど感じさせない笑顔を浮かべると、霞は質問を続けた。作品が好きな純粋な読者としての質問を装って。
「『ひめつばき物語』を書くのに何か調査されたのですか?人の描写もそうですけれど、神社の描写が細かくて気になったのです」
「それは当然です。実際に見に行ってその様子を書いておりますから」
(さすがね。物語の職人というべきかしら。物語を書くのに妥協しない。こういうお方が上の地位に登りつめてくるわけだわ……)
霞が心の中で恐れおののいていると、水葵は何かを察したのか。さらりと重要なことを口にする。
「物語の元になった東宮様と山茶花様にも詳しくお話を伺っております」
霞は長袴を引きずりながらゆっくりと透渡殿を歩く。なるべく顔を晒さぬように袿の袖を口元に引き寄せる。后ほどの身分になれば女官達が供をして、移動中の妃の姿を隠したりする。この空間であれば廂の奥に控えている女官達に盗み聞きされる恐れはない。
「そうか?俺はどこも同じに見えるけど」
風情の欠片もない伊吹の答えに霞は呆れながらも、霞の心を和ませた。これから敵地へ乗り込むというのに2人の間には穏やかな空気が流れている。もう何年も味わったことのない感覚に霞はくすぐったい気持ちになった。
「それにしても久しぶりだ。霞とこうしてまた心置きなく話せる時が来るなんて……。嬉しいな!蔵人頭殿には感謝しなければ!」
無邪気に笑う伊吹に霞もつられて笑みを浮かべる。
「伊吹はいちいち大袈裟なのよ……。昨夜も楓様の前だからって格好つけたこと言っていたけど、本当に危ないことになったら……自分の身だけを案じなさい」
「別にあの発言は格好つけたわけじゃない!俺の本心だ!」
子供のように反論する伊吹に霞が呆れたように目を細めた。
「それに、何があっても絶対に霞を守る。それだけは誰に何を言われようとも譲れない」
真剣な顔つきに霞は思わず口をつぐんだ。さっきまでの子供じみた表情が消え去り、伊吹も立派な成人男性になったのだと思い知らされる。
「それより霞……水葵様との謁見の後、話したいことがあるんだ。少しいいか?」
「それは問題ないけど。何に関すること?」
「いや、それは……その……この場では話せない」
伊吹が珍しく話をはぐらかして、顔を逸らす。いつもの伊吹なら臆することなく自分の意見を言うのに。霞は伊吹の反応から話題を推測し始めた。
(東宮様に何か動きがあったのかしら。それとも楓様への不満?私への不満かもしれないし。何だか訳ありそうね)
「できれば……2人きりで」
「分かった。また後でね」
「……そんな簡単に返事をするんだな」
伊吹が落胆したような、嬉しそうな……複雑な表情をする。余計に伊吹の意図が分からず霞は顔をしかめた。
「当然でしょう。伊吹の頼みだもの」
「同じ一族同士の……従弟だからか?」
あともう少しで透渡殿を渡り終えるというところで伊吹が立ち止まる。先を歩く霞は振り返って伊吹の様子を伺った。
「それはそうでしょう。伊吹はたった一人の親族なんだから」
「……そっか。そうだよな」
伊吹が少し寂しそうな表情をしているのが気になったが、霞の中で水葵に会うことの方が優先された。
「分かったら早く行きましょう。初対面で水葵様を困らせる訳にはいかないから」
「ああ!そうだな!」
伊吹は顔を上げると慌てて霞と歩調を合わせる。
霞達が辿り着いたのは『水葵局』と呼ばれる、新しい局だった。水葵は物語を描く才を見込まれて普通の女官から、一室を与えられるまでの地位に登りつめたのだ。
(まるで昔の私のように……。己の才覚でここまで登りつめた)
霞は緊張感を高めた。相手もそれなりに侮れない相手のはずだ。もしかすると化け物の術にかかっていて自分達を待ち構えているかもしれない。
水葵の局の前に控えていた別の女官達が霞と伊吹を迎え入れる。
「菖蒲様の女房、霞様であられますね?お待ちしておりました。こちらへどうぞ」
まだ幼さの残る少女が口上を述べる。
霞は隣に居る伊吹と目を合わせた。伊吹が霞を勇気づけるように大きく頷く。
「初めまして。霞様に左近衛府殿」
水葵の局は想像以上に広かった。勿論たくさんの女官達もいるのだが……それにしても空間が余る。霞と伊吹が置き畳の上に座してもまだ数十名は座れそうだ。隣に座った伊吹も落ち着かなさそうな様子を見せる。
菖蒲の乱雑とした室礼とは違い、整然としていた。
御簾越しにちらりと見えた、水葵の鮮やかな水色の袿が美しい。落ちついた低音の声から、水葵が持つ知性を感じた。
御簾から覗く緑髪から恐らく自分より年下だろうと霞はさりげなく察知する。御簾越しから垣間見える手の造作。着物の着こなしから相手の年齢をなんとなく予測する。
霞は流れるような所作で綺麗に置き畳の上で頭を下げた。
「急な申し出にも構わず、お会い頂きありがとうございます」
「とんでもございません。それに、私の作品を読んでくださっている方の頼みです。断るはずがありません」
その声は落ち着いていながらもどこか弾んでいる。歓迎されている雰囲気に霞は少しだけ緊張を緩めた。
「あれほど人を惹きつける物語を書かれるお方がどのようなお方なのだろうと思いまして……。お話したいと思い、声をかけさせて頂きました。左近衛府殿にも無理を言って水葵様の局に案内して頂いたのです。予想以上にお若くて素敵なお方で驚きました」
霞は腰元に差していた扇を開くと優雅に自身の口元に引き寄せ、笑んだ。相手に心地良い言葉を並べる。
(わざとらしく聞こえぬよう、自然に褒めるのって結構難しいのよね。ちょっとした声の調子で嫌味に聞こえたりするから)
「いえ。私も霞様と一度お話したいと思っていたので良い機会に恵まれ、嬉しいです」
「私とですか?それは……光栄ですね」
水葵は社交辞令か、はたまた本音か分からぬ返答をする。この時点でまだ水葵の心の内は見えない。
(これは……手強そうだわ)
霞は脳内に盤上を思い浮かべる。慎重に一手を打ち始めた。
「して。作品のことで私に聞きたいこととは何でしょう」
「とても素晴らしい作品で私、特にあの場面。つばき姫が自分は帝に見合わないのだと自信を無くしている所を帝が励ますところが何とも言えず……素敵で美しかったです」
まずは作品について熱く語ることから始めた。霞は止まることなく、ひめつばき物語について語り始めた。あまりの口数の多さに、隣に座っていた伊吹も瞬きを繰り返す。
「私もその場面は気に入っております」
「他にも雨に濡れるのも構わずつばき姫を連れ出す場面も心動かされました……。ああ、それとその時の影帝のお言葉もまた良くて……」
霞は自分でもうんざりするぐらいに作品を褒めたたえた。いつもなら心にない誉め言葉を口にすることで胸焼けを起こすのだが、今回はそうでもない。
(実際、あの物語は面白いから無理に偽る必要がないのよね)
頃合いを見計らい、霞は本題を切り出した。
「私も是非、原本を一目見たいのですが……」
「是非お見せしたいところですが……。残念ながら私の手元にはございません。今頃どこのどなたが手にしているのやら」
「原本は水仙様が殆ど所持していると聞きましたが」
霞は菖蒲と春蘭の会話を思い出して首をひねる。
「昨夜、水仙様がもうじき最終巻を読み終わると聞きました。他の原本をそれぞれ読みたいという女房達に引き渡したようですよ」
「どなたに引き渡したかは分かりますか?」
「いえ。宮中の者に触れ回れば、何れ霞様の手にも回って来るのではないですか?宮中なんて狭い世界なのですから」
(これは面倒なことになったわね。水仙様がどなたに手渡しのかは楓様から聞き出してもらうしかないか)
落胆している素振りなど感じさせない笑顔を浮かべると、霞は質問を続けた。作品が好きな純粋な読者としての質問を装って。
「『ひめつばき物語』を書くのに何か調査されたのですか?人の描写もそうですけれど、神社の描写が細かくて気になったのです」
「それは当然です。実際に見に行ってその様子を書いておりますから」
(さすがね。物語の職人というべきかしら。物語を書くのに妥協しない。こういうお方が上の地位に登りつめてくるわけだわ……)
霞が心の中で恐れおののいていると、水葵は何かを察したのか。さらりと重要なことを口にする。
「物語の元になった東宮様と山茶花様にも詳しくお話を伺っております」
0
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
皇太后(おかあ)様におまかせ!〜皇帝陛下の純愛探し〜
菰野るり
キャラ文芸
皇帝陛下はお年頃。
まわりは縁談を持ってくるが、どんな美人にもなびかない。
なんでも、3年前に一度だけ出逢った忘れられない女性がいるのだとか。手がかりはなし。そんな中、皇太后は自ら街に出て息子の嫁探しをすることに!
この物語の皇太后の名は雲泪(ユンレイ)、皇帝の名は堯舜(ヤオシュン)です。つまり【後宮物語〜身代わり宮女は皇帝陛下に溺愛されます⁉︎〜】の続編です。しかし、こちらから読んでも楽しめます‼︎どちらから読んでも違う感覚で楽しめる⁉︎こちらはポジティブなラブコメです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
15年目のホンネ ~今も愛していると言えますか?~
深冬 芽以
恋愛
交際2年、結婚15年の柚葉《ゆずは》と和輝《かずき》。
2人の子供に恵まれて、どこにでもある普通の家族の普通の毎日を過ごしていた。
愚痴は言い切れないほどあるけれど、それなりに幸せ……のはずだった。
「その時計、気に入ってるのね」
「ああ、初ボーナスで買ったから思い出深くて」
『お揃いで』ね?
夫は知らない。
私が知っていることを。
結婚指輪はしないのに、その時計はつけるのね?
私の名前は呼ばないのに、あの女の名前は呼ぶのね?
今も私を好きですか?
後悔していませんか?
私は今もあなたが好きです。
だから、ずっと、後悔しているの……。
妻になり、強くなった。
母になり、逞しくなった。
だけど、傷つかないわけじゃない。
裏切りの代償
中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。
尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。
取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。
自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる