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第1章
【お仕置き⑷】
しおりを挟む「こんなに震えてしまって可哀想に。良い子にしていれば、こんなに恐がらせなくても済んだんですけどね。」
そんなことを言いながらも、ニヤニヤしているこいつは楽しそうで、本当に性格が悪い。
こんなやつに捕まって、逃げられなくて、何も出来ないなんて…。
もうこんなの嫌だ…。
そう心の中で言ったはずだったのに。
「嫌だ?どうしたのですか突然?」
そう言われて、いつの間にか声に出てしまっていたのだということに気付いた。
しまった!と思ってももう遅く、俺は誤魔化そうと必死になっていた。
「なっ、何でもない…。」
そう言った声は上擦っていて、バレるんじゃないかってヒヤヒヤした。
もしバレでもしたら、また変なことをされるんではないかと思ったから。
しかし、そこに触れられることはなかった。
何も言われなかったことに、ほっとしたのもつかの間。
「では、お仕置きを再開しましょうか。」
「………っ。」
「ふふっ、忘れたなんて言わせませんよ。お仕置きを増やされないだけましだと思ってくださいね。」
こう言われて俺は、こいつが手加減しているということを改めて気付かされた。
こいつには、誤魔化しなんて通用しないことも。
最初から分かっていたはずなのに。
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