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第3話:0デシベルの密室
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「……耳が、キーンってする」
歌音(カノン)は、分厚い防音扉が閉まった瞬間、鼓膜を押さえて小さく呟いた。
そこは、港区の高級マンションの一室にある、蓮のプライベートスタジオだった。
壁、床、天井。すべてが特殊な吸音材と遮音壁で覆われている。
窓は一つもなく、外界からの光も音も、完全に遮断された空間。
空気の流れる音さえしない。
ここは東京で唯一、蓮が「裸の耳」で呼吸できる「0デシベルの聖域」だった。
「気圧が変わるからな。……すぐに慣れる」
蓮は、慣れた手つきでミキシングコンソールの電源を入れた。
数多のインジケーターが琥珀色に灯り、薄暗い室内に人工的な彩りを添える。
蓮にとって、この機械の光だけが、安らげる灯台の明かりだった。
「座ってくれ。……すぐに始める」
蓮は、部屋の中央に置かれた革張りの椅子を指差した。
歌音は、点滴の跡が痛々しい腕でカーディガンを抱え直し、恐る恐るその椅子に腰掛けた。
彼女の視線が、部屋中を埋め尽くす機材――ヴィンテージのコンプレッサー、数百万するスピーカー、複雑に絡み合うケーブル――を彷徨う。
「ここで、映画の音を作ってるんですね。……なんだか、深海みたい」
「外のノイズは届かない。ここにあるのは、僕が選んだ音だけだ」
蓮は、マイクスタンドを彼女の目の前にセットした。
ドイツ製のコンデンサーマイク。
一本で高級車が買えるほどの代物だ。
それを、歌音の胸元、心臓の真上にミリ単位で調整して配置する。
「動かないで。衣擦れの音が入ると、波形が濁る」
蓮の指示は、医者の執刀のように冷徹だった。
歌音は緊張したように背筋を伸ばし、膝の上で小さな手を組んだ。
彼女の体から漂う、病院特有の消毒液の匂いが、無臭のスタジオに微かに混じる。
蓮は自分の席(コックピット)に戻り、愛用のモニターヘッドホンを装着した。
フェーダーをゆっくりと上げる。
その瞬間、蓮の背筋に、稲妻のような戦慄が走った。
ドクン。……ドクン。
クリアだ。
駅のホームや病院のロビーで聞いた時とは、次元が違う。
高性能マイクが増幅した彼女の心音は、蓮の鼓膜を直接撫でるように、生々しく、そして鮮烈だった。
血液が心房を流れ、弁が開閉する湿った音。
不規則に脈打つ筋肉の軋み。
そして、その奥底にある、消え入りそうな生命の揺らぎ。
「……っ、は」
蓮は、思わず吐息を漏らした。
気持ちいい。
脳髄を締め付けていた万力が外れ、乾ききった神経に極上の美容液が浸透していくようだ。
これは、薬であり、麻薬だ。
もう、この音なしでは一秒たりとも生きていけないと、脳が理解してしまった。
(……死にかけている。だからこそ、こんなにも響くのか)
皮肉な事実だった。
健康な人間の心臓は、規則正しすぎて退屈だ。
彼女の「壊れた心臓」が奏でる不協和音(ノイズ)こそが、聴覚過敏の蓮にとっての救済(ハーモニー)になっている。
蓮は目を閉じ、レコーディングボタンを押した。
テープが回る。波形が描かれる。
蓮は、ただ貪るようにその音を聴き続けた。
彼女の「命の音」を、自分の耳の「痛み止め」として消費する。
その行為の背徳感が、さらに蓮の感覚を鋭敏にさせていった。
「……久条さん? まだですか?」
ヘッドホン越しに、歌音の不安げな声が聞こえた。
蓮はハッと目を開けた。
自分がどれくらいの時間、その音に没頭していたのか分からない。
時計を見ると、一時間が経過していた。
「……ああ、すまない。十分だ」
蓮は名残惜しくヘッドホンを外し、重い防音扉を開けた。
歌音は、緊張が解けたのか、椅子の上でぐったりと脱力していた。
「ふぅ……。動いちゃダメって言われると、余計に動きたくなりますね。心臓、変な音してませんでした?」
「いや。……完璧だった」
蓮は、冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し、彼女に渡した。
手が触れる。
彼女の手は、驚くほど冷たかった。
この冷たい体が、あの熱い音を奏でているのだ。
「それで、久条さん。……契約の第一弾、お願いします」
歌音は水を一口飲むと、悪戯っぽく笑った。
「契約?」
「忘れちゃいました? 私の願いを叶えてくれるって約束。心音の代金です」
歌音は、お腹をさすった。
「私、お腹空きました。病院食じゃなくて、もっと体に悪いものが食べたいです」
「……何がいい。高級フレンチか? 寿司か?」
蓮は財布を取り出そうとした。
金ならある。彼女が望むなら、三ツ星シェフをこの部屋に呼ぶことだってできる。
「ううん。……カップラーメン。それも、激辛のやつ」
「……は?」
「病院だと絶対禁止されてるんです。においが強いし、塩分多いし。……この部屋なら、誰にもバレないでしょう?」
蓮は眉をひそめた。
そんなものでいいのか、という拍子抜けと同時に、嫌な予感がした。
カップラーメン。
それは、「音」の観点から言えば、蓮が最も嫌悪するものの一つだった。
数分後。
蓮のスタジオには、スパイシーなカレーの匂いが充満していた。
コンビニで買ってきたカップ麺にお湯を入れ、三分待つ。
歌音は、割り箸を割ると、嬉しそうに湯気を吸い込んだ。
「いただきまーす」
そして、彼女は躊躇なく麺をすすった。
ズズッ、ズズズッ!
「……っぐ」
蓮の顔が歪んだ。
静寂なスタジオに響き渡る、麺をすする音。
水分と空気が混ざり合う、高周波の摩擦音。
それは蓮にとって、黒板を爪で引っ掻く音と同等の「拷問」だった。
「あ、おいし……! 久条さんも食べます?」
「いら、ない……」
蓮はこめかみを引き攣らせながら、必死で吐き気を堪えた。
耳を塞ぎたい。
部屋から逃げ出したい。
だが、これは「契約」だ。
彼女の極上の心音(薬)を手に入れるための、代償(副作用)なのだ。
「んー! 辛い! でも最高!」
歌音は、蓮の苦悩など知る由もなく、スープまで飲み干した。
その喉が鳴るゴクリという音さえ、蓮の神経を逆撫でする。
(……なんて奴だ)
蓮は、額に浮いた脂汗を拭った。
この少女は、僕の救世主であり、同時に破壊者だ。
僕の聖域(スタジオ)に土足で踏み込み、カレーの匂いとノイズで満たしていく。
「ふぅ、ごちそうさまでした。……あー、生きてるって味がする」
歌音は満足げに息を吐き、空になったカップを置いた。
その笑顔を見た時、蓮は不思議な感覚に襲われた。
うるさい。
臭い。
不快だ。
それなのに、なぜか「追い出したい」とは思わなかった。
「……安上がりな願いだな」
蓮が憎まれ口を叩くと、歌音はニシシと笑った。
「私の命の値段、まだまだこんなもんじゃないですよ?
覚悟しといてくださいね、パトロンさん」
0デシベルの密室。
そこには、カレーの残り香と、微かな二人の呼吸音だけが残っていた。
それは、蓮が長年守り続けてきた「完璧な孤独」が、初めて破られた瞬間だった。
歌音(カノン)は、分厚い防音扉が閉まった瞬間、鼓膜を押さえて小さく呟いた。
そこは、港区の高級マンションの一室にある、蓮のプライベートスタジオだった。
壁、床、天井。すべてが特殊な吸音材と遮音壁で覆われている。
窓は一つもなく、外界からの光も音も、完全に遮断された空間。
空気の流れる音さえしない。
ここは東京で唯一、蓮が「裸の耳」で呼吸できる「0デシベルの聖域」だった。
「気圧が変わるからな。……すぐに慣れる」
蓮は、慣れた手つきでミキシングコンソールの電源を入れた。
数多のインジケーターが琥珀色に灯り、薄暗い室内に人工的な彩りを添える。
蓮にとって、この機械の光だけが、安らげる灯台の明かりだった。
「座ってくれ。……すぐに始める」
蓮は、部屋の中央に置かれた革張りの椅子を指差した。
歌音は、点滴の跡が痛々しい腕でカーディガンを抱え直し、恐る恐るその椅子に腰掛けた。
彼女の視線が、部屋中を埋め尽くす機材――ヴィンテージのコンプレッサー、数百万するスピーカー、複雑に絡み合うケーブル――を彷徨う。
「ここで、映画の音を作ってるんですね。……なんだか、深海みたい」
「外のノイズは届かない。ここにあるのは、僕が選んだ音だけだ」
蓮は、マイクスタンドを彼女の目の前にセットした。
ドイツ製のコンデンサーマイク。
一本で高級車が買えるほどの代物だ。
それを、歌音の胸元、心臓の真上にミリ単位で調整して配置する。
「動かないで。衣擦れの音が入ると、波形が濁る」
蓮の指示は、医者の執刀のように冷徹だった。
歌音は緊張したように背筋を伸ばし、膝の上で小さな手を組んだ。
彼女の体から漂う、病院特有の消毒液の匂いが、無臭のスタジオに微かに混じる。
蓮は自分の席(コックピット)に戻り、愛用のモニターヘッドホンを装着した。
フェーダーをゆっくりと上げる。
その瞬間、蓮の背筋に、稲妻のような戦慄が走った。
ドクン。……ドクン。
クリアだ。
駅のホームや病院のロビーで聞いた時とは、次元が違う。
高性能マイクが増幅した彼女の心音は、蓮の鼓膜を直接撫でるように、生々しく、そして鮮烈だった。
血液が心房を流れ、弁が開閉する湿った音。
不規則に脈打つ筋肉の軋み。
そして、その奥底にある、消え入りそうな生命の揺らぎ。
「……っ、は」
蓮は、思わず吐息を漏らした。
気持ちいい。
脳髄を締め付けていた万力が外れ、乾ききった神経に極上の美容液が浸透していくようだ。
これは、薬であり、麻薬だ。
もう、この音なしでは一秒たりとも生きていけないと、脳が理解してしまった。
(……死にかけている。だからこそ、こんなにも響くのか)
皮肉な事実だった。
健康な人間の心臓は、規則正しすぎて退屈だ。
彼女の「壊れた心臓」が奏でる不協和音(ノイズ)こそが、聴覚過敏の蓮にとっての救済(ハーモニー)になっている。
蓮は目を閉じ、レコーディングボタンを押した。
テープが回る。波形が描かれる。
蓮は、ただ貪るようにその音を聴き続けた。
彼女の「命の音」を、自分の耳の「痛み止め」として消費する。
その行為の背徳感が、さらに蓮の感覚を鋭敏にさせていった。
「……久条さん? まだですか?」
ヘッドホン越しに、歌音の不安げな声が聞こえた。
蓮はハッと目を開けた。
自分がどれくらいの時間、その音に没頭していたのか分からない。
時計を見ると、一時間が経過していた。
「……ああ、すまない。十分だ」
蓮は名残惜しくヘッドホンを外し、重い防音扉を開けた。
歌音は、緊張が解けたのか、椅子の上でぐったりと脱力していた。
「ふぅ……。動いちゃダメって言われると、余計に動きたくなりますね。心臓、変な音してませんでした?」
「いや。……完璧だった」
蓮は、冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し、彼女に渡した。
手が触れる。
彼女の手は、驚くほど冷たかった。
この冷たい体が、あの熱い音を奏でているのだ。
「それで、久条さん。……契約の第一弾、お願いします」
歌音は水を一口飲むと、悪戯っぽく笑った。
「契約?」
「忘れちゃいました? 私の願いを叶えてくれるって約束。心音の代金です」
歌音は、お腹をさすった。
「私、お腹空きました。病院食じゃなくて、もっと体に悪いものが食べたいです」
「……何がいい。高級フレンチか? 寿司か?」
蓮は財布を取り出そうとした。
金ならある。彼女が望むなら、三ツ星シェフをこの部屋に呼ぶことだってできる。
「ううん。……カップラーメン。それも、激辛のやつ」
「……は?」
「病院だと絶対禁止されてるんです。においが強いし、塩分多いし。……この部屋なら、誰にもバレないでしょう?」
蓮は眉をひそめた。
そんなものでいいのか、という拍子抜けと同時に、嫌な予感がした。
カップラーメン。
それは、「音」の観点から言えば、蓮が最も嫌悪するものの一つだった。
数分後。
蓮のスタジオには、スパイシーなカレーの匂いが充満していた。
コンビニで買ってきたカップ麺にお湯を入れ、三分待つ。
歌音は、割り箸を割ると、嬉しそうに湯気を吸い込んだ。
「いただきまーす」
そして、彼女は躊躇なく麺をすすった。
ズズッ、ズズズッ!
「……っぐ」
蓮の顔が歪んだ。
静寂なスタジオに響き渡る、麺をすする音。
水分と空気が混ざり合う、高周波の摩擦音。
それは蓮にとって、黒板を爪で引っ掻く音と同等の「拷問」だった。
「あ、おいし……! 久条さんも食べます?」
「いら、ない……」
蓮はこめかみを引き攣らせながら、必死で吐き気を堪えた。
耳を塞ぎたい。
部屋から逃げ出したい。
だが、これは「契約」だ。
彼女の極上の心音(薬)を手に入れるための、代償(副作用)なのだ。
「んー! 辛い! でも最高!」
歌音は、蓮の苦悩など知る由もなく、スープまで飲み干した。
その喉が鳴るゴクリという音さえ、蓮の神経を逆撫でする。
(……なんて奴だ)
蓮は、額に浮いた脂汗を拭った。
この少女は、僕の救世主であり、同時に破壊者だ。
僕の聖域(スタジオ)に土足で踏み込み、カレーの匂いとノイズで満たしていく。
「ふぅ、ごちそうさまでした。……あー、生きてるって味がする」
歌音は満足げに息を吐き、空になったカップを置いた。
その笑顔を見た時、蓮は不思議な感覚に襲われた。
うるさい。
臭い。
不快だ。
それなのに、なぜか「追い出したい」とは思わなかった。
「……安上がりな願いだな」
蓮が憎まれ口を叩くと、歌音はニシシと笑った。
「私の命の値段、まだまだこんなもんじゃないですよ?
覚悟しといてくださいね、パトロンさん」
0デシベルの密室。
そこには、カレーの残り香と、微かな二人の呼吸音だけが残っていた。
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