鬼畜柄の愛撫シリーズ 番外編

Adria

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3.抗えないロベルトの声と言葉(シルヴィア視点)

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「ロブ、駄目ですよ」
「何がだい?」

 しれっとした顔をしていますけれど……、出産までの期間に何度もお尻を触られそうになったのです。絶対に諦めていないと思うのです。

 わたくしはロブを疑いの眼差しで見つめました。

 本日の先生の診察で、交わりの許可が下りましたけれど……、わたくしは絶対にロブはすると思うのです。


 以前、絶対に駄目と言って分かって頂いたのに、わたくしがお義兄様たちとのお茶会で、変な興味を持って失言をしてしまったから……。その日から、ロブは「興味を少しでも持ったなら試さなければ損だよ」と仰って、中々引いて下さいません。


「ロブ……」
「許可が下りたとはいえ、まだ体が辛いのなら僕だって無理強いはしないさ。それとも……」


 ロブ……?

 ロブがゆっくりとわたくしに近づいて来ました。
 一歩後退ると、一歩追い詰められて、気がつくと壁が背中にトンと当たってしまいました。


 ロブの目は何故か逸らせない圧力のようなものがあるのです。

 わたくしを見つめるロブの目が……絶対に逃がさないと物語っているようで……わたくし……。


「それとも……ヴィアは僕と交わりたくない……とでも言うのかい?」
「そ、そんな事はありません。ロブに抱かれるのは好き……です。けれど……」
「けれど?」
「お尻は……その怖いのです……。ロブは絶対に今宵試してみるつもりなのでしょう?」


 すると、ロブが酷薄な笑みを浮かべ、「さて、どうだろうね」と仰いました。

 嗚呼、これは絶対にする笑顔です。
 わたくしが訳が分からなくなった頃に……試してみる気です。

 懐妊中も何度も怖いから駄目です、と伝えたのですけれど、ロブはその度に「大丈夫だよ」と言って眩しいほどの笑顔を浮かべるのです。

 わたくし……その笑みと、その言葉が、何より信じられないのですけれど……。

 それに……ロブに眩しい笑顔は似合いません。胡散臭いだけです。その笑顔が逆に怖さを増している事を分かっているのでしょうか?


「ヴィア……」
「っ……」
「ヴィア……」


 腰を抱き、艶のある声で何度も名を呼ばれると、体温が上がった気がして、不思議な感覚が……じんわりとわたくしを包んでいく気が致します。


 もう逃げられない……。
 そんな気さえ致しました。

「ヴィア……」
「ロブ……わたくし……」
「ヴィア、良い子だから服を脱いで、ベッドで脚を開きたまえ」
「っ!!」


 その言葉に、わたくしの体はドクンと脈打ち、見下ろすロブの酷薄な表情に、何故かコクンと頷いてしまいました。

 わたくしの体は既に教えられていて……。
 ロブの声に……ロブの言葉に……従ってしまうのです……。
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