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第7章 女の子は誰でも天使になれる
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「お願いって、なに?」
もう1度、タクトが聞くと…エラはためらいつつも、
「あのぉ」と言い、
「私、大切なものを落としたんです」とおそるおそる言う。
するとタクトは驚いた顔をして、
「えっ、ホント?それって、何?」と聞く。
「たぶん…トートバッグに入ってたと思うんですけど」
口ごもりつつも、そう言うと…
「ねぇ、何か知らない?見かけなかった?」
ユリカさんも、続けて言う。
まるで思いっきり、揺さぶらんばかりの勢いに、
「え~と、どうかなぁ」
タクトはタジタジになる。
「なんなのよぉ、ハッキリして!」
さらにグイグイと、タクトの腕を引っ張るので、
「ちょっとぉ、離してくれよぉ」
気弱な声を出して、そう言う。
「どうだったかなぁ、暗かったし…
でも、キミ、自動販売機のすぐ側で、うずくまっていたけど、
特に目に入らなかったよ」
それだけは自信がある、とばかりにキッパリと言い切った。
「ホントなんでしょうねぇ」
まるで尋問をする刑事のような、鋭い目付きで、ユリカさんがそう言う。
「うう~たぶん酔っぱらってたけど、もしも何かあったら…
気付くと思う」
オドオドしながら、タクトが言う。
「ホントに?
なんか、頼りないなぁ~」
彼女は大きな声で、タクトの顏をキッとにらみつける。
「ホントだよぉ~いくらなんでも、そこまでは酔っぱらってないってぇ」
「そうかなぁ」
「そうだよ!ボクが連れて帰って来たんだから、間違いない!」
「それが1番、怪しいんだよなぁ」
キッパリと言い切るタクトに…ユリカさんは、さらに大きな目で
タクトをにらむ。
「まぁ、いいわ。
じゃあ、そことあと…その近くにトンネルがあるの。知らない?」
無口なエラのかわりに、先ほど耳にしたことを、ユリカさんが次々と
早口にまくしたてた。
もう1度、タクトが聞くと…エラはためらいつつも、
「あのぉ」と言い、
「私、大切なものを落としたんです」とおそるおそる言う。
するとタクトは驚いた顔をして、
「えっ、ホント?それって、何?」と聞く。
「たぶん…トートバッグに入ってたと思うんですけど」
口ごもりつつも、そう言うと…
「ねぇ、何か知らない?見かけなかった?」
ユリカさんも、続けて言う。
まるで思いっきり、揺さぶらんばかりの勢いに、
「え~と、どうかなぁ」
タクトはタジタジになる。
「なんなのよぉ、ハッキリして!」
さらにグイグイと、タクトの腕を引っ張るので、
「ちょっとぉ、離してくれよぉ」
気弱な声を出して、そう言う。
「どうだったかなぁ、暗かったし…
でも、キミ、自動販売機のすぐ側で、うずくまっていたけど、
特に目に入らなかったよ」
それだけは自信がある、とばかりにキッパリと言い切った。
「ホントなんでしょうねぇ」
まるで尋問をする刑事のような、鋭い目付きで、ユリカさんがそう言う。
「うう~たぶん酔っぱらってたけど、もしも何かあったら…
気付くと思う」
オドオドしながら、タクトが言う。
「ホントに?
なんか、頼りないなぁ~」
彼女は大きな声で、タクトの顏をキッとにらみつける。
「ホントだよぉ~いくらなんでも、そこまでは酔っぱらってないってぇ」
「そうかなぁ」
「そうだよ!ボクが連れて帰って来たんだから、間違いない!」
「それが1番、怪しいんだよなぁ」
キッパリと言い切るタクトに…ユリカさんは、さらに大きな目で
タクトをにらむ。
「まぁ、いいわ。
じゃあ、そことあと…その近くにトンネルがあるの。知らない?」
無口なエラのかわりに、先ほど耳にしたことを、ユリカさんが次々と
早口にまくしたてた。
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