<本編完結>転生巫女は腹黒宰相と狂い咲く

汐瀬うに

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権謀と因縁

71.所有物

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「お前は巫女であり、帝弟の想い人だと聞いていたが。

 実の所は愛玩奴隷として可愛がられていたのか?なるほど…面白い。敵国ながらに良い趣味ではないか。ならばこちらでも、それ相応の扱いをしてやらなくては、非礼というものだな。」

 男は左の口角を上げてニヤッと笑いながら、入口の前に立つ執事へ、存外面白そうなものを拾ってきたなと声をかけた。

 彼の言葉は決して大声でもなければ威圧的でもない。

 ただ深く、強く、冷たい。どんなに難しい作りのドレスでも、キュッと締めていたウエスト部分を引き裂いてしまえば、下へ引くだけで脱がせることが出来る。幾重にも重なったドレスのチュール部分を足元へ引き抜き、男はマリを丸裸にした。ハイド様から贈られた、髪色のように美しいライトグレーのドレスを、ただの布として地面へと捨てられてしまったことに、マリはまたショックと悲しみを抑えきれず、ただ静かに涙を流した。

 ドレスの下には、つるりとした素肌を望んだ男だったが、白いガーターベルトと揃いのTバッグが邪魔をする。小娘のそんな姿には興味もないとばかりに、一切の抵抗なくパンティを切り落とすと、さらに奥へ隠された3つのピアスと淫紋が光っていた。

「…なるほど。
 あちらの宰相殿はお前に、余程執着していたと見えるな。」

 前髪の下に見え隠れする切れ長の目が、至る所にあるピアスと、多く残るキスマーク、噛み跡、そして赤黒い淫紋…この身体に施された細工の一つ一つに触れるように、観察するように、じっとりと見ていた。それは明らかに別の所有者がいたのだと主張しているようで、そこから意図して奪い取った男には、優越感を感じさせていた。

 執着があったのは確かだけれど、ハイデルはマリを可愛がることを楽しんでいたため、マリは全てむき出しのまま放置され、全身を観察されるのには慣れていない。どうしても恥ずかしくて目線を反らし、地面を見つめる。

 自分を犯そうとしているかもしれない人だというのに、愛しい彼が自分に執着していたという事実が、他人にも簡単に読み取られるほどだったのかと思うと、くすぐったいような嬉しいような気持ちにもさせられた。

「そうそう。お前の肩には、あの国が乗っているのだということを、忘れるなよ。」

 愛しい彼の住む、あの国からの代償であることを引き合いに出されてしまっては、抵抗など出来るはずがない。もう会えないのだという絶望に、マリの心は徐々に蝕まれていく。

「さて。まずはその上で自らの秘部が見えるよう、高く腰を上げて広げて見せろ。」

 ここまで後ろ手に拘束されていたことで横向きだったマリの体制は、執事の介助により、ぐるんと仰向けに固定され、自分の意志で股を開いて腰を高く開けるよう要求される。

「………~~っ!」

 とても恥ずかしくて堪らないけれど、シュベルトの民と引き換えに来ていると脅されれば、この男に逆らうわけにはいかない。
 自分の上半身を掴む執事に体重を預けると、両足をそろりと開いて生まれたての小鹿のように膝をプルプルと震わせながら、腰を高く上げた。

 男は白手袋をした左手をマリのよく熟れた秘部へ伸ばし、ほのかに零れ始めた蜜を親指で掬うと、ラビアを飾る左右のピアスと、クリトリスのピアスをぐりぐりと押し潰す。

「………っひゃあ…っあぁぁぁぁ…!」

 敵味方など関係なく、与えられる快楽に反応してしまう体が今は悔しい。ハイデルに開発された場所ばかりのはずなのに、この快感が来ることを待ちわびていたと言わんばかりに、マリの身体は大きくびくびくと波打った。

「煩い。」
「っうう…ごめん、なさい。」

 なんとか反応しないようにと全身に力を入れても、直接押し潰されてしまっては抵抗もほとんど意味をなさず、強すぎる刺激に嬌声を上げてしまう。謝罪の言葉の後も彼の責める手は止まらない。

「…っひ、ぁ…っく、っんんんん…!」

 うるさいとばかりに、触れていないほうの大きな手で口を抑えられると、鼻までが塞がれて息もろくにできない。苦しさのあまり声を出して顔を左右にバタバタと動かすと、頬をパン!と強く叩かれた。

「黙れという言葉もわからんとはな。西の女は煩くてかなわん。
 …クロム、アレをまとめて持ってこい。」

 クロムと呼ばれた執事は、承知しましたと小さく返事をして部屋を出る。鍵は外にしかないようで、ガチャン!と鉄製の大きなドアロックをかけられた音がした。


 案内されるまで想像もしていなかった待遇で、どうしても『本当なのか』と疑う気持ちを捨て切れないけれど、ここはまるで牢獄だ。

 マリに触れている黒い服の男性は、はぁ、とため息をついた後、左手でマリの秘部を押しつぶしながら、右の手袋を齧って抜き取った。そのままマリの口へ押し込み、黙っていろと睨みつける。マリが瞳に生理的な涙を浮かべながらコクコクと頷くと、男はほんの少ししっとりした程度のマリの秘部へ指を突っ込み、中から何かを掻き出すように、ぐるぐると動かし始めた。

「~…んっ!!…んーーんん!……ん~っ!!!…んん~!!」

 そこに優しさなんてあるはずもなく、優しい彼とは比べ物にならない太さと、乱暴さに声が溢れた。声を出してはいけないと言われながらも、襲い来る摩擦による痛みは、マリの体を守るために蜜を搾り出す。マリは目を大きく見開いて体に力を入れ、何かを主張するが、男は聞き入れるわけもなく、マリの頬を再度叩いた。

 空っぽで寂しい部屋にまたも、パシン!という乾いた音が響く。

「黙れといっているだろう。頭の悪い娘だ。」

 ぐる、ぐる、と回しながら抜き差しされていた左手からの刺激はだんだんと潤いを呼び、ぐじゅ、ぐじゅ、じゅぽ、じゅぽ、と音を変化させていく。

「巫女とは名ばかりか?随分と淫乱なものだな。
 名も知らぬ他国の男に虐げられようと、斯様に濡れるとは。」

「んんーっん…っん~!!!…んんんん!!」

 快感と悲しみの混じった涙が溢れ、喘ぎ声と鳴き声を混ぜた、声にならない声が出てしまう。何度も同じところばかりを執拗に責め続けられるとだめだ。まだ素性の知れないこの男性が怖いのに、その恐怖心からくるドキドキが、マリをを無理やり快感へと導く。

「なんと淫らで欲しがりな穴か。
 ぷっくりと膨らんで、いくらでも精を搾り取ろうとしているとみえる。」
「んふっ…んんんん!!!んん!んん!~っんんん!!」

 勝手に指を突っ込まれているのに思わず絶頂しそうになり、自分の下にあるシーツを掴んで太ももを痙攣させながら、マリは腰を高く上下に動かしてしまった。ふーっ、ふーっと荒々しく息をして何とか呼吸を整えるが、口が使えなくて息が苦しい。

「ほう…」と呟いた男は、ぐじゅっと指を抜き、マリが高く上げてしまった股の中央をパシン!と叩いた。

「…っふぅんんんんん!!!!」

「お前は、我慢の言葉も知らないようだ。
 主人より先に果てるとは、ずいぶん甘やかした躾をしていたのか…。」

 先が思いやられるなと呟いた男のため息とほぼ同時に、ドアをノックする音がした。

「勝手に入れ。」

 さっきの執事だろうかと目をやると、かんぬきを外してズリズリとドアを開けた執事は百合の紋章に似た模様の入った、1m近い高さの黒革のトランクを、塔の頂上まで運んできていた。
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