5 / 29
レーティング
しおりを挟む
僕はとあるゲームにハマっている。
それは強さを競い合うゲーム、どのくらいの実力かはレートが教えてくれる。
そのゲーム内容とは‥
言葉で表すなら‥そう素晴らしく強いお互いを高め合う、この世で最も凄いゲーム。
ダンボールを持ち上げるゲームである。
持ち上げて、おろしてを繰り返す。
沢山持ち上げられた方が勝ちになる。
崇高かつ、伝統的で、国民的なこの世で最も知られているゲーム‥。
僕はそこでとてもレートが高い、名誉な位置にある。
今日もレートに挑もうか。
そう思って、マッチングを待った。
このゲームは単純に見えて、とても奥深い。
沢山のテクニックがあるからだ。
僕と同じランクだと、そのテクニックを多用してくる。
ピッと言う音とともに呟いた。
「丁度、マッチングされたか。」
心の中で意気込むと画面を押した。
あまり聞かない名前の相手だ。
最近このランクに来た人かな?
そう考えながら、準備を始める。
そして‥。
スタート‥。戦いの火蓋が切られる。
男は必死に画面を連打した。
そして思わずつぶやく。
「どうだ、僕の素早さに恐れ入ったか。」
しかし、相手の様子がおかしかった。
「な、なんだと‥これは。」
凄い勢いで上げ下げしている。
「まさか相手はフリッカーか!?」
僕の技は手から離してキャッチを繰り返す。
レートが上がるにつれて、この技の方が勝ちやすいことに気が付いたし、周りもこの高等テクニックを使うものばかりだった。
フリッカーは終わったのだ。
そうおもっている。
だが、相手を見る限り、現役で、しかも、凄い勢いでタッパーの僕に張り合っている。
これは考えを改めねばなるまい‥。
これは奥の手を出すしかない。
左手をひらき見つめる。
そして、2つの手を使って画面を連打した。
すると、画面のキャラも腕が4本になり、ダンボールも2つに。
そして、ものすごい勢いで上げ下げしていく。
また、どうだ‥?と相手の様子をみると、同じく腕、ダンボールが同じ数に。
なんだと、トゥフィンガーだと‥!?
こ、これは‥強敵だ‥。ここまで登ってきただけはある。
仕方ない‥最終奥義を‥
これはとっておきたかった。
10本の指を画面に流れるように当てていった。
キャラの腕は20本、ダンボール10。更にもの凄い勢いでダンボールがあげさげされていく。
この技を出ささせたこと。凄いプレイヤーだった。
君の名前を覚えておくよ。
しかし‥。
男は驚きを見た。
相手も、また、同じ状況になっていたのである。
な、なんだと‥。
仕方ない。今は相手のことより、最後までやり切るしかない‥!
───────
対戦は終わった。
男の目には涙が浮かんでいた。
レートが20下がったよ‥
順位も100くらい落ちた‥。
両手で顔を覆った────────
それは強さを競い合うゲーム、どのくらいの実力かはレートが教えてくれる。
そのゲーム内容とは‥
言葉で表すなら‥そう素晴らしく強いお互いを高め合う、この世で最も凄いゲーム。
ダンボールを持ち上げるゲームである。
持ち上げて、おろしてを繰り返す。
沢山持ち上げられた方が勝ちになる。
崇高かつ、伝統的で、国民的なこの世で最も知られているゲーム‥。
僕はそこでとてもレートが高い、名誉な位置にある。
今日もレートに挑もうか。
そう思って、マッチングを待った。
このゲームは単純に見えて、とても奥深い。
沢山のテクニックがあるからだ。
僕と同じランクだと、そのテクニックを多用してくる。
ピッと言う音とともに呟いた。
「丁度、マッチングされたか。」
心の中で意気込むと画面を押した。
あまり聞かない名前の相手だ。
最近このランクに来た人かな?
そう考えながら、準備を始める。
そして‥。
スタート‥。戦いの火蓋が切られる。
男は必死に画面を連打した。
そして思わずつぶやく。
「どうだ、僕の素早さに恐れ入ったか。」
しかし、相手の様子がおかしかった。
「な、なんだと‥これは。」
凄い勢いで上げ下げしている。
「まさか相手はフリッカーか!?」
僕の技は手から離してキャッチを繰り返す。
レートが上がるにつれて、この技の方が勝ちやすいことに気が付いたし、周りもこの高等テクニックを使うものばかりだった。
フリッカーは終わったのだ。
そうおもっている。
だが、相手を見る限り、現役で、しかも、凄い勢いでタッパーの僕に張り合っている。
これは考えを改めねばなるまい‥。
これは奥の手を出すしかない。
左手をひらき見つめる。
そして、2つの手を使って画面を連打した。
すると、画面のキャラも腕が4本になり、ダンボールも2つに。
そして、ものすごい勢いで上げ下げしていく。
また、どうだ‥?と相手の様子をみると、同じく腕、ダンボールが同じ数に。
なんだと、トゥフィンガーだと‥!?
こ、これは‥強敵だ‥。ここまで登ってきただけはある。
仕方ない‥最終奥義を‥
これはとっておきたかった。
10本の指を画面に流れるように当てていった。
キャラの腕は20本、ダンボール10。更にもの凄い勢いでダンボールがあげさげされていく。
この技を出ささせたこと。凄いプレイヤーだった。
君の名前を覚えておくよ。
しかし‥。
男は驚きを見た。
相手も、また、同じ状況になっていたのである。
な、なんだと‥。
仕方ない。今は相手のことより、最後までやり切るしかない‥!
───────
対戦は終わった。
男の目には涙が浮かんでいた。
レートが20下がったよ‥
順位も100くらい落ちた‥。
両手で顔を覆った────────
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる