物語！

ブロック①

ネットや、ゲームの世界で存在しているブロックという機能。

これは、とある場所での、その機能にまつわる物語である。

あるところに城や町があり、王様や、多くの人々が住んでいた。

王様は誰の話しでも聞く心の広い人物。

けれども、そこでは大きな問題があった。

それは人間関係‥。

嫌いな人や、酷い人とも関わらないといけなかった。

ある時、王様の元に、ある考えを提案するものがあった。

それは“ブロック”というものである。

王様は訪ねた。

「それはどんなものなのか？」

「自分が苦手だと思っている相手、それと強制的に関わることができなくできる。ざっくり言うとそんなものです。」

「確かに、自分の嫌いな人物と関われないのであれば、人々から苦しみの種がなくなるかもしれない。」

王様はその日から、ブロックという制度を作った。

具体的にどんなものかというと、嫌いな人、嫌な人を紙に書く。

そして、書かれたものに応じて、嫌いな人が、書いた人物のものへと接触を試みようとした時。

警備のものが引き剥がす。

これがブロックという制度だ。

これで、人々はよく過ごせることができるだろう。

王様はそう思った。

そして、いい結果もあった。

王様は良かった良かったと心の中で思う。

しかし‥。

問題は数日して起こった。

やってきたのは10代前半の男の子。

王様は何があったのかと訪ねた。

「友達にブロックされてしまったんです。」

王様は理由を聞く。

なんでも、大切なおもちゃを隠されたと思って、ブロックしてしまった。

そして、あとで勘違いだと気付き、解除したが、そのときにはもう遅く、その友達にブロックされてしまったと言うのだ。
　
ブロックされてしまっているのだったら、もう話し合うこともできない。

王様は悩んだ。

けれども、自分の考えてるルールを覆すことはできなかった。

その男の子に王様は諦めてもらうように伝える。

それから、一人になったときに悩む。

ブロックという機能の悪い部分が出てしまった。

これから、安易に、ブロックすることは良くないと伝えていこう。

王様はそう思い、実行していったのだった。